6/13
その着せ替え人形は恋をする #3

 
 ガンヘッドのオッパイパーイがオッパイパーイに聞こえない日本人どんだけいるの!?(ガン見しながら

 
 カラーで見ると凄いカラフルなの穿いてるのが際立つな(笑)
 ……で、わかる。わかるよー。この時点でわかるよ。次にどんなハプニングが発生するか! 誰だってわかっちゃうよ!!!

 
 ラ ッ キ ー ス ケ ベ ! ! ! !
 つるつるだそうですよ!!!!
 しょうがないよね! 女友達なんて一人しかいなくて、その人が来てるわけがない状況ならさ!!
 むしろ男友達の心当たりすら無いのに躊躇せず踏み込める勇気を評価したいわ!!

 
 はい出ーたー(´・ω・`)
 絶望的人にモノを頼む態度じゃねーぶり。
 ホントこのパターン無理。苦手。辛い。

 
 しかも自分の問題行動は棚上げである。印象が最初からクライマックス最低である。
 そこ謝るくらいなら脅迫というガチな犯罪行為も撤回しようよ!?

 
 困った客を圧倒的攻撃力でグイグイと押し込んでいく海夢パイセンの頼もしさよ……!!(マリンの方が年下です
 いいぞもっとやれ!!
 海夢のいいところは、こーいうテンション上がりまくってブレーキ壊れることもあるんだけど、それで本当に最後まで相手の迷惑考えずに押し切るタイプじゃなくて、最後の一線は超えずに礼を失し過ぎないところだな(笑)

 
 そこ謝るなら脅迫して衣装作らせようとしてるのも一旦撤回して、改めて誠実にお願いしよう!?
 い、いや完成したら謝る展開がきっと待ってるはずだ……!! 野放しにはするまい! 作品を信じる心!!!
 ここで謝る姿じたいはとてもいいものなんだし!!!!

 
 皆も俺が大好きなアニメ、遊戯王5D's観ようぜ! たった154話しかないから一瞬で観れちゃうよ!!
 あと銀河英雄伝説OVA版も本編だけならたった110話だし!! 外伝だって52話だけだよ!!
 ……無茶が過ぎる!!!!!

 
 気にするのそこなの!?(笑)
 いやまぁあの格好で採寸されることに抵抗なかったら、そりゃこんなのヘのヘのカッパでツッパリはいらんでござるよですか。
 僕もこんな無防備な女の子とキャッキャウフフしたいです。

 
 もうねーほんとねー。
 壊滅的で人を殺すメシマズにしなくてもさー。
 こんな感じでちょっと失敗しちゃうくらいでさー。
 もう十二分に可愛いと思うわけよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
 メシマズで味見もしないで食べさせて文句言おうものなら怒り出す展開キツいしー。
 メシマズで味見もしないけど主人公のことは本当に好きで料理の腕以外は問題ないキャラは好き嫌い以前に「いやそこで味見しないの不自然でしょ」だしさー。

 
 そっちだったのかよ!!!!!!
 女の子なら胸の大きさにもセクハラにならずに切り込んでいけるのかと思っちゃったじゃん!!!(笑)

 
 なんてことだ……(ポロロン
  THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS U149

 
 気軽な気持ちで読み始めたら、あまりの素晴らしさに泣きっぱなしで読み続ける事態に……!!!
 なんだよもう最高じゃねーかこの漫画……!!!!
 タイトル通り身長149センチ以下の子供組だけが所属しているチームの話なわけですが。
 正直現実のジュニアアイドルは闇を感じてしまって(それも失礼な話なんだろうけど)苦手なんだけど、この世界なら思う存分サティスファクション出来るってもんよ……!!!!

 
 で、シンデレラガールズにちょっとだけ出てた頃から可愛いな~と思っていた仁奈ちゃんがやはりマジで可愛くてですね。
 寄せれば当然可愛い、ちっちゃく映っててもコミカル可愛いと、目が離せない存在過ぎた……!!!
 特徴的な口調とキグルミキャラだけで気になってたのが、なにもかも可愛いじゃねーか最高だよ!!!!

 ……というかまぁなんですか。全員可愛いんですよ。ええ。そして話も素晴らしい。読んでてだいたい泣いてたし。
 もう不満点なんて「ああ、アニメとは違う世界線だから、あんなに仲良しだったみりあちゃんと他のキャラが他人なのか……それぞれプロデューサーも別人なんだな……」っていう、不満というのもおこがましい「そりゃしょーがねーよ」ってところくらいしかない。

 
 てーわけでレギュラーキャラがどれも素晴らしいのに加え、随所でスポット参戦してくる非ジュニアアイドル勢……って幸子も定義的にはジュニアアイドルか。15歳以下だもんな。まぁそれはそれとして!
 ネタキャラじゃなくて人気の高い実力者扱い……素晴らしい!!!
 同じく自信たっぷり系キャラの桃華との組み合わせも実に……実によい!! どっちもプライド高いけど嫌味なところは皆無という素敵キャラ……! その絡み……!! 好きにならないわけがない……!!!

 
 みくにゃんの不器用クソ真面目キャラぶりも最高じゃねーかイェッフゥゥゥゥゥゥ!!!!
 スポット参戦キャラ枠多過ぎて、特に好きなキャラが出てくるのは期待しないほうがいいんだろうなーと思いつつも、こうやって出てきて素敵な役回りを演じられると売れし過ぎて泣くので他のも期待してしまう。
 無論小春ちゃんの動物大好きキャラも実にキュートだね。喧嘩するミーアキャットに対して言い回しで「仲が悪い」じゃなくて「仲良しじゃない」って表現するのとか小粋よね( ・`ω・´)

 余談ながら、みくにゃんが武内P以外をPちゃん呼んでるのが本気で寂しくなってて、俺はどんだけ思い入れがあるんだよと我ながら引いた。この辺りは自分がプロデューサーな原作ではなく、アニメしか知らない人間ゆえの特殊な感情なんだろう。

 
 しぶりんが優しいお姉ちゃんキャラしてるのも和んだ。
 ワンコマスター凛ちゃんの活躍に心躍ったぜ……!!!
 ちなみにうちのチワワは、名付けの際に最初は蘭子を提案したら却下された末にハナコになりました。
     
6/11      
  世にも奇妙な人体実験の歴史

 
 先日読んだ世にも危険な医療の世界史の流れでこっちも~!

 
 サティスファクションぶりを想像……想像……できるかーっ!!!
 自分自身をリリースに躊躇無さ過ぎるケースがこの本には幾らでも出てきます。
 進撃の巨人でハンジさんが「生き急ぎ過ぎ」と言われてましたが、あんなの可愛いと思えるレベルで生き急ぎまくりオンパレードだよ!!

 
 彼は鉛中毒のことは知らないけれど、とどのつまり感染症で速攻死ぬくらいなら、潜伏期間が年単位で存在する上に、発病しない可能性もあるガチャに賭けたほうが遥かにマシってことだな!!

 
 溶液パーティー!!!
 ネーミングの時点でドラッグパーティーよりも危険なフィールが放たれまくっている!!!
 揃いも揃って怖いもの知らずの特攻野郎Sチーム過ぎる!!

 
 ちなみに文中の「早業リストン」とは、自分の外科手術の高速ぶりを見世物として興行し、観客の前でドヤろうとしたら手が滑って助手の指も切断してしまい、感染症で死亡。患者も感染症で死亡。さらに滑った先では見物人のチンコに切りつけてショック死させた伝説の男です。
 どんだけ至近距離で手術を見物させてたんだよ。

 
 てか「コカインの溶液を自分の目に振りかける」という時点で「無茶が過ぎる!?」ってならざるを得ないのに、更に角膜をピンで突くて。シラフなのにヤクでハイになってる人間みたいな行動だよ!!!!
 もう「その結果、二人ともコカイン中毒になった」ってブラックジョークのギャグ漫画かよ! 現実スゲーな!!!

 
 腰椎穿刺ってもう字面が必殺技みたいな怖さだよな。「刺し穿ち……突き穿つ!! 腰椎穿刺(よーついせんし)!!」
 陰毛をむしり取ったり金玉押し潰す拷も……実験!!!
 記憶のされ方が嫌過ぎる。
 そして「昔のイギリスやべーな」ではなく「現代のイギリスでそんなドラッグまみれなのかよ!!」とならざるを得ないことが書いてある。

 
 あまりにも早いギブ(無理もない

 
 もう章のタイトルだけでインパクトが有り過ぎるよ!!!
 彼女が水着にきがえたら、みたいなノリでとんでもないことだよ!!!

 
 壮 絶 過 ぎ る
 ハンジさんが慌てて止めに入るレベルだよ!!!
 衛宮士郎ですら保身のために躊躇することが許されるよ!!!
 保身なき零距離射撃に定評のあるゲシュペンスト・イェーガーでもドン引きしちゃうわ!!!

 
 そりゃいくら「無表情でいろ」って命令されたって、顔に電気ショック流す人体実験にかけられたら、誰だって恐怖におののくわ!!!
 避けがたい拷問を前にっていうか現在進行系で拷問されてる人の顔だからそれ!!!

 
 もちろん放射線最強伝説はこの本でも触れられております。
 なんだよその狂気のラインナップは! Falloutの世界かよ!! ヌカ・コーラと同じノリじゃねーか!!!
 ……とまぁ、Falloutがこの「史実」をパロディしているわけですが!!!

 
 国家防衛のための戦力なんて要らねーぜって人は基本的にこれです。

 
 悪魔の所業ともいえるのだが、この辺めちゃくちゃしまくった上に現代の医療が乗っかってると思うと複雑な心境である。
 いわばボンドルドみたいなのが「狂人」ではなく「珍しくない存在だった」なわけで、現実はよっぽど恐ろしい。
 こういった行為が当時から禁忌とされ、誰もやらなかったら現代の医療水準はどう変動していたのかなー。

 
 溶剤パーティーすら抜き去って「感染パーティー」て!!
 もちろん快楽目的ではなく、崇高な自己犠牲の精神ゆえなので、それを馬鹿にするつもりは毛頭ないのだが。

 
 注)血液型の概念が存在しなかった時代の主張です。
     
6/8      
  ■TRPG部

 
 チュートリアルダンジョンアタックの続きでした。
 レベル2で開始し、前回最後に1レベルアップです。
 ダンジョンの構造が最初から全部わかってるが「通常のプレイ」との最も大きな差異ですが、もう一つの「通常ありえない」仕様として、財宝はダンジョンマスターガイドのランダム財宝ロール準拠で、現金、宝石、美術品が出た場合は、その場で買い物が可能。例えば現金1000と宝石500、700相当の美術品が入っていた場合、2200までの買い物が出来るわけですねー。持ち越した現金は次の財宝判定時の買い物タイムでも使える。直前の戦闘で呪いを受けたので、リムーブカースの巻物を買おうってなことも自由自在。なんて冒険者に有利な仕様なんだろう!(笑)

 
 前回ラスト、氷壁の擬態を解いて襲ってきたアイスゴーレムによってパーティーが壊滅したので、死に戻り能力が発動しての再戦。
 同じモンスターと戦わせるのもつまらんなーと、今度はアイスエレメンタルを投入。
 前衛がパワー負けするも、ウィザードが渾身のスコーチング・レイをブチかまして大ダメージを与え、消耗戦を押し切ることに成功。

 
 地底湖的なところにサメの群れ。きっと水底が海と繋がってるんだよ。
 全員にウォーターウォークをかけた状態で戦闘に突入したのですが。

 
 ウォーターウォークがかかった状態のキャラに重さ3トンのサメが飛びかかって組み付き判定に成功した場合、キャラは「サメの運動エネルギーと呪文による擬似的な地面の板挟みになる」のか「呪文の与える浮力限界を超えて沈む」のか、の処理をどうするかで悩むことに(笑)
 ルール的には重量制限が無いものの、サメどころか100トンを超えるクラーケンやリヴァイアサンといった巨大モンスターに組み付かれても、「ウォーターウォークだから沈みませーん」とする場合、とんでもない重さを引き受けることになるよなーっていう。これがフライの呪文だったら、重量制限あるんで地面に叩きつけられちゃうんだけどねー。
 陸上戦闘で超大型のモンスターに組み付かれても「通常のダメージで済む」のは、地面が荷重の殆どを引き受けてくれているからで、水面で「絶対に沈まない浮き」になっちゃった場合、浮力で軽減される分以外の全ての運動エネルギーや重量がキャラクターに襲いかかることになるのではなかろうか、という。
 取り敢えず「沈まないけど追加ダメージ発生するよ」と「浮力限界を超えたら沈むよ」の2パターンを「この場はとりあえずそれで処理するから、好きな方を選んでね」で、「(今この状況だけの都合だと)沈んで拉致られても困る」と前者が選ばれたものの、今後に採用される正式裁定はまた別の話である。

 
 あ、それと今回から「どのタイミングで休息をしてリソース回復してもいい」「休息せずに遭遇をクリアする度に、ランダム財宝のランクが1上がる」「休息した場合、財宝ランクが1下がる」というオプションが追加されたよ。
 つまり2戦する度に休息すれば、財宝ランクを維持したまま攻略が可能ってことだのぅ。
 ……となった結果、三連戦目に突入するパーティ。
 知識技能持ち全員がクソダイス目だったことで「チョコボだーっ!!」「あれはチョコボだわー!!」「チョコボは知ってるんだろうか?」「ダチョウすら知らないんじゃ?」といった状況で戦闘に突入(笑)

DM「倒すと極稀に悟りの書を落とすモンスターだよ(役に立たないヒント」
 ってわけで、ドラクエではアカイライの名で知られているモンスターの元ネタ、アケイライさんです。D&Dのオリジナルモンスターを使ってるのはファイナルファンタジーだけじゃねーぜ。

 
ウィザード「追い詰めろ! 左右から回り込んで囲め囲め! 私は岩陰に身を隠して安全を確保しているぞ!!」

DM「上から来るぞ、気をつけろ!!」
ウィザード「ぎゃあああああああ!?(一撃で昏倒」

 知力が高い地獄の魔鳥は執拗にスペルキャスターを狙うのであった。
 前回も今回も色々と面白プレイが炸裂しているのだが、正史として記録に残らないプレイということで録画しておらず、リプレイに書き起こせないのが惜しい(笑)

 
 チワワ様が見てる。
     
6/5
  ラーメン発見伝

 
 主人公藤本のクズっぷりに我慢できなくなって序盤で読むの放り出し、芹沢さんがレギュラーとなっているらーめん才遊記だけ読んでいたわけなんですが。
 その後の拍手で「いや藤本は別にクズじゃないですよ。ワダツミさんが嫌い過ぎて過剰に悪く見えてるだけですよ」……なんて方向性の意見は一切来ず、「藤本はクズなんですけど芹沢さんにボコられる光景が楽しいですよ」「クズの藤本が芹沢さんに教育される話ですよ」といったコメントが届き、「え、じゃあそのうち読もうかな……」となっていたワダツミが遂に読み終わりました(あとらーめん才遊記はとっくに読み終わってたんだけどブクログ登録忘れてた

 登場人物の多くが「ラーメンの才能極振りで作ったGURPSのキャラ」や「ラーメンの才能すら大したことがないクズ」で占められおり、物語の基本パターンが「クズがクズ故に起こしたトラブルに藤本が巻き込まれるか、クズに困らされる被害者を助ける」なので、ほぼ毎回クズが出ます。それを踏まえた上で、中でも登場頻度の高いキャラを幾人かピックアップしたいと思います。

 
 主人公の藤本。
 将来ラーメン屋志望の腰掛けサラリーマンで、会社に隠して勤務終了後に屋台を営んでいる。
 サラリーマン業務にはこれっぽっちもやる気が無いので、遅刻と無断欠勤の常習犯。挙句の果てに屋台の経費削減とか言いながら会社の物資を横領するという、ダメサラリーマンに留まらない犯罪者。
 ラーメン関係の能力が尋常じゃなく高いのと、基本的にお人好しで頼まれたら断れない性格(ポイント
 プライベートに於いては「女性の扱いが絶望的なレベルで下手くそ」というテンプレ的なファクターにさえ目をつむれば、結構良いやつと思っていいレベルで、友達付き合いする分には悪くないと思えるのだが、勤務態度の最低ぶりが人間的評価を叩き落とさざるを得ない。犯罪行為を知っててスルーどころか惚れるヒロインの評価すら道連れにする悪夢。

 
 富井副部長ポジの典型的無能上司。
 無能過ぎる故に藤本も好き放題出来ていた意味では「(藤本にとっては)良い上司」とも言える。
 古参兵の命に関わるレベルでヤバい新兵イジメを管理できないバニング大尉が、古参兵に良い上官として慕われているのに通じ……いや、別に藤本はこの上司のこと微塵も慕ってないな!!!
 無能過ぎて後に左遷されるも、画像のような上から目線でトラブルを引き起こす。

 
 大阪支社から転勤してきた上司。
 らーめん才遊記の方でも関西人キャラがテンプレ的な「粗暴で自己中な関西人キャラ」が登場しているが、こちらも傲岸不遜で自己中心的で人の心のわからないクソ上司で、作者は関西に恨みでもあるのかと思いたくなるのだが、九州人のキャラも何人も登場しては「短気で粗野で自己中心的なのが九州男児」みたいな扱いであり、自分が付き合いがある範囲での関西人も九州人も気のいい人間が多い自分としては複雑な心境である。
 先日友人に「眼鏡上司がクソ」と話したら、「クソな眼鏡上司が2人いてどっちのこと指しているのか分からないけどどっちもクソだから別にいいのか(いいのか」と返事されたのも記憶に新しい。
 本人は自分が超有能だと思っていて死ぬほどプライドが高く、設定上も有能とされているっぽいのだが、交渉相手の有名店の店主に喧嘩を売って商談をぶち壊し、口止めされていたことをうっかり口滑らせて状況を悪化させたり、その他理不尽な命令を藤本に繰り返すだけの役回りであることが非常に多く、反面彼女の有能さに助けられることは極めてレアなもんだから、どうにもこうにもクソ上司。自分の非を認めないから、自分が優秀だと思い込めてるのでは説。
 ただここで注目したいのは、「彼女が理不尽に振り回す相手」は「そもそも不愉快な存在である藤本」であり、善良で真面目な主人公がクソ上司に振り回されて気の毒って感情は特に持たなくて済むという点。巧妙です。バランス感覚ってやつです(なのか
 さらに「特に具体的に名案を指示するわけでなく、精神論振りかざすだけのクソ上司」だけど、「すぐに仕事の手を抜こうとする藤本」がそんな気の緩んだことをしようものなら烈火の如く怒り狂って弾劾する上に、「口うるさいけど迫力皆無」だった左遷上司と違い、殴る蹴るの暴行(空手で全国優勝)を躊躇しないため、藤本の勤務態度が劇的にマシになるというメリットは見逃せない。「仕事を藤本に押し付けて自分はとっとと帰宅」といった、普通に考えたらクソムーヴも相手が藤本ならば「今までのことを考えたらしょうがないね」と思えるし、実際問題中盤以降は「やる気のない勤務態度」は鳴りを潜め、「頭ごなしにこき使われる」描写がメインとなることで、藤本のグータラ社員を由来とする悪感情が和らぐことになる勢い。毒をもって毒を制す。

 
 ちなみに妹も理不尽暴力キャラです。
 お仕置きと言っても男に非はなく、「長々とマニアックなグルメオタク語りをしてるところに口を挟まれたので、ムカついたから袋叩きにしてやる」なシーンです。

 
 レギュラークズ。嫁さんが可愛いのでムカつき度合いが高まる仕組み。
 まともにラーメン作れば美味しいんだけど、すぐに他人に影響を受けて脱線して店を潰しかけることを何度となく繰り返し、そのたびに嫁が藤本に泣きついてくるのがお約束。
 物語全体のお約束である「トラブルを藤本が解決する」の多くに共通して言えることなのだが、とにかく「巻き込まれて困る主人公」ってポジションが藤本ゆえに、これまた「気の毒で読んでて辛い」ってなり難くなってるのがこの漫画のヘイトコントロールが巧いところだと思うのよねー。

  
 中盤まで頻繁に登場したラーメン大好き小池さんそっくり(右上のコマの左)の店主が営む「ラーメンこいけ」の店員。
 ムカつくことがあるとすぐに暴力に訴えるキャラなので、レギュラートラブルメーカーとして頻繁に犯罪行為に手を染める。
 一方的に喧嘩を売るわけではなく、基本的に相手が発端となって無礼な態度を取ることが多いものの、日頃の言動も安っぽくて薄っぺらいことしか言わないので、「すぐ切れるバカ」以上の印象は持ちようがない。揉め事は起こすが活躍はしない。
 倫理観を持ち合わせている人間を暴挙に走らせる訳にはいかないものの、それでもマナーの悪い人間をボコボコにしたい場合に投入される作者の代弁者なのかもしれん。

  
 この作品最強の気狂い。
 ラーメン二郎をイメージしている店の店主であり、常連が信者と化して宗教じみたノリを展開するのも含めて、作者の二郎へのヘイトが伝わってくる存在。基本的に暴力はすべてを解決すると思っており、恐喝と実力行使が大好き。藤本に対しても刃物をちらつかせて頼みを引き受けさせるのだが、中盤以降キャバクラにハマりだしてからは藤本への接待もキャバクラを奢る方向に軟化し、それに藤本が喜んで乗っちゃうので、やはり「振り回される藤本気の毒」な感情は薄らいでいくことになる(笑)

 
 なおクズだけどラーメンの腕は良いんでしょ……っていうお約束にすら当てはまらず、舌バカでラーメン開発力も無く、勝負になったら藤本に丸投げして自分は一切何もせず、「店は繁盛店なんだが、舌が馬鹿な客が有難がってるだけ」といった存在である。やはり作者の二郎への以下略。

 
 芹沢さんは数ある料理漫画のキャラの中でもトップレベルで好きなキャラですよ。
 彼の魅力がこの漫画の魅力と言っても過言ではないというか、極端な話「他の話は芹沢さんが出るまでのインターバル」とすら言えてしまうくらいの存在。
「絶対的な強者として君臨し、自らを高めるための努力を惜しまない、妥協なき最強キャラ」という立ち位置の時点で大好きなわけですが、その清濁併せ呑みながらも、濁の領域においてすら決してプライドを捨てることがないところがまた格好良い。
 だがやることなすこといちいち格好良い芹沢さんに対して、一度だけその思いが揺らいだことがある。

 
 芹沢さんの店の支店長候補と対決する回で、とにかくその店長候補が非礼な上にラーメンを粗末に扱うもんだから、「こんなやつを店長候補として取り立てようだなんて、芹沢さんにはガッカリだよ……」となったんですよ。
 芹沢さんは藤本を煽ることはあっても(これもだいたい、敵なのに藤本への助言してるのだが、藤本がそれに気付いてないだけ)、「食べ物への敬意」は失わない人だと思ってただけにな。

 
 そしたらこんなどんでん返しで!
 めちゃホッとしたものですよ(笑)
 下がダメなのは上の責任っていう連鎖はなかったんだぁぁぁぁぁ!!!!

 とまぁそんなわけで、「キャラの大半が嫌な感じなんだけど、漫画としては面白い」という不思議な状態の、バランス感覚の妙というか「芹沢さんの出番まで我慢できるギリギリのラインをキープ」する巧妙さを評価したくなるのであった。

 
 ところでこの、「粗悪な商品を見抜けないほうが悪い」ってことを肯定しちゃうのは「えー」ってなってしまった。
 こんなのこの業界じゃ日常茶飯事だから、良いように利用されないように目利きも磨かないといけないって意味ならわかるんだけど、「悪いわけじゃない」だとなー。
「騙される方が悪い理論」って好きじゃないんだよなー。絶対に騙すほうが悪いんだけど、騙されないように知識や警戒心を持つべきって考えであって。
     
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▼nasubee

>ゴジラ キングオブモンスターズを昨日観て興奮冷めやらぬ中、少しだけ残った不満足というか違和感が、ワダツミ
>さんの感想を読みまして消化できた次第です。


 そう言ってもらえると嬉しいです( ・`ω・´)

>「周波数を合わせられれば、神の化身だって制御できる」というオーバーテクノロジーな機械が特に何ら大きな展開
>もなく出てきて、それを使って「人類を救うためには彼らと共存すべきなのよ(あ、制御するから人間主導だけどね)」
>という超理論でテロる奥さんの存在がどうにも…。
> いっそ機械は抜きで環境テロの皆様が「モナークが封印してる怪獣無理やり起こして地球浄化だ(キリッ)」と奥さんと
>娘拉致してギドラ起こすとか、実は正体が再起を図るX星人で、ギドラ復活・操作目的で奥さんに技術情報を渡し、モ
>ナークの資源を利用して機械を開発させたとかだったら…でもそんなに人間側のイザコザに尺いらない(´・ω・)


 怪獣との意思疎通に日本製ゴジラのお約束である超常的なモノを用いなかったので、「宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら私の前から消えなさい」と、意図的に排除したのかも知れませんねー。


>ギドラの首が仲良すぎて可愛かったですね(羊膜もそうですし、ビルに埋まった首一生懸命出そうとしたり)。

 あの可愛さは凄かったですねー。多頭系のキャラが首ごとに個性があるのは他の作品だと割とあることなんだけど、ギドラでは新鮮だったです。


>モスラが羽化したシーンは映像美とともに溜息でるレベルでしたし、その後の活躍も「あぁ、モスラだぁ」と感嘆し通しでした。
>と、総じてとても良いゴジラ映画が観れて大変満足であります。(個人的には芹沢博士の最期と、直後のゴジラが天に向け
>て手向けとばかりに放射熱線放つ姿が人間と怪獣が言葉なく、はっきり目に見えたものでないけど、何か通じ合った瞬間
>ぽくて好きだったりします。これで十分だなぁと)


 こと「怪獣が出ているシーン」のクオリティは本当に素晴らしくて「これがいいんだよこれがさー!!」とならざるを得なかったですねー。

>あと、ワダツミさんの歴代ゴジラ強さランキングもゴジラ愛が溢れてて素敵でした。
>平成VSシリーズのバーニングゴジラ大好きな自分ですが、ファイナルゴジラの絶対強者っぷりはバーニングより上位に
>入るのは納得ですし、ゴジラアースの次元の違う強さは未鑑賞ながらこちらのHPの感想を読むだけで「おふぅ…」となり
>ましたし。
>2代目ゴジラは見た目の可愛さとコミカルな部分もあるせいか、余り強さ的な部分を感じていませんでしたが、成程尋常
>じゃない技術力が溢れておりましたね。ジェットジャガーは最初ビジュアルだけ見て完全に敵だと思ってました(;=ω=)


 バーニング・ゴジラの項は「君が弱いわけじゃないんだ。比較対象がヤバいんだ。すまない、すまない……」となりながら書いてました。
 ゴジラ・アースは本当にヤバいです。神話の戦いでヘラクレスが「山を投げて巨人を殺す」みたいな戦い方してましたが、その戦いを現実に落とし込んだらあーいう暴れ方になるのかと思うと恐ろし過ぎます。
 2代目ゴジラはほんと、「フィクションじゃ当たり前のように超光速技術持ちがいるけど、それがどんだけ非常識なことか」を考えれば、土着の怪獣としちゃ異常な強さにほかならないという。
 お友達ロボットとは思えないほどジェットジャガーは人相悪いよね(笑)

>バーニングの評価で書かれていた「得られるのは勝利ではなくあの世への道連れなこと」大いに納得でした。どう足掻
>いても燃え尽きることは避けられず、勝利することはないのですよね。
>それでもゴジラ史上最強と推したくなる方達が多いのは、強さの外にある、散る前の最後の輝きを一際ファンに鮮明に
>残してくれたからなのかなと。


 自分も死ぬほどの一撃なんだから、格上と刺し違えることが出来たっていいじゃん~という気持ちはあります( ・`ω・´)

>純粋な強さでは1位のゴジラアースですが、ワダツミさん的に作品としては不満足なご様子。作品として一番好きなゴジ
>ラ映画のランキングはどうなのか気になるところであります(既出だったら甚だ申し訳ないです)


 一番好きなのはファイナルウォーズとシン・ゴジラが双璧かなーというところです。
 古い作品で長いこと観てないのもあるので、ベスト10とか決めるとなるともう一度観返したい気持ちがあります。
 先日観返したゴジラ×メカゴジラと東京SOSは、元々好きだったけど、なお前回観たときより面白く感じたしなー。