■“赤き森”キャンペーン 第6回(パーティーレベル6) チャプター1 カッセルのプレイヤーはお休みなので、台詞はゼロです。冒険中は動かしてますが、ロールプレイの台役立てるとかしてません。 ……というか、最初してたんだけどすぐに「ストーン・シェイプだ!」とか言い出す「変な人」ロールプレイを全員でし始めた為、中止(笑) DM「酒呑みながらより詳しい話なんかをしていると、酒場のドアが開き、30歳ほどの男が恐る恐る中に入ってくる。服装は裕福というより貧素で、どうも農民が精一杯まともな格好をあつらえて見ました……といった風」 喧騒に包まれながらも、目敏い冒険者達からの「儲け話が転がり込んで来たのか」といった値踏みの視線が集中し、男は物凄く恐縮しつつチラチラと店内を見渡す。 男「あ、あの……ここに戦勝神の聖騎士ストール様達がいるって聞いてやってきたんですが……」 その名を聞くや、店内に沸き起こる嘲笑。 外野A「ご立派な聖騎士様、ご指名ですよ〜!!」 外野B「山賊に積荷の作物を奪われた農民が苦情を訴えに来たご様子で〜!!」 イオ「聖騎士ストールなら私の仲間です。私たちに何かご用件かしら? ……ご心配めされませんよう。聖騎士ストールは自らの過ちに対する贖罪と名誉回復の誓いを自らに果たし、探索行に挑んでいる身です。その心には、神の恩寵を加護されし聖騎士としてなんら恥ずべきものはないと、私は確信しています」 周囲から投げ込まれた不安を煽る言葉の数々に動揺を隠せない様子ではある。 男「お願いです。奴らを退治してください!! 聖騎士様達が人さらいを追っ払ってくれたあとも、羽根の生えた化物がまだ来るんです!! 軍隊が来るまで待っていられんのです!!」 意を決して一気に捲くし立てる。 DM「イオは視認を振っておいてください」 外野「よーよートアスの兄貴、また助けてやったらどうなんだい!?」 野次馬「むしろあんたに頼んだほうがよかったんじゃないか?」 酔っぱらい「いや俺が」 呑んだくれ「いやいや俺が」 お調子者「俺がやるよ!」 他全員「どうぞどうぞ!!」 トアス「言ってろ言ってろ」 DM「そんな中、イオはさっきまで野次を飛ばしていたはずの何人かが、それを止めて自分達の会話をしているのに気付いた」 イオ「……感謝。ヤジをやめた人たちの顔を覚えておきます」 DM(そう解釈しちゃったか) 男「聖騎士様達が立ち去るのを見計らったかのように奴らは……!!」 というわけで、当然ながら村へ救援に向かうことにする。 野次馬「トアスは助けてやらないのかよー(笑)」 イオ「また助けを求めるのもどうかって感じだしねぇ……(苦笑)」 トアス「いやいや、こーいうのは信頼出来る者同士で組まないと意味が無いだろう?」 イオ「ぐっ……」 アストリッド「あー……」 なお、今回から新メンバーとして酔拳使いのホヅミが参加している。彼は村に居合わせたところを勇敢に戦い、男の家族を護衛して来ていた。 ホヅミ「俺の力も必要だろう。一緒に行かせて貰うぜ!(ヒック」 ホヅミが仲間になった!!(チャラララ〜 いや、ちゃんとやり取りのプレイあったけどね!? 微妙にグダグダでね!? 当面の目的地は襲われた村の一つ手前の村。 イオ「無理してでもファントム・スティードのスクロールを買って使えば、かなり時間を短縮出来ると思うわ」 ストール「一刻を争う状況だ。金を惜しんでいる場合ではないと思う」 というわけで、大枚叩いて馬の2.5倍の速度で巡航可能なファントムスティードを人数分用意。なんと費用は銀貨2200枚。速いぜ〜超速いぜ〜。 だが、それが大誤算だった。 DM「それでは出発したわけだけど……効果時間は5時間しかないから、1日目の5時間目でファントムスティードが消えて……残りの行程が徒歩だと結局遅いんじゃ? 途中の村でちゃんとした馬の調達は難しいよ。農耕馬だって牛と一緒で復興作業に使ってるわけだからね」 無理なの知ってて黙っていたわけではなく、行動宣言されて厳密に計算したら明らかに足りないことに気づくDM。いや、漠然と「足りないよなぁ。残りはマウント(普通の馬出す呪文)で補うのかな」とは思ってたが! イオ「…………しまった。もっと超高速で一気に到着出来るつもりでいたわ……」 実はマウントの呪文も使えないので、結局最初から普通の馬で移動した方が2日は早かったという、悲しみの無駄金&タイムロスに涙する一行。 その遅延がもたらす代償は、はからずとも最悪のカタチで彼らの眼前に提示された。 彼らが目指していた村があろう場所には、既に火の手が!! ツーマンセルで三方に分れて生存者の捜索を始めるパーティー。 DM「んーと、ダイス目が5だったんでソルカーとアストリッド組。視認ロール」 とは言ってるものの、待ち伏せ側の隠れ身は基準値が17とベラボーに高い為、見つけられるわけもなく。 DM「こんなの二匹が突然屋根の上から刺を飛ばしてきたよ。不意討ちだ」 ソルカーは鎧で弾き、アストリッドは僅かなダメージを負う。 DM「刺が刺さると燃え上がった」 アストリッド「これが話に出ていた黒くて翼の生えた怪物ね」 ソルカー「よし、グレートソードを放り投げて、ロングボウ構えて、撃つぞ!」 DM「んーと、剣をしまって?(捨てるな、しまっとけ……!)」 ソルカー「いや、ポイします」 DM「はい、じゃあ剣をポイした」 ソルカー「だって、近付いてきたらロングボウ捨ててグレートソード拾うもん!」 アストリッド「う〜ん、確かに刺を飛ばしてきたしね……」 ソルカー「絶対、刺をピシュピシュ飛ばしてくるだけだと思うから! 剣を落として弓撃ちます。しかしダイス目全然駄目じゃーん。AC16まで命中」 DM「それは楽々躱された」 アストリッド「私でいいでしょうか? インヴィジビリティを唱えます」 二人ともこの敵に対する知識技能が無いので、正体は不明。 DM「スティンキング・クラウド!」(写真のテンプレートの範囲) 幸い、二人ともセーヴ。 DM「そしてもう一匹の方は、君の目の前に降りて、落ちてるグレートソードを拾って終了」(左写真) ソルカー「ああああああ!? できるのそんなこと!?」 今迄散々やられてきたろうっ(笑) DM「移動アクションで飛んで、目の前に着地。そして標準アクションで拾った。人間は武器が無くなったら途端に弱くなるのを知ってる動きだぜ」 彼我の距離は30フィートほど。近距離である。そして武器無けりゃ弱いのは、最低限の知能があれば誰にだってわかることだが(笑) アストリッド「その剣は……高いの?」 ソルカー「高い! グレートソード+1!! くそ、予備武器のヘヴィメイスで戦うしかない!」 この後、どうにかして取り戻さんと四苦八苦するのだが……。 アストリッド「エンラージ・パースンをソルカーに」 ソルカー「これで次のラウンドから屋根の上に攻撃が届く!!」 DM「じゃあ高度50フィートまで上昇しよう」 ソルカー「届かねえええ!?」 アストリッド「じゃあさっき落としたロングボウを拾って……」 ソルカー「すると大型化している俺にそのロングボウは小さ過ぎる!!」 イオ「まぁ……撃てなくはないけどペナルティ乗りまくりね」 ソルカー「アストリッド、攻撃呪文は無いのか!?」 アストリッド「…………だってあいつ、炎で攻撃してくるのよ?」 意訳(火炎抵抗あるだろうから、攻撃呪文が炎のしか使えない私にどうしろと) なけなしのマジックミサイルもダイス目が悪く、無効化されてしまう。 敵の攻撃力自体は微々たるものなので、回復呪文に頼れない状況にも関らず死の危険にまでは至らなかったのだが……。 怪物A「もう十分楽しんだぜから帰るとするか兄弟!」 怪物B「おうよ。いい手土産も頂いちまったしな! ウヒャヒャヒャ!!」 ソルカー「ちっくしょぉぉぉ!!」 DM「まぁ、言葉わかるのアストリッドだけだが(笑)」 アストリッド「通訳はしません……(苦笑)」 どうやら敵は仲間が駆けつけてきたので、撤退したようだ。飛び去る姿を見たカッセルが知識判定すると、スピナゴンという刺悪魔だということが判明。魔界の偵察兵と知られているが、残忍な性格で嬲り殺しや拷問を好み、爪や刺による攻撃が命中すると発火する能力を持つらしい。 イオ「戦力を三つに分散したのは失敗だったわ。今度は二手にしましょう」 しばらく生存者捜索していると……、 DM「するとイオチームは生存者発見。酷い拷問を受けたようで、目も潰されている」 イオ「キュア・ライト・ウーンズで癒します」 男に村に何が起きたか尋ねたところ、先程戦った悪魔が数日に渡って襲撃を繰り返し……嬲り殺しを楽しむかのように……、今日遂に皆殺しにされたとのこと。 翌朝になれば盲目を癒す呪文を準備できる為、ひとまず夜を明かすことに。 DM「翌朝、朝の準備をしていると一人の少女がよろよろと歩いてくるのに気付いた」 まさかの生存者にどよめきつつ、駆け寄って詳しい事情を聞く。 少女「助けてもらったのです……とても素敵な方に……」 アストリッド「あれ?」 ソルカー「またか!?」 ストール「そうか、大変だったな……怪我は無いかい?」 DM「その時ストールは、差し出した手に無意識の内に癒しの力を宿らせていることに気付いた」 ストール「…………! 神の力が!!」 DM「どうやら完全復活とはいかないが、癒しの手の力を取り戻したようだ。が、それはそれとして彼女に目立った怪我は無いので、力の行使自体はする必要が無さそうね」 少女「その方が傷も全部癒してくれて、近くまで竜の背中に乗せて運んでくれたんです。『あとは歩いていけるね』って」 ソルカー「どっちか! どのへんに! 敵が! アジトはどこにあったか!?」 ストール「落ち着くんだ(笑)」 DM「目にグレートソードって書いてあるから、怖がってるよ(笑)」 ソルカー「目にGって!(笑)」 DM「ソルカー、君は神の加護を失った。さすがに見過ごせないわ……」 イオ「ほんとね……」 実は割愛されていたが、最初の生存者発見の時からことあるごとに「俺のグレートソード!」と、悪魔に襲われた村人の安否よりも奪われた魔法の武器の心配ばかりするロールプレイを続け、その都度警告されていたのだ。付け加えると、この世界でのレンジャーは公式よりも信仰職としての性格が強く(聖衛士という和名)、イメージ的にクロノクルセイドのミリティアみたいな感じである。そしてソルカーはレンジャーとマルチクラスしていた。 ストール、カッセルに続いて三人目の神罰が下ったこのパーティー、これから悪魔と戦うってのに大丈夫か!? 続く!! ●プレイヤーズコメント ・アストリッド ソルカーとうっかりコントを演じてしまって、とても恥ずかしいです……。 それはそれとして、3人目の堕落! 何なのかしら、宗教家って。教義を口にする割に、行動が伴ってないわよ。 ・カッセル 今回、私はお休みです。 そして今回も参加できなかった事を悔やむほど怒涛の展開になりました。 何でそんなにネタ満載なんだ君ら!(笑 いや、私もネタ満載だが! 今回はいきなり、ソルカーが堕落しました。 これでこのパーティーの信仰系は全滅です。 まったくもって人の事は言えませんが、何やってるんだ(苦笑 神に見放された堕落信仰トリオの明日はどっちだ! ・イオ ミスが招いた村の壊滅に、生存者の救出を焦ってしまったわ。 自分達も守れないようでは人を助ける事なんて、できっこないのに……。 しかし、悪魔の仕打ちとはむごいものね……。 *移動の失敗に関して ファントム・スティードによる魔法の馬は、レベルが上がるに従って速度と有効時間が増していきます。 その相乗効果により、他のキャンペーンで10レベルのウィザードが使うファントム・スティードは、馬で1週間かかる距離を1日で走破できていました。 今回もその感覚で計画をたて、いち早く被害を防ごうと考えたのですが、実際には、巻物で出せるファントム・スティードで走破できるのは、その僅か4分の1。 呪文の性能を勘違いしていたという凡ミスで村を救えず、また、大金を無駄にしたことで、戦力増強の機会を失い、今後の戦闘が厳しいものになってしまいました。 痛恨の極みです。 ・ストール 頼 ら れ た ! 嬉しい限り……と喜んでばかりも居られず。状況は相当逼迫しているとのこと。これは大至急出動せねば、最大速度で……! というつもりだったんですがね……。このざまでした……。ぐぬぬ。 ドS悪魔が迫り来るぜ。武器奪われたら……その……ね…………。 かろうじて生存者が居たのがせめてもの救い。素敵な人に助けてもらった……最近聞いた気がするぜ……。 ・ソルカー ああっ、堕ちたっ! でもグレートソードとともに切り抜けてきた困難が翻って、手元に無い不安として跳ね返ってきたんだ……。 大事なものは手放しちゃいけない……どこかの誰かもそういっていた。 ・ホヅミ 途中から参加させて頂きました。 モンク等、秩序の属性のキャラクターは初めてで、未だ扱いに慣れていない部分がありますが、これも勉強の一つとして頑張ります。 今回、チームを分けてしまった事が敗因に繋がってしまったんですね……。 状況から見て、村は襲撃されて時間があまり経っていなかったから、捜索ではなく敵襲などに重きを置くべきと後から思いました(汗) |
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■“赤き森”キャンペーン 第6回(パーティーレベル6) チャプター2 敵地から脱出してきた少女に料理人でもあるソルカーが出来る限りの温かい食事を振る舞い、カッセルは昨日助けた男にリムーヴ・ブラインドネスを唱えて視力を回復させる。 ストール「レッドに助けてもらったということか」 イオ「レッドが助けたにしては自分で歩かせたのは変よ……(ブツブツ)」 ソルカー「だがレッドの可能性は状況からして高いだろう」 娘は降下地点から村まで「2時間くらい」歩いたと証言していた。 男「ティスタ、ティスタじゃないか! 生きてたのか!!」 ティスタ「おじさん! 無事だったのね!」 イオ「あ、しまった……(ブツブツ)」 しきりになにか呟き続けるイオ。 DM「イオははったり振っておいて」 イオ「ティスタさん、あなたにお聞きしたいんだけれど、おじさんの名前はなんて言うのかしら?」 生存を喜び合う二人を前に。 ティスタ「…………? ウトおじさんがどうかしたんですか?」 ウト「ええ、私はウトですけれど……?」 ストール「ウトゥです」 DM「黙れ全身鎧の転落聖騎士(笑)」 イオ「しまったしまった……最初の時点で手順間違ったわ……(ブツブツ)」 少女が、さらには男も偽者なのではないかと疑うイオ。しかし敵のアジトの場所を知っている唯一の存在であるため、情報は聞き出さねばならぬのだった。 ティスタ「はい、多分……ご案内出来ると思います……! いえ、ご案内させてください!!」 DM「家族や隣人の仇を討つために燃えていらっしゃります」 ならば頼るしかあるまい、と彼女に案内役を任せる。 イオは疑惑を胸に秘めながら、とにかくまだ無事な隣村にウトを預けに行くことにする。 再び最初の村に戻り、まずはティスタが空輸から降下した場所へ案内してもらう。 イオ「レッドのワイヴァーンの足跡があるかどうか調べたいんで、周辺捜索します」 DM「それは構わないけど、何平方フィートだい? ちなみに彼女が案内したここがピンポイントに降ろしてもらった場所の可能性は限りなく低いと思うよ。目印も何も無いのだから」 イオ「そうか……そりゃそうよね…………え? ……つまりそれって」 アストリッド「どうかしたの?」 イオ「…………ダメ。この作戦、無理。ティスタが案内なんて出来るわけがないわ。『夜にどこからか連れ出されて飛んで来ました』なんて状況で、素人が経路の把握なんて無理だもの」 ティスタ「そんな!? 私、がんばりますから! きっとわかりますから!!」 イオ「無理よ。そんな無駄なことに時間をかける間に、他の村が襲われたらどうするの」 ストール「しかし彼女のことを信じてやっても……」 ソルカー「俺も彼女に賭けたいぜ?」 ティスタ「聖騎士様……!」 イオ「そんな情に流された希望的観測、認められないわ。私は野外活動のプロとして断言する。彼女が敵のアジトに案内できる可能性なんて、無い。無事案内されたら、それこそが怪しいくらいよ。裏があるに決まってるわ」 ティスタ「酷いです! 信じてくださってるんじゃなかったんですか!? 私が案内することは最初からわかってたことじゃないですか! なんで今になって急に!!」 アストリッド「まぁ……そうね……」 で、彼女に賭けてみる派のストール&ソルカーと、反対派のイオ、やや反対寄りのアストリッド、そして殆ど口を開かないホヅミで会議は踊る。されど進まず。 リアルで1時間半は経過した頃だろうか……。 DM(そろそろ限界だろう) ティスタ「もういいです! 私、自分独りでもみんなの仇を討ってきます! 死んだってかまいません!!」 一人で走り出すティスタ。 DM「さぁ、どうするんだい?」 答え:ゾロゾロ追いかけながら会議続行。 ソルカー「イオ、反対するのならここで引き返した場合に打つ次の手はあるのか?」 イオ「……反対するなら代案を示せってことね」 だが高速で飛翔する悪魔を相手にし、僅か6人で点在する村々を守りきることなど、(少なくとも現有戦力では)土台無理な話であった。明快な代案など出せるわけがない。 ホヅミ「この性格では、安全なところに置いても自分で飛び出していきかねないのではないか」 ストール「確かに彼女は性格的にそういった危うさがあるのは事実だ……」 DM「いや、状況全然変わってないのにいきなり手の平返した君達の行動を棚に上げて、彼女が生来の情緒不安定みたいな物言いはどうかと思うが……」 結局、後ろを追いかけながら小田原評定続行でさらにリアル3時間経過(マジで 最早ティスタはイオを敵視するだけではなく、信頼していたストールまで信じられなくなっていた。 DM「…………このタイムリミットまでに結論が出ないなら、後ろにくっついたままどこまでもついてったことにするからね。なにか起こるその瞬間まで」 結局多数決で「彼女を引き留めて戻る派」が勝利し、まずはホヅミが取り抑さえようということに。 DM「ホヅミが距離を詰めようとすると、彼女は懐からナイフを取り出して……」 ティスタ「それ以上近付いたら死にます!!」 全員「うわあああ!!」 もはやこれまで。 イオ「ああすれば私たちが追いかけざるをえないこと、知っててやってるのよ」 少なくともイオの目にはそう映っていた。 イオ「…………正直全然納得してないし、嫌なことに変わりはないけど……このまま一人で先行されて危険な目に遭われるくらいなら、私たちでちゃんと護衛して進んだ方がマシね……」 力任せはいかんのでストールが説得することに。プレートアーマーが重いので、フライをかけて機動性を確保する。 ティスタ「わ、私になにか魔法を使ったんですか!?」 DM「もうCV桑島法子で半狂乱だね。そりゃまぁ魔法は理解不能だからとても警戒するわさ。以前はそれでストールが死んだっけなぁ」 アストリッド「うっ……」 ティスタ「使ったんですね!? 心を操る気ですか!? 姿を消して捕まえる気!?」 どっちも素人が思いつく典型的な「魔法」である。 ストール「ティスタ、すまない。君を信頼すると言った筈なのに、掌を返すようなことをして本当に申し訳ないと思っている。謝罪させて欲しい。改めて君の力を貸してくれ。一緒に奴らを倒しに行こう」 イオ「悪かったわ。もう帰るなんて言わないから(ああ納得行かない……!!)」 DM「それではストールは交渉、イオははったりでロールを。イオに対して彼女は敵意剥き出しだから、-10のペナルティね」 イオ「くぅ!! どう考えてもこのダイス目じゃ足りない感じ! AP使います!!」 DM「……ってなことにはとりあえずならなかったようだね(笑)(信じてるかどうかは謎だが)」 ストール「聖騎士の名に掛けて誓う! もう二度と君を裏切るようなことはしないと! 交渉ロール…………!!」 全員「うぉぉぉぉぉ!?」 なんとダイス目は19。文句無しの説得成功を期待させる数字であった。信頼関係が無い相手への説得には多大なペナルティが乗るので、実際の結果がどうなるかはともかく。 ティスタ「…………わかりました。聖騎士様を信じます」 DM「そう言うと、気が抜けたのか一気に足元がおぼつかなくなる」 ストール「急いで抱かかえます」 判断に悔いを残させたくないとはいえ、今回はさすがに無駄な時間を与え過ぎた! 時間の管理もGMの仕事! バッサリ切って進めるべきだった! 後編へ続く!! ●プレイヤーズコメント ・アストリッド イオの言うとおりだとは思うんだけど、知識不足で判断が鈍ってしまったわ。 合理的に行かないから人間って面倒よね。 良い案が浮かぶはずないのに、時間を費やせば解決できると思ってしまう。 合理的に行かないから人間って面倒です(汗) ・カッセル(プレイには不在) イオの言いたい事も分かる。 生存技能を持っていない人は、例え冒険者であっても山道で迷う。 彼女が無事に案内出来る訳が無い。 それは分かるが、彼女は我々に助けを求めている。 困っている人や助けを求めている人を救うのは当然の事だ。 私は彼女を信じる。 もし私のキャラの属性が真なる中立だった場合、イオと同じ行動を取っているかも知れない。 属性が秩序の善なら、上記のように考えるのが普通だと思うですよ。 助けられる人は助けねば! ・イオ 「レッド様は、か弱い女の子を2時間も村から離れた場所に放り出したりしない!」 何か引っかかる。 ……人に化けるくらい、悪魔にとっては容易いこと。 確かに今は敵をこの地から追い払う有効な手段は思いつかない。 でも、迷うのがわかりきっていながら、彼女が導くままに原野をさまよい、時間だけを浪費するのは間違っている。 だけど、今さら戻れない。 約束を違えれば、パラディンは力を失う。 なんという自己矛盾。 でも、これは自分たち自身が招いた結果なのだ……。 ・ストール おじさんの状況が極限だったので、名前とか聞いてる余裕無かったですね……。 そして少女に案内させるのも凄く心苦しいのですが、状況が状況であったので、頼らざるをえなかったです。 そして噴火。本当に大論争でした。PLとしてはイオの言う事がとても納得できたので、正直かなり流されそうになっていました。その内心の優柔不断のせいでティスタの不信感を扇ぐ結果に……。反省です……。そして桑島法子は想像し易すぎる(笑) ・ソルカー 結局ティスタに振り回される我々。 >ストール「しかし彼女のことを信じてやっても……」 >ソルカー「俺も彼女に賭けたいぜ?」 >ティスタ「聖騎士様……!」 対外的な面で当然とはいえ、泣けるぜ? ・ホヅミ イオの考え等は説明を聞いてああ、なるほどなと思っていたのですが……。 ティスタの言葉を鵜呑みにして物事を考えていた為、その言葉を信じ彼女の向かう先に行くことで解決の糸口が出ると考えていました……。 実プレイにおいては私の考えが上手く纏まらなかった事。それ故に言葉に出来ず無為に時間を掛け過ぎたこと。反省しないとな……。 |
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■“赤き森”キャンペーン 第6回(パーティーレベル6) チャプター3 半ばやけくそ気味にティスタに道案内をさせることになった冒険者達。 イオ「到着できたら怪し過ぎるから、そこでディテクト・イーヴィルでもかけたらどうかしら」 DM「それパラディンが見過ごして、悪と判定されなかったらまた堕ちるぞ(笑)」 つまるところ悪魔がティスタに化けている線を当初からイオは疑っていたので、現状への不満が積もり積もって、遂に面と向かって悪魔扱いするほどになってしまったという状況。 だが実のところ彼女は悪魔に対する知識技能が無いので、専門知識を持っていない。じゃあ何を根拠にかというと、イオとして知っている「悪魔は人を騙す」といった伝承や、呪文がある世界なのだから変身呪文くらい使えるだろうという推測に基づいて、なのだ。無論、その認識はおおよそ間違っていないのだが。 一方ストールやカッセルを含むパーティー全体がそのアジテートに乗っているため、「気持ちとしてはティスタを信じてあげたいけど、まぁ黒だろうなぁ……」という空気が場を完全に支配。極端な話「キャラが善人だからティスタを信じないといけないけど、プレイヤーの自分としては信じてない」といった状況。 キャラとプレイヤーの考えが乖離した影響はプレイにも如実にあらわれ、義務だけの信頼は空虚であった。 結果として誰一人ティスタの心情をおもんぱかることが無く、冒頭の会話に代表される「疑いと不本意さの吐露」が幾度となくティスタの眼前で行われている。つまり、腑に落ちないイオが鬱屈した猜疑心をスパークさせても、それをまわりが止めないのだ。 こう書くと疑ってること自体が問題行為に思われてしまうかもしれないが、少なくとも「なんで全員一致でティスタを信じてあげないんだよ。捻くれてやがる」なんて言い出すつもりは毛頭無い。あくまで冒頭の会話に至る過程の説明と思ってくれれば幸いである。 プレイヤーとキャラクターで考えが相反して板挟みに苦悩するなんてTRPGじゃ日常茶飯事だぜ! つーかあの振りで誰一人として疑わない方が困る。いや、疑い方がハード過ぎるとは思うが(笑) それはさておき、翌日の夜。 DM「ところで彼女は弱音を吐かないけど、冬の2月に保護された時からの着の身着の侭で同行してるので、すっかり凍傷になっているのを野営の時に気付いた」 イオ「ええ!? 今寒いの!?」 DM「キャンペーン開始の時点で1月で、まだそんな時間経ってないでしょ」 イオ「いや、2月はもう温かいのかと……」 DM「は?」 ちなみにこれは、無理のある変な言い訳をしているのがあからさまだった(後に当人に確認済)から、ワダツミが睨んでるんです(笑) 実際のところ、現状が冬で寒いことは、これ以前に状況描写されている。 イオ「ごめんなさいすいません寒いに決まってますよね!!」 ボロボロの状態から着替えさせてすらいなかったことに今さら気付き、慌てて世話をし始めるのであった。 ちなみに本来ならもっと前から「登場シーンの時にも説明した通りボロボロだから、着替えさせて、防寒具も用意してあげれば?」というDM発言をしてもいいし、通常ならしていたのだが。このシナリオに限っては「彼女への扱いを見る」というファクターが絡んでいたので、見守っていた。 さらに翌日。 ティスタ「あの湖! 空から見下ろした時に月が写っていました! きっと下に湖があったんです!」 ソルカー「おお!?」 アストリッド「つまりもう近いってことね」 イオ「スタート地点から的確に来てましたか? それとも迷いながら来てましたか?」 DM「最短ルートってことはなく、ふらふら蛇行してたね。まぁそれでもよくその程度のロスで……だけど」 とにかく湖に近付いてみようということになり、翌日には空を飛ぶスピナゴンを視認に成功。 ティスタはロープ・トリックの空間内に隠れててもらって(自分以外の存在皆無、自身が発する音以外は無音、光は持ち込むか出入り口から射し込むのみ。そんな空虚な異空間に押し込められる呪文を気味悪がっていたのを、安全の為と説得し)着陸地点に急行する。 なお、この時点でティスタに対して労いや謝罪の言葉は無い。 イオだけは『本当にこれが目的地発見と決まったわけではないから、まずは確認』というスタンスだと明白であったが、他のキャラが「そうだね。だから謝るのはまだ早いね」と賛意を表明したわけでもない。ゆえに各々が敢えて触れなかったのか、忘れていただけなのかは不明である。ストールには後日会った際理由を尋ねたら、フォローを失念したことを酷く後悔していたが。 う〜ん。なんか行為の吊し上げみたいで書いてるこっちも気分がよくないのだが、これ言及しないと説明不十分だしなぁっていうやるせない気持ちでございます。 そんなこんなで洞窟発見! イオがインヴィジビリティで姿を消して入口一帯を捜索し(左写真)、誰もいないのを確認した後に仲間と共に侵入開始。 DM「聞き耳すると、奥からなにか無数の呻き声が聞こえてくるね」 小さく曲がりくねった道を抜け、先頭を行くイオが見たものは確かに呻き声を発するピンクのクリーチャー。 DM「その位置から見える範囲で、こんだけ」(右写真) ソルカー「ということは視界外にもまだまだいるかもしれないってことね」 アストリッド「無数のってほんと無数だわ……」 イオ「やっぱりここ目的地と違うんじゃ……」 ストール「我々にはファイアボールがあるよ」 アストリッド「そんな簡単な……」 ちなみにこの時点で敵を視認しているのはイオだけなので……。 イオ「下がって報告! 地獄の亡者みたいなのがワラワラいるわ!!」 ここまで来ないと、プレイヤーはともかくキャラは状況を知らないことになる。つまり、口頭で伝えられた情報だけで判断するというロールプレイが求められる。この匙加減は空気の読める大人にならないといけないぞ!! というわけで視界外にもいました。超いました。 イニシアチヴトップだったホヅミが先陣を切って突入し……。 ホヅミ「なんだ気持ち悪い奴らめ!! ここで待機アクション、近付いて来たら防御的戦闘」(左写真) 続いてストールも突入し……。 DM「ゴーストバスターズ!!」 アストリッド「どぅどぅどぅどぅどぅーる!!」 イオ「みんながんばれ! 勇気鼓舞の歌!!」 そして群がってくるモンスター。それを視認したカッセルが知識ロールするも、達成値が一桁では名前もわからぬ。 多勢に無勢! 大ピンチの冒険者達!! ということもなく、思いっきり雑魚だったようで片っ端から蹴散らされていくのであった。チーン。 ルーチンワークで傷を癒し、イオが奥の部屋を窺っていたその時……!! DM「シュイン!!」 独りだけ通路の中で孤立しているアストリッドの眼前にフィギュアを置く。 アストリッド「なに!?」 イオ「しまった、後ろがお留守だったわ!!」 悪魔「背後がお留守だぜ!!」 イオ「こいつは歩いてきたの?」 DM「いや、空間転移で突然現われた」 全員「空間転移!?」 DM「イニシアチヴ。そして間合いをとってグレイヴでザックリと……12ダメージ」 アストリッド「ACを聞かれなかったわ(笑)」 DM「聞くまでもない値だった(笑) そしてなんか、破瓜した」 アストリッド「えええ!?」 DM「なんか傷口からやたら流血する」 ストール「ああ……」 アストリッド「コラ! そーいう目で見ない!!」 DM「遂に破瓜を……」 アストリッド「違う!(笑)」 慌ててソルカーが駆け付けて攻撃するが、そのダメージは半分以下に減少させられてしまう。 悪魔「この俺の障壁が雑魚共と一緒などと思わないことだな!!(悪魔語)」 ソルカー「さっぱりわかりませんな!」 アストリッド「わかっちゃった!! 『雑魚とは違う』って言ってるわ!」 カッセルの知識判定の結果はやはり芳しくなく、下位悪魔だろうということしかわからない。ちなみにスピナゴンやさっきのピンクは最下位悪魔に分類される。 本来知識の担い手たるアストリッドは「宗教嫌い」という理由で天使や悪魔のことをまったく勉強していない。イオ以外の信仰系キャラカルテットの前衛三人は知識系にあまり高く振る余裕がなく、ダイス目も特別高くなかった。 そしてカッセルは歴史マニア設定優先によって技能ポイント割り当てを削られ(残りは直接戦闘用技能に割かれている)、悪魔に対する知識は最低限という状態。礼儀作法もまったく心得てないというフリーダムさと相まって、「お前は本当にクレリックなのか!?」と突っ込まれる日々である(えー ミラー・イメージを唱えて必死の防御を展開するアストリッド。しかし悪魔の攻撃によって一つ、また一つと分身を消されていく。 ソルカーは助けるために攻撃を繰り返すのだが、いかんせん主武器を失っているので打撃力に乏しい。 ストール「ハルバードを捨てて、冷たい鉄のウォーハンマーに持ち替えます」 ストールはダメージ減少の突破を期待して、別の材質の武器に持ち替え。知識ロールが不首尾に終わっただった為、どんな攻撃が有効なのかわからない運任せではあるが。 悪魔「ヒャーハハハ! いい感じの化粧になってきたじゃねーか! もっと彩ってやるぜぇ!!」 立て続けに攻撃を受け、遂に昏倒するアストリッド。ソルカーは攻撃をヒットさせるも、まだまだ倒すには至らない。 悪魔「愉しませてもらったぜ! あとは手土産でも頂いて帰ろうかねぇ!!」 DM「で、さっき捨てたハルバードの横に転移して、移動アクションで拾う」 ソルカー「返しやがれ!! クリティカルヒット! ブレス・ウェポンでクリティカルロール自動成功!!」 慌てて戻って大打撃を与えるが、時既に遅く……。 DM「んでは5フィートステップしてから転移で消えて戦闘終了、だね」 この後、出血多量死寸前のアストリッドをキュアで回復しようとするのだが、呪いの傷なのか呪文が失敗してしまう。いや、完全に無駄なのではなく、術者レベル判定が高ければ回復できるのだが……。その治療にてこずり、戦闘続行が無謀なほどに呪文を消耗してしまうのであった。 洞窟に待ち受けていた悪魔軍団! その奥にはいったい何が!? 君は、生き延びることができるか……。 *ディテクト・イーヴィル (一応、あくまでプレイの舞台となっているオリジナル世界での扱いとしてください。アライメント論争とかしたくないので) ディテクト・イーヴィルは文字通り悪を感知する呪文。 これをいきなり他人にかけることは、つまりこうです。 カイジ「疑っているうちはまだしも、それを口にしたら……戦争だろうがっ……!」 基本的に他者の尊厳を踏み躙る行為に相当するわけです。 もちろん善じゃないキャラは効率を重視して行なうことを(無礼を承知で)辞さないかもしれないし、善のキャラも逼迫した状況ならばやむを得ない……と、相応の確信が在る相手に誠心誠意事情を説明して行なうかもしれません。 ですが一般的な善よりさらに聖人君子ぶりを求められるパラディンとなると、もうよほど確固たる証拠も無しにやるわけにはいきません。 そして「これに反応が無ければ無実を証明出来るんだ!」という理論は、残念ながら通じないのです。 なぜなら呪文やマジックアイテムで結構容易に誤魔化すことが可能だから。 つまり、相手にディテクト・イーヴィルを欺く準備が可能なら、まったくもって確実な手段じゃなくなるのです。 結果として、「悪にあらず」という結果が出ても、それが本当なのかどうかはわかったもんじゃないということに。 一方、それで「悪にあらず」だった場合の冤罪の重みだけは極めて重くのしかかります。 逆に「善人を悪に見せかける」という呪文も存在する為、悪と出た事でここぞとばかりに断罪しようものなら……という可能性も残ります。 とまぁそんな感じで「怪しいなら使えばいいじゃない」と便利に行なえる手段じゃ無いんですね。ハイリスク・ローリターンなのです。 もちろん、それにさらに呪文で対抗も可能なのだけど、結局「自分達の対抗策が通用していない」という可能性が1%でも残っていたら、パラディンは動けないことに変わりはありません。 ●プレイヤーズコメント ・アストリッド 破瓜してませんっ! でも、出血多量で危なかった……。 空間転移してくるなんて、悪魔はなんて奴らなの。炎も効かないみたいだし。なにか良い方法はないのかしら? ・カッセル(プレイには不在) 洞窟の中なら悪魔も飛べまい、と思っていたらまさかのテレポート。 そんなのアリか!? そしてメイン武器がどんどん奪われていく。 武器を奪われると戦力半減だからなぁ……。 敵もそれを知ってるからあえて武器を狙うんだけど。 やっぱり悪魔は無駄に賢くて戦い辛い。 ・イオ ティスタ登場あたりから、ロールプレイとプレイヤーの本音の区別がなくなっていました。 プレイヤーの疑念が煮詰まり、結果全てPCの行動として、ティスタに悪意が突き刺さる展開。 また、プレイヤーにはNPCの姿は見えてないために、プレイの進行に伴って意図せず放置してしまう結果に。 意図せずといいますか、積極的に意識するようにも全くしてなかったわけで、生きた人間ではなく、ゲームのキャラやコマとして軽く見ていたということ。 そして際限のない数時間の論議。 改めて指摘され、つくづく未熟さを思い知らされました。 ・ストール いや、ほんと気がつかない冒険者でほんとほんと申し訳ない! 少女に負担しか掛けないとか、最低すぎるよね!! そして到着。信じていた、ありがとう! と堂々と言える状況じゃないのが悲しい。 洞窟を技能のあるイオが先行するのは前回の通り。で、きっしょい奴がワラワラと! 千切っては投げ千切っては投げ…………て、ええぇぇええ!!? まさかの空間転移! 基本的に大規模な魔導を用いて行われるものであろうし、お目にかかることは無いかなーとか思ってたのでちょっぴり興奮しつつこの状況、ヤヴァイ。 アストリッドがみるみる血塗れにされ、そしてまた武器がーっ。注文した高品質ロングハルバード(自腹)が来るまでとはいえ、神格武器をラフに扱ったバチが! ・ソルカー 目的地と思しきところにたどり着いた。 これは彼女が正しかった、ということなのだろうか。 だが、信じたい気持ちと裏腹に、レンジャーの知識が単純にそう考えることを否定しようとする……。 とはいえ、着いた以上あとはハラをくくってただ進むだけ。 ……なんだけど、この重傷ですよ、どうしよう。 ・ホヅミ 洞窟入り口からスグの広場にウジャウジャと……。 沢山のクリーチャーで我々の足止め・時間稼ぎかも。 時間を掛ければ押し切れる、防戦しつつ攻撃力の高いソルカーとストールが撃破すればイイかなどと考えていた。 そして予想外の襲撃にてアストリッドが重傷を負ってしまった。考えが甘いよな、最近の私……。 私の今の状況を何とかせねば……。 |
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