■“タービュランス”キャンペーン 第4回(パーティーレベル10) 流されてアンダーグラウンド。 前回のラストに現われたのは近所にお住まいのダークエルフさん。 彼らも基本的に竜の勢力とは敵対しているらしく、アンダーダーク・ランドワームをあっさり蹴散らした冒険者達を気に入ったようだ。 そんなわけで彼らの地下都市を頼ることにした一行。居候生活の始まりである。 とにかく地上に脱出したいが、その通行路は一族の上位者しか知らず、そう簡単に教えてもらえるわけもない。ダークエルフ曰く「とりあえず実績作って信用してもらうっきゃないんでないの」ということで、近場にある地竜の巣を襲撃することに。といっても結構遠いのだが。 ファントムスティードを召喚し、ダークエルフの先導で疾駆せんと街を出発する冒険者。 DM「別にいいんだけど地下世界ってやたら起伏激しいからあんま意味無いと思うよ」 ウィザード「そしたら諦めて歩くんで、行けるところまでは」 DM「了解。で、出発早々に奇襲をされてしまうのだった。隊列後尾三名、突然地面から霧が吹き出したかと思うと、目の前に先日撃退したアンダーダーク・ランドワームが現われる」 ワーム「待っていたぜぇ! この前の礼を返してやる! いくぞ兄弟!」 メイスファイター、クレリック、ウィザードの馬が瞬殺されて不意討ちラウンド終了。 実はこの時点で先導役のダークエルフ以外、灯火管制で明りを灯していなかった。 ウィザード「実は明かりが無いし霧(オブスキュアリング・ミスト)も発生してるしで分断されてる……」 メイスファイター「むわ! 真っ暗か! クソッタレ! 陽光棒を使うぞ!」 ウィザードとクレリックは呪文を駆使してどうにか霧の外のローグや二刀戦士に合流するが、完全に取り囲まれたメイスファイターはご覧の通りなトライアングルアタックにより大ピンチ。 メイスファイター「こうなったら俺にできることは腹を据えて目の前の奴を叩き潰すだけだ! ウォーメイスを両手持ち&激怒!」 しかしそれは死期を早めたに過ぎなかった。防御に徹すればAC30にはなるのだが、攻撃特化だとAC17。(無論プレイヤーは知らないが)敵の攻撃は+15なので、前者なら十分な回避が可能だが後者はファンブル以外命中さ。 メイスファイター「ぐわああ!! 攻防一体で持ち堪えとくっつー選択肢が思い浮かばなかったぜぇぇぇ!!!」 当然ながらカウンターの九回攻撃がことごとく命中。あえなく死亡。生き残った仲間達は、ダークエルフの助けを借りながらどうにか二体を仕留めたところで……。 ワーム「畜生! 兄貴達をよくも! 覚えてやがれ!」(地面の下に遁走 幸い腐っても竜種で高く売れる為、蘇生費用を支払っても黒字であった。ちなみ普通のD&Dは最高レベルのトゥルーリザレクション以外での蘇生はレベルが1下がるけど、まぁその辺は「レベル下がると切ないし」という趣味の問題で、死体さえ無事かつ寺院でちゃんとした儀式を行なえばより低レベルのレイズデッドでOK。 出直して今度は辿り着けた地竜の棲む洞窟。なんでも配下は巨人らしい。 足元の罠に警戒しつつ開けた場所に出ると……。 DM「なんか奥の暗闇から岩石がかっ飛んできて踏み込んだメイスファイターに直撃した」 メイスファイター「いてえ! どっから飛んできたこの石コロ!!」 視界外から攻撃されるパーティー。明りをつけて歩いている為、一方的に丸見えなのだ。 クレリック「ダメージ大き過ぎ! 撤収撤収! 出直して対策考えよう!」 どうにか射界ギリギリに戻り、防御専念するメイスファイターが様子を伺いつつウィザードがダンシングライツを奥に飛ばして闇の中を照らす。 ウィザード「まだ見えません?」 DM「まだだねぇ」 ウィザード「じゃあもっと奥に」 DM「まだまだ」 ウィザード「えー。ならば150フィートまで……」(写真は途中の空間が端折られている) DM「そこで見える。知識ロールの結果、ストーンジャイアントと判明。こいつらは投石合戦して遊ぶのが種族的に趣味です。つまりまぁここは侵入者を的にして遊ぶゲージって感じらしい。なんと射程は180フィート」 クレリック「長っ! 長いよ!」 ウィザード「はぁぁぁ……別に命中にペナルティ受けて投げてたわけじゃないのか……」 ちなみにコンポジットロングボウは110フィートを越えると命中が下がり始めます(笑) 敵の正体を把握したところでちょっと戻って作戦会議。 メイスファイター「フライは欲しいな。あの段差を登る前に頭を割られるぜ!」 ウィザード「途中や足元にきっと落とし穴もあるだろうしね」 前衛にフライをかけ、クレリックとウィザードはおんぶ+インビジビリティスフィアーで一丸となって突撃ヒャッハー! 岩影に身を潜めて待ち構えるジャイアントだったが、透明を見破れない為に至近距離まで気付けない。 DM「ようやく聞き耳成功。といってもやっぱり位置の特定は出来ないんで、そっちが初動は好きにするがいいさ!」 接近戦に突入してからは盛大な削り合い。防御はストーンスキンに任せ、あとはとにかくアグレッシヴな攻撃特化形態。 DM「当然ながら全弾命中で、強打もあわせて32、34、29、36ダメージ」 メイスファイター「んだそりゃぁ! ストーンスキンで10点減らしても洒落にならん!」 クレリック「装甲が紙のようだ! キュア追い付かないよこれは!」 メイスファイター「死ぬ前に殺す!」 血で血を洗う死闘。唸るウォーメイス、振り下ろされる大棍棒、乱舞する二刀流! 最終的に集中攻撃を受けたメイスファイターが落とされディレイデスのお世話になるものの、勝利。しかし奥からは増援の足音が。長居は無用、撤収だ! メイスファイター「で、昏倒した時に落っことしたウォーメイスを拾うと宣言してないわけだ」 DM「なにぃ!? い、いや今回は別に『俺に宣言』してなくてもいいぞ!? 『自分としては回収したつもりだった』ならOKだぞ!?」 メイスファイター「いやぁ……そのつもりすら……」 ウィザード「ま、まぁ敵が使ってるかもしれないし!? それ奪え返せば!」 (メイスファイターは大業物の特技で大型のウォーメイスを使用している為、ジャイアントサイズ) メイスファイター「そ、そうだな! 意地でも取り返してやる!!」 翌日、今度はインビジビリティスフィアー+サイレンスで地上から忍び寄ることに。 DM「いやキミら、さっき落とし穴を看破してフライしてたんだろうに!? そりゃ落ちたよ! 固まってるんで、前四人」 ウィザード「さっきの死闘にびびって戦闘呪文を増やしたら、お約束通りに賭に負けた!」 反応セーヴに失敗した二刀ファイターとクレリックが落下。中は油地獄。滑るぜ〜超滑るぜ〜。 クレリック「と、とりあえず隠密行動中で真っ暗だったんで、明かり代りにルイトグラガ(炎の妖魔が封じられた弓)を起動します」 DM「じゃあ油に引火します」 クレリック「しまったあああ!?」 メイスファイター「アホかぁぁぁ!!」 広間の横一列に穿かれた落とし穴の中は火の海となり、粗悪な獣脂から黒煙が立ち上る。これによって亀裂の手前のウィザードと向こうのファイター&ローグは分断される。 亀裂内に満ちた炎では広範囲を照らすことは無理なため、暗闇の中から接近・強襲してくるモンスターが在り! DM「一体はお馴染みストーンジャイアントで、もう一体は知識ロールの結果グレイレンダーだとわかる。まぁ組み付いてかきむしる以外はこれといって特徴がない。ぶっちゃけストーンジャイアントと同じ脅威度とは思えないくらい弱い。しかしウィザードに接敵出来たので組み付こう」 一方死闘を繰り広げるのはメイスファイターとストーンジャイアント。 メイスファイター「お前の使ってるのは俺のメイスだぁぁぁ! 返しやがれぇぇぇ!」 例によって防御を捨てたファイトを展開する為、恐ろしい勢いでHPが削られていく。だがクレリックは穴の下だ! フライで登るには数ラウンドかかるぞ! ウィザード「死ぬ! ディメンションドアで入口近くまで飛びます!」 グレイレンダーが中央で暴れ回った末、クレリックを道連れ(ディレイデス状態)に果てる中、ストーンジャイアントは後方ながらも視界内にワープアウトしたウィザードを追撃。前衛達もそれを追撃。 ウィザード「ヤバ。この中途半端な逃げっぷりは死ぬんじゃ……通せ! ホールドモンスター!」 DM「ぐわ、セーヴ失敗!」 ウィザード「よし! すかさず逃げる!」 麻痺するも1ラウンドで呪縛を振りほどいたストーンジャイアント。それを追い付いた前衛が集中攻撃……するのだが! 二刀ファイター「三回クリティカルチャンスが発生して、クリティカルロールが全部ファンブル……なんかもうこの戦い負けた気分だぜ……」 それはあながち間違っていなかった。 DM「瀕死のストーンジャイアントは道連れにと一番傷付いているメイスファイターに全力攻撃! 命中で、40ダメージ」 メイスファイター「かなり痛いがまだ生きてるぜぇ……」 DM「二発目も命中して46ダメージ」 メイスファイター「ブッ! そっちのがさらに痛い! ……が、昏倒するも生きてはいる!!」 DM「あ、お前のウォーメイスって+1だから追加ダメージが1あるの忘れてた。さっきのも合わせて2ダメージ増やしといて」 メイスファイター「それで死んだ! チキショー! 自分の武器の性能ゆえに殺されたのかよ!!」 二刀流ファイターがカタキとばかりに一撃で斬り捨てる。 二刀ファイター「さっきのクリティカルロールが一回でも通ってれば殺せてたのに!!」 蘇生のために撤退を止む無くされる冒険者達。敵の戦力が無限では無いことを祈り、アイシャルリターン。 |
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