■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター1
“赤き森キャンペーン”終了後、新キャンペーン開始の冒頭。
DM「で、トアスの視姦&愛撫で目覚めてしまった衝動を慰めていたりするわけだね?」
アストリッド「してません!」
DM「真意看破」
アストリッド「んん……図書館でなんて、いけないことなのに……んっ、止まらない……」
DM「口では否定しつつも身体は正直じゃのう!」
アストリッド「ほんと恥ずかしいんですけど!!」
DM「でまぁ、明確にされていなかったアストリッドのパーティー解散心境を独白するハンドアウトは書いてきてくれただろうね」
アストリッド「書いてきましたよ〜」
DM「じゃああとは俺の方でチェックして、必要とあれば弄るんで皆の衆は待つように」
全員「りょーかーい」
DM「というわけでこんな感じです。読みたまへ(ノートPCのディスプレイを向ける)」
今まで、私は自分の力を信じて真っ直ぐ進んできたつもりだった。
聖騎士や神官とは違う、私なりの……いえ、私だけにしか出来ない方法で人々を救えると信じていた。
でも、この数日間でその思いは大きく揺らいだわ。
宗教の教義を否定し、合理的だと進んだ先に待っていたのは、カッセルの死だった。それは、戦力が下がっているにもかかわらず強硬に悪魔殲滅を主張した私の責任。
ストールが消えたのも私のせい……。
そしてイオの置手紙。
二人はどうだった? 私の嫌悪する宗教家だった?
いいえ、違う。断じて違うわ!
人々を救おうとしていた。悩み苦しみながらも、常に誰かを助けようともがいていた。彼らを信用しない私でさえも!
ようやく気付いたわ、イオ。今となってはよく分かる。私の宗教嫌いは言ってみればただの『食わず嫌い』に過ぎなかったのよ。
父の派閥争いに利用される神官の兄を見て、それだけの理由で宗教が嫌いになった。神殿にも行かなかったし、教典も開かなかった。どんな物か知ろうともしなかったのよ。他の知識は貪るように求めたのに……。
馬鹿みたいよね。派閥争いをしている父自身は魔導師なのに。嫌うなら全てを嫌うべきだったわ。
本当、子供の理屈よね。自分に都合の悪い部分だけを取り上げて、宗教は全て悪いものと考えるようにしていた。
世界には神々が実在し、その恩恵を受けた奇跡の使い手が人々を救っているという現実には目を背けて。
イオ、もう少し早く私がこの結論に達したらと、思うこともあるの。でも、今となってはよく分からないわ……。あなたの手紙があったから確信できたのかもしれない。
少なくとも、あなたはもう自分の道を見つけたのね……。トアスならきっと、あなたの苦しみを癒してくれる。……悔しいけど、トアスには感謝しているわ。
私もこれからは強く生きていかないとね! まずは、宗教に対する考え、態度を改めるところから始めるわ。……もちろん、本も読まなきゃね、悪魔についても知りたいし。
私は変わった。そして、これからも変わり続けるわ!
でもね、だからこそソルカー、ホヅミ。あなた達とは旅を続けられないの。
あなた達はウトさんに真実を伝えなかった。私がその場にいれば同じ手段を選んだかもしれない……いいえ、かつての私なら必ずそうしていたでしょうね。
でもね、今は違う。
私は多くの間違いを犯した。机の上でなら、それは問題ではなかったわ。次に失点を補えば良かった……。
でも、冒険に出てからはそれでは済まなかった。失ったのは点じゃない、取り返せない人々の命だったのよ!
合理的な勉強法はあっても、人の命はそう簡単に理屈で割り切れるものじゃない……。
もちろん全ては救えないわ。でも、少なくとも……少なくとも私たち自身が原因で失ったものに対して、合理性を理由に誤魔化すことはできない!
今、私はティスタへの贖罪のことばかり考えているわ。
新しい仲間を募るのも、冒険者として成功を目指すのも、彼女への援助を続けるため……。
何より今は、私自身が自分の人生を贖罪に費やそうとする、非合理的な人間なのよ!
結果、あなた達は私に従ってくれ、パーティーの結論として真実を告げることができた。
感謝してる。
そして私はあなた達に想い出の品を売ることを強要もし、それにも従ってくれた。
でもこれは、今でも申し訳ないとは思っていないわ。
むしろ、あれこそが私に別れの決断を促したの。
だってあなた達は既にパーティーの命より想い出の品を優先して貰ってるのよ。
今まではパーティーの戦闘力を下げてまで、想い出の品を売ろうとしなかった。
冒険者の装備が生死を分けることは分かりきっているわ。
でも誰もあなた達に「それを売れ」なんて言わなかった。例えば私やイオを蘇生するためにカッセルが手放してくれた信仰の護符の重み……彼はそれよりも、あなた達の想い出を尊重してくれたの。
今がそうやって高価な品を売れるだけ売った末だということは、理解してくれていたかしら。
ゆえにあの状況で思い入れを考慮する余地は無かった……いえ、もう十分考慮したのよ。
だから、ここでお別れなの。
“パーティーの決断”よりも自分の思い入れを優先しようとしたあなた達を、私は信頼できないと感じてしまった。でも善悪の問題じゃないの。価値観が違い過ぎることが問題なのよ。
今の私とあなた達では、物事への優先順位が明確に違う。これは私があなた達の下した決断の足を引っ張ることをも意味する……そして今回みたく、それが当然のように想いを踏み躙ることもね……。
勝手な言い分なのは分かっているわ。
でも、もうこれ以上、私のせいで二人が傷つくのは我慢できないの。
パーティや自分のことより、ティスタのことに固執している……。そう、固執している自覚はあるわ。そんな人間と組んでいては、あなた達を危険に晒すだけだわ。
それでもあなた達は私と一緒に行こうと言ってくれるかもしれない……。
でもね、もしここで二人に甘えてしまったら、ストールやカッセル、そしてイオにも顔向けが出来ないわ。何より、そんな自分が許せない!
だからね……。
この2ヶ月、私と共に、あるいは私のために、命を賭けてくれてありがとう。本当に感謝しているわ!
私らしくないと笑うかもしれないけど、あなた達の無事を祈っているわ。じゃあね、ソルカー。さようなら、ホヅミ。思えば、長いようであっという間だったわ。
でも……それでも、寂しくないと言ったら嘘になる……あれ?……おかしいな……眼鏡の度が合わなくなったのかな?視界がぼやけてよく見えないわ…………。
さて、気合入れて新しい仲間を探さないと!
DM「とまぁこんな感じです。語りかけてたりしてますがあくまで独白なんで、ソルカー&ホヅミが『それは誤解だぜ!』と言いたい個所があるだろうけど、そこは今ぶっちゃけるだけにして下さい。レポには載せません(笑)」
色々ぶっちゃけトーク。そして気分一新、次のシーンへ。
DM「巨乳眼鏡っ娘セクシャルひとり旅もいいが、さすがに無理があるので新しい仲間を探さねばならないアストリッドさん」
アストリッド「なんか引っかかる旅の名前ですが、はい(苦笑)」
DM「どうやって探すかい? 冒険者の店で声をかけるにも、君……というか君たちの評判は知っての通りだが」
アストリッド「そうなのよね。でも見切りをつけて他所へ出るにしても、とにかく何日かはここで探してみます」
DM「じゃあマスターに頼んでチラシを貼らせて貰うのが一般的だ。ナンパも王道だが、別の意味でお持ち帰りされそうだな。もちろん、性的な意味で」
アストリッド「チラシにします! そしてその間は図書館で悪魔について勉強します!」
DM「図書館の利用料払えるのかい?」
アストリッド「う……。ティスタの世話を手伝ったり、その合間に教会の人に悪魔のこと教えて貰ったりは……」
DM「それはいい心がけです、と神官が」
アストリッド「ならそうします」
日頃からこうやって積み重ねてる描写がある方が、いきなり“レベル上がったから知識(宗教)取ったわ!”ってなるよりも絵になります。
DM「ってまぁその前に募集チラシを用意しないとね」
アストリッド「デザイン技能とか無いわ(笑)」
DM「じゃあリアルにロールプレイだ。実際に描いてもらおう(笑)」
アストリッド「えええええ!?」
DM「素人チラシメイクアーップ!!」
ガチで描いて貰いました。
アストリッド「こ、こんな感じで……」
DM「オーケーオーケー。じゃあ掲示板に貼らせてもらおう」
集え仲間たち! 巨乳眼鏡っ娘のもとへ! 続く!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
自分ひとりだけ残ってしまった。でもそれは、言いたいことを言い、行動した結果。これからは責任を背負い、しっかり歩いて行くわ。
でも、こんな私に再び仲間が集まってくれるのかな……?
・カッセル
私は志半ばで悪魔に殺されて地獄に落ちた。
その悪魔も倒せない。ティスタも村人も救えない。まさに無駄死にだった。
しかしアストリッドの宗教嫌いが直るきっかけになったのなら、案外無駄死にでは無かったのかも知れない。
ソルカー達にもなにか良いきっかけになったのなら、死んでいてなんだが素直に嬉しい。
将来、彼女やソルカー達が偉業を成し遂げた時に私の名前を思い出してくれれば、それに勝る喜びは無いだろう。
どう解釈すると“良いきっかけ”に!?(笑)
・イオ
わたしとアストリッド、その歩む道は今は分かたれた。目指す終着点も違う。
でも同じ方向へ向かって進んでいる、それは確信している。
いつか……、いえ、今は、一歩一歩に全力を尽くしましょう。
・ソルカー
短いようで長かったアストリッドとの旅も終わり、か。
旅立ちのきっかけになってくれたこと、感謝してるぜ。
この旅でお前に思うところが、そして俺にもあって、こうして道は別れた。
こうして先へ進んでいけばまた会うこともあるかもな。
・ホヅミ
拙僧は皆に対し、本当に善く振舞えなかった。
これも修行、物事がままならないのも良く噛み締めることが出来た。
歩む道は分かれてしまったが、己自身の信ずる道を邁進してほしい。
どうか此れからのアストリッド殿の歩む道に幸あらんことを。
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター2
DM「三日ほど経つと、アストリッドはマスターに呼び出されるよ。で、食堂に降りると……」
男「アストリッドさんですね? 遺跡探索に協力する冒険者を募集している」
ちなみに演じているのはDMです。
DM「声をかけてきたのは褐色の肌で黒髪の男。叡智神の聖印を胸から下げているのが見える」
アストリッド「そ、そうだけど?」
男「申し遅れました、私はカナートと申します。仲間募集の件について詳しいお話を伺いたいと思い、声をかけました。少しお時間よろしいでしょうか」
アストリッド「え、ええ。もちろんよ」
アストリッドのドキドキ☆面接タイム♪
カナート「各地を旅して、先日この街に着きました。私は旅をする傍ら、遺跡の調査を趣味にしていまして。正確には、これの使い方を知る事が目的であり趣味なのですが」
DM「そう言って、手のひらにちょうど乗るくらいの薄くて硬い一枚のカードを見せる」
カナート「これは星渡りの時代から我が家に伝わる物。今となっては、どこでどのように使うのかも分からない物です。私はこれの使い方を知りたいがために旅立ち、各地の遺跡を探索して来ました。森の中に落とした指輪を探すような話なので、見つかればいいなくらいの気持ちですけど」
アストリッド「ちょっと、それ本当なの? 星渡りって、あの星渡り!? み、見せてもらなえいかしら?(身を乗り出し)」
カナート「アストリッドさんは星渡りの時代の物に興味と知識があるのですね。このカードはこれ一枚しかない貴重な物。ですが大切に扱っていただけるなら、少し触るくらいならかまいません。知識を求める心は私も解りますしね」
DM「アストリッドはカードを調べてみるが、これがなんなのか判らない。調べはじめてしばらくした後、カナートは苦笑交じりにアストリッドに話し掛ける」
カナート「アストリッドさんは本当に星渡りの技術が好きなんですね。熱心に調べている所申し訳ないのですが、話を先に進めてもよろしいでしょうか?」
アストリッド「あっ! ええ、どうぞ……。顔を赤らめ、そっとカードを返します。怪しいと警戒していたのに、興味のある物を見せられた途端我を忘れる。そんな自分を恥ずかしく思うアストリッドでありました(笑)」
カナート「この街に来てすぐに、あなたが仲間を募集していると聞きまして。最近このあたりも村が壊滅したりと物騒ですし、お互いの折り合いがつくなら私も同行させていただきたいと考えています」
アストリッド「正直現状は悪いです。街についたばかりの貴方は知らないかもしれないけれど、私達……いえ、私の評判はとても悪いわ。正直、ここを出て他で仲間を探そうと思ってたくらいに……」
神妙にこれまで起きたことを洗いざらい喋るアストリッド。
アストリッド「だから、私とパーティーを組むのなら、私が報酬の取り分をティスタへの仕送りに充てることを認めて貰わないと困るの。それで装備や呪文の充実が遅れることになっても」
ちなみに話の前後関係無し&ロールプレイではなくゲーム的に考えると“収入を装備に全額ぶっこみません”というのは、キャラの強化をしないで自己満足に注ぎ込みますということで、迷惑と思われても仕方がないのだが。
キャラ目線で考えると、逆に“趣味や娯楽にまるで興味を持たず、収入のすべてをマジックアイテムに投資する”のも、それはそれで違和感を覚えても不思議はない。
なにせ本来こういったその日暮らしの夢追い人や荒くれ傭兵達は、命の洗濯として派手に遊びに使う方が自然でもあるわけで。彷徨のロリローグが娼婦に入れ込むのは至って自然。DMとして「お前ら不自然だから無駄遣いしろよ」と強制はしないが、ストールが“孤児院に寄付していた”という設定(があったのよ)に従い、自らの意志で初期所持金を大幅に減らしたりするのを、他のプレイヤーが迷惑に思うことも放蕩TRPG部では無いのです。
カナート「……いいんですか? 条件はともかく、過去をそこまでなにもかも話してしまって。私が言うのもなんですが……それで仲間になろうという人はあまり多くはないと思いますよ?」
アストリッド「構わないわ。信頼関係に差し障るような隠し事はしたくないの」
カナート「…………そうですか。わかりました。それでは、改めて同行を申し込ませて頂きます」
アストリッド「……え? いいの? ほんとに? 私が言うのもなんだけど、それってとても変よ? ていうか貴方が遺跡探索を一人旅でして来たってのも相当変だけど」
カナート「それは以前いた街で叡智神の神殿から命じられていた任務を果たしまして、解散したばかりなのですよ」
アストリッド「それで今度は自分の目的に差し障るのも構わず、私を助けてくれるの? たしかに有り難い話だけど、正直話がうま過ぎて心配になるわよ? もちろん、善意だとしたらとても嬉しいけれど……」
カナート「…………アストリッドさんが追い求めてる星渡の民の技術の詳細……周知を避ける為にバーンの法にこそ明記されておりませんが、叡智神の教義においてそれは禁忌の管理対象。民間人が手を出していいものではないこと……もちろん御存知ですよね?」
星渡りの民の技術は存在自体が御伽話みたいで、我々で言うならメギドの炎とかそーいう認識。知識が通じていれば、例えばそれを核兵器という形で把握しているわけだね。で、叡智神は様々な知識による繁栄を目的としているが、同時に竜相手に絶望的な相性の悪さだった星渡りの民の技術は禁断の技術として封印しているんだ。だからその存在だけでも知ってるってのは学者なら知識技能が高い証左だし、彼が叡智神の神官として最低でも司祭級と判断できる。
アストリッド「…………そういえばそんなしがらみもあったかも……いやでも違法じゃないし……昔は叡智神の決まりとかどーでもいいと思ってたし……今となってはそーいうわけにもいかない……かな……」
カナート「そして叡智神の司祭である私が目の前にいる……これがどういった意味かおわかり頂けますか?」
アストリッド「ちょっと用事を思い出したわ!!(めっちゃ逃げ腰)」
カナート「ご安心下さい。意図せず発掘してしまうこともありますので、それでだけで犯罪者にはなりませんよ」
幸いなことにガウスにボコボコにされたお蔭で遺跡なんて足を踏み入れたことすらない(笑)
カナート「しかしなんにせよ、貴方の様に明確な意志をもっての探索となりますと、禁忌に手を出す行為……ゆえにそれを喧伝して旅する方を見過ごすわけにはいかないのです」
最初の仲間を募集してる時、思いっきりその点をアピールしていました(笑)
カナート「ただ……私が貴女に協力し、監督しているという状況にすれば、このままアストリッドさんは探索が可能です。書類上の責任者というわけです」
アストリッド「それで貴方はなにを得するの……?」
カナート「我々叡智神を信じる者は、決して禁忌から目を背けているのではありません。探し出し、管理することを目的としているのです。したがって太古の遺跡を発掘すること自体は極めて積極的に行なっているのです。端的に言ってしまえば、貴女のような冒険者を手駒として発掘作業を行なえるとあれば、人材確保の手間も省けるというわけですよ。それに勝手に発見され、そのまま無造作に売り払われてしまっては問題ですから」
ちなみにPC達が当たり前のように編成している「同レベル帯でバランスよく構成されたパーティー」というのは、世界内の基準でいうと、非常に稀で幸運な巡り合わせの産物です。
アストリッド「なるほどね……じゃあ私にとっても貴方を利用していいお互い様ということね?」
カナート「ええ。発掘物への自由度は失われるかもしれませんが、教会を敵にまわすようなこともなくなります」
アストリッド「わざわざ特に優れているわけでもない私をスカウトした理由は?」
カナート「現在の評判はそのようですが、帝都では結構な有名人でしたよ。10代での卒業者すら少数派な帝国魔導学院を若干16歳で卒業し、攻城兵器の名門ヴァルハラ工房の技術者となるも、僅か1年で辞して旅に出た天才少女……」
アストリッド「や、やめてよ……。井の中の蛙だった昔の話だから……今はただの失敗続きの冒険者だわ」
カナート「まぁ在学中から遺跡関係の学科を中心に専攻し、巧者(ローグ)の基礎訓練すら受けていた時点で、工房入りはおかしな話ですね」
アストリッド「そんなことまで知ってるの……」
カナート「はい。実をいうと悪評に関しても把握した上でお話していたのですよ。貴女が本気で贖罪を願っているのか、試させてもらっていたのです。そこで下手に誤魔化されては、信頼に値しませんからね」
アストリッド「道理で……叡智神の神官が事前のリサーチを疎かにするなんておかしいと思ったわ」
カナート「どうやらお互い探りを入れていたというわけですね(笑)」
アストリッド「そうみたいね」
カナート「叡智神は挫折を知ることも大事だと説いています。事実、今回の失敗は貴女を大きく成長させたのではないですか?」
アストリッド「そう……思いたいです。…………でもよかった。これであとは前衛や巧者を見つければ」
カナート「それに関してですが、少なくとも前衛に関しては心配ご無用です」
アストリッド「え?」
カナート「実は仲間が二人いるのですよ。紹介しましょう」
アストリッド「え、ええ……」
すると、別の席に座っていた二人組が近付いて来るぜ。続く!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
願っても無い人材と条件。思わず疑ってしまったわ。
でもこれだけ手回しが良いと、まるで手のひらで踊らされているよう……。いいえ、違うわ。これは安心感。保護者の登場に安心するなんて、私もまだまだ子供ね(笑)
・カナート
知性派! 今回の新キャラは狂おしいほどに知性派!
そして書類上とはいえ責任者!
前回のモブ要員(酷)から一気にランクアップ!
さぁ、これから始まるぞ! 私の新しい活躍が!
もう(笑)だなんて言わせないぜ!
繰り返しになりますが、今回のプレイ分は全部DMが演じています。
話が進んだから彼にバトンタッチ予定。
つーかカッセルであれだけの存在感をアピールしておいて「モブ要員」はねーわ。良い悪いはともかく(笑)
・バード
寄り合ったと思ったら、すぐに切れ、解けてしまった糸。
ばらばらに散った一本の糸が、またほかの糸と寄り合う。
巡り巡る人と人との出会いに、感謝を。
・ファイター
ほぅ、知性派キャラねぇ……。
さても今回は出番なし。
ばあさんや、出番はまだかのう。
・モンク
己が意志で光明を見出し、命運を引き寄せた様であるな。
求める者、求められる者。
互いが違わず寄り集まり、また新たな道を切り開き歩み始める。
彼女なら大丈夫、もう心配要らない……。
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター3
ニイル「俺はニイル。戦勝神の聖衛士だ。よろしくな」
アストリッド「よろしくおねがいするわ」
ニイル「と言ってもまだ仲間になるかどうかは未確定でね。俺はとある任務で行動中に、カナートと知り合った。そうしたらお互いたまたま君達のパーティーに用事があるってことで、同行してきたわけさ」
カナート「フォアサイトの叡智神の神殿で一泊していたら、彼が聖騎士ストールの情報を聞きに現われたのですよ」
アストリッド「ストールの……」
ニイル「そうだ。俺はとある孤児院が閉鎖された際に、散り散りになった子供たちの行方を捜している」
アストリッド「たしかにストールは騎士時代に孤児院へ仕送りをしていたわ」
ニイル「OK。そいつだ。これが然るべき引取先に里子に出されていたんなら、問題は無かった」
アストリッド「でもそんなことはなかった……」
ニイル「話が早い。なにか知ってるんだな?」
アストリッド「ええ。ガイオラの部下に戦勝神の孤児院が閉鎖したことで売られ、そこをガイオラに……っていう兄妹がいたの」
ニイル「それに対してストールは?」
アストリッド「明らかになにか知ってる風だった……詳しくは話してくれなかったけど」
ニイル「……そして闇に消えた、か。堕ちたる聖騎士らしい最後だな」
アストリッド「そんな! ストールは聖騎士たらんとしていたわ」
ニイル「だが現実は神の怒りを買い、少女の心を砕き、悪魔を前に姿をくらました」
アストリッド「それは……そうだけど……彼だけの責任じゃないわ」
ニイル「俺は戦勝神の名に懸けて、この事件にカタをつけなければならない。約60人いた孤児達の行方を明らかにし、可能な限り保護する。それが俺に課せられた使命だ。……まぁ他にも同様の任務についている同志はいるがな」
アストリッド「子供たちが……そんなに……」
ニイル「そうだ。子供たちの未来を奪ったこの事件……決して許してはいけないことだ。だから俺は全力を尽くして一人でも多くの未来を救ってみせる」
アストリッド「……ストールに対する物言いは気に入らないけれど……そんなこと言われたら貴方を嫌えないじゃない」
ニイル「世界は広い。一朝一夕には行かないだろう。だが俺は一生を賭してでもやり遂げるつもりだ。そして君がガイオラに借りを返したいというのなら……少なくとも当面の道は同じだと思い、同行を申し出ているわけさ」
アストリッド「………………当然、このまま泣き寝入りするつもりはないわ」
ニイル「OK。改めてよろしくお願いするよ、アストリッド。そして君のティスタへの贖罪、俺は協力を惜しまないぜ。戦勝神より我が手に託されし、悪を討つ正義の刃……君の志のためにふるうことを誓おう」
アストリッド「うん……ありがとう。よろしく、ニイル」
グラウル「次は僕の番だね。はじめまして。魔法戦士のグラウルって言います」
カナート「彼は私がソルを旅立つ時から同行してもらっているんだ」
グラウル「ええ。叡智の探求には、自らの目で世界を見るのが一番性に合ってると思いまして」
アストリッド「それはわかるわ! そうよね」
グラウル「はい。なので主に叡智神殿の方からの依頼を中心とした冒険者をしていたのです。つまり今回も“いつも通り”というわけですね。ああ、でも僕だって一人のバーン帝国民として、ガイオラの所業は許し難いと思っています。だから遺跡探索と並行してガイオラの尖兵達の跋扈を誅すことに関しても、異論はありません」
アストリッド「人の命よりも遺跡の秘密が大事……ってことはないのね」
グラウル「もちろんです。魔導は人を竜より解放せし力。我が魔導の剣もまた、然りです」
アストリッド「気が合いそうね。よろしく、グラウル」
グラウル「よろしくおねがいします、アストリッドさん」
で、カナート、ニイル、グラウルの三人はNPC扱いで全部DMが演じていたわけですが……。
DM「というわけで新しい仲間が増えました。あとのロールプレイはそれぞれの中の人、がんばって(笑)」
カナート「頭の回転がDMのロールにおいつかねぇ!?」
DM「まぁ世界設定に対する理解度の問題だから、あれを真似しろってのは無茶だ(笑)」
各新キャラ設定はプレイヤーの希望をもとに、DMが世界設定面での折り合いをサポートして作成されました。決してDMが「クレリックは知性派キャラをやれ」と強制したわけではありません!!(強く主張
以後の表記対応はこうなります。
カナート ノレッジ・アポスル1/クレリック5/スカラー・オヴ・ノレッジ1
ニイル ホーリィ・リベレイター1/レンジャー1/ファイター2/ローグ3
グラウル スペルソード1/ウィザード4/ファイター2
DM「で、じゃあこれから具体的にどうするか……という段に移るかと思いきや」
少女「話は聞かせてもらったわ!! 遺跡探索をするんだったら、あたしの力が必要だと思わない!?」
DM「と、カウンターの方から声が聞こえる。見れば少女が腕組みしてカウンターの上に立っている。どうやらずっと裏側に隠れていたと思われる」
これを演じてるのはプレイヤーです。
カナート「デンドンデンドンデンドンデンドン……(笑)」
ニイル「で、横でマスターが渋い顔してると(笑)」
アストリッド「え……? あなた、誰?」
少女「あなた達が探していた、腕の立つ巧者(ローグ)よ!!(ビシィっ)」
アストリッド「嘘臭いぃぃぃぃぃ!?(笑)」
少女「ひらりと飛び降りてカツカツとテーブルに近付きましょう」
DM「で、マスターがカウンターを拭いてると」
グラウル「ま、回りからの視線が……ちょっと恥ずかしいかも……」
外野「おいおい、子供がこんなところにいるぞ……」
少女「!?(キッ)」
アストリッド「なに、この子供……」
DM「ただまぁさっきのカウンターから飛び降りた動作が堂に入ってることはわかるね。着地音が殆どしなかった。あれは素人の身のこなしじゃないと」
カナート「ええええ……」
ニイル(お、少なくともただの子供じゃないってことか)
グラウル「ははは。面白いお嬢さんだね」
アストリッド「あなた……誰?」
少女「あたしはヒスイ! 何度でも言うわ! 腕の良い巧者よ!!」
DM「ちなみに名前こそヒノワっぽいけど、明らかにバーン人の外見」
アストリッド「ていうか話し聞いてたの?」
ヒスイ「ええそうよ! 呼んだでしょ?」
アストリッド「呼んだ!?」
グラウル「まぁ、間接的に呼んだことになったかもしれませんね(笑)」
アストリッド「じゃああなたは、私たちの状況を把握した上で、まだ仲間に加わりたいと思ってるの?」
ヒスイ「だから聞かせてもらったって言ったでしょ?」
アストリッド「え、だから聞いた上で……?」
ヒスイ「だーかーらー! そう言ってるじゃない!! 全部聞かせてもらった! 何度言わせる気!?」
DM「まぁアストリッド的には話を誤解してるんじゃないか心配にはなるよな(笑)」
アストリッド「お人好し過ぎるか、悪いこと考えてるんじゃないかって心配が……」
DM「カナートよ。君はニイルが嘘を見抜くプロだと知ってるんじゃないかな? 真意看破高くないとホーリィ・リベレイターにゃなれんぜ」
カナート「あーあー。そうだったか」
ニイル「そうだ。俺真意看破高いんだった」
カナート「じゃあ目配せで『嘘吐いてるように見えるか?』って」
ニイル「じゃあ『嘘は吐いてない』のサインで耳でも触ろう(笑)」
カナート「小声で……アストリッドさん。彼女はおかしな子だが嘘は吐いてないように思える……と耳打ちしよう」
DM「おかしな子扱いか(笑)」
ヒスイ「聞こえるわよ(笑) 聞き耳高いからね〜」
DM「まぁ嘘は吐いてないから『当たり前よ』となるだけか」
ヒスイ「いや、でも“おかしな子”扱いは、キャラとしては不愉快なのでスルー出来ないというか……」
カナート「少なくともおかしな行動はしている!」
DM「そうか。カナートはそういった“言わなくてもいいこと”まで言うキャラなのか。いきなり“おかしな子”のレッテルを口に出すっていう」
カナート「そうか、これ陰口みたいなもんか……」
DM「別にそういったこと考えるなとは言わないけど、こうやってヒスイが気分を害しているのは事実なので、『本当のことを言って何が悪い!』ってのは、善人として魅力ある行動とは思えないかもしれん。確かに彼女はエキセントリックだが(笑)」
毎回毎回こんな風に行動に口出しされちゃたまったもんじゃないのですが、今回はまだ慣熟訓練中ということでサポートモードが(笑)
しかしこの辺の線引きも人それぞれなんで、このやりとりに「おかしいだろ」といった突っ込みはノーサンキューでよろしくメカドック。続く!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
叡智神に戦勝神。毛嫌いするのを辞めただけで、こうも共感できるなんて、不思議ね。でも、結果が全てか……。ストール、今頃どうしているかしら?
と、そんな感傷を吹き飛ばすお子様の登場に、一同仰天(笑)何だか嵐の予感。
・ヒスイ
魔導師、神官、聖衛士と戦士が揃ったわけね。
そして巧者が要になれば、わたしのクーゲルは完全無欠!
あたしにまかせてちょうだい。
皆、よろしくね。
・カナート
ニイルとグラウルも晴れて仲間に。これならすぐにでも出発できるだろう。
しかしその後、イレギュラーな来訪者が。
確かに腕の立つ巧者は欲しいが、こんな登場の仕方では警戒しない方がおかしい。
せめて普通に名乗り出てもらえれば良かったのに。
しかも、あまり人の話を聞くタイプではなさそうだ。
この子をパーティーに入れる……、のか?
以上、[原案:プレイヤー&DM 脚本:DM]でお送りしました。
オレはキャラの特徴と導入部のあらすじをDMに話した程度で、セリフや展開はすべてDMが考えてくれました。
ありがとうDM! DMほど頭の回転が速くないから本当に助かったよ!
・ニイル
ようやく任務の実体に手が届いた。
ストールが居ないことは聞いていたが手がかりは残っていた。
ガイオラに売られ、悪事に身を曝している少年とその妹、いやその兄妹以外にもガイオラが関わりある場合は少なくないはずだ。
カナート・グラウル、そしてアストリッドと共にガイオラを追う、これも戦勝神のお導きか。
って、なんだこの子!?
・グラウル
ようやく捜し求めていた方を探し当てましたね!
彼女がアストリッドさんですか……10代の若さで魔導学院を卒業、帝都でも屈指の工房の技師に……。
学院中では羨望の的だったという話は、僕も何度か耳にしましたね。
今後活動を共にするのはとても幸運ですし、これからの彼女の行動も必見です!
うーんと、お嬢さん? 我々の話に凄く食い付いてきてるが……。
派手な登場で掴みは十分です、落ち着いて話しましょうよ。
周囲の視線が……。
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター4
アストリッド ローア・デルヴァー1/ウィザード5/ローグ1
ヒスイ ローグ7
カナート ノレッジ・アポスル1/クレリック5/スカラー・オヴ・ノレッジ1
ニイル ホーリィ・リベレイター1/レンジャー1/ファイター2/ローグ3
グラウル スペルソード1/ウィザード4/ファイター2
カナート「じゃあ『彼女は嘘を吐いているようには見えない』とだけ耳打ちします」
ヒスイ「でしょ? でしょ?」
アストリッド「え、なに!?」
ヒスイ「ウンウン」
カナート「彼女は少なくとも素人じゃないでしょう」
アストリッド「じゃあ、どうしてこんな条件のパーティーにそんな気になったの?」
ヒスイ「それは……」
アストリッド「この人達の申し出は私にとって願ったり叶ったりだけど、あなたまで飛び込んで来る理由は気になるわ」
ヒスイ「悪魔を倒したいという気持ち! 子供をかどわかすのが許せないという気持ち! それに理由が必要なのかしら!?」
カナート「たしかに……」
アストリッド「そ、そう……」
ヒスイ「それにティスタって娘を助けたいっていう気持ちも……いいわ!」
アストリッド「……あ、ありがとう(ちょっと赤面)」
ヒスイ「仲間と別れて独りになっても頑張ろうとする姿勢、立派よ!」
アストリッド「ええと……でも貴女も小さいのに偉いわね」
ヒスイ「椅子に飛び乗ります。…………あたしは22よ!!」
全員爆笑。
アストリッド「え!? え!? え!? 慌ててカナートを見ます(笑)」
カナート「ちょっ!? ニイルにアイコンタクトを!」
ニイル「ちょっと驚きだが……嘘は言ってないな(笑)」
グラウル「!?(思いっきり身を乗り出す)」
アストリッド「そ、そうなの? それは……ごめんなさい(苦笑)」
ヒスイ「まぁいいわ! 若く見られるのは今に始まったことじゃないから」
カナート「開き直ってるのか(笑)」
ヒスイ「若く見られてるのよ!(笑)」
DM「ポジティヴに」
アストリッド「そ、そうね……えええ……それでいいのかしら……え、じゃあイオと同い年なの!?(笑)」
ヒスイ「イオ?(ピクリ)」
アストリッド「この人はまだオトナの階段登ってなさそうだわ……」
DM「いやいや。登っちゃってるかもしれませんよ」
こんな風にな! 腋!
ヒスイ「あんな女よりよっぽど役に立って見せるわ!」
アストリッド「イオも決して悪い人じゃなかったわ。……でも、よろしく頼むわ」
ヒスイ「ふん! よろしくね!」
アストリッド「な、なんか急に態度が……? ええと、貴女のことはなんて呼べばいいのかしら?」
ヒスイ「ヒスイでいいわ」
カナート「私はヒスイさんと呼ばせて頂きましょう」
ニイル「よろしくな、ヒスイ。頑張ってかっこよくて礼儀正しくいくから! 頑張ってロールするから!」
DM「二度言った!」
ニイル「っておい。そうだよ。志は申し分ないとして、実際の腕前はどんなもんなんだい?」
ヒスイ「まぁこれを見れば腕のほどは察しがつくんじゃないかしら?」
DM「と、マジックアイテムを誇らしげに見せつける。知識神秘学と歴史を振ってくれ」
アストリッド「そ、それは……」
DM「知ってるのか雷電?」
アストリッド「実はさっきから見えてたので気にはなってたのよね。魔導銃ね、それは」
DM「さすが攻城兵器メーカー勤務の経歴持ち」
・魔導銃器
魔導型攻城兵器が呪甲装兵の内装及び携行武器として発展し、さらに720年頃、個人が運用可能なレベルまでダウンサイジングしたタイプが実戦投入され出した、最新兵器。
小型軽量でありながら、ヘヴィ・クロスボウを凌駕する威力を持ち、速射性は圧倒する。しかし魔封石の力を利用して放たれる原理ゆえに、射出機はプレート・アーマーを越える高価さで、弾薬コストも破格である。
射手の標準装備となれば、戦いの有り様を革命するとまで目されている兵器だが、その高コストが是正される余地は現状殆ど存在しないとされる。相対的に技術蓄積が有り、生産が容易である筈の呪甲装兵用魔導砲ですら、いわゆる量産効果によるコストの低下という恩恵を殆ど得ていない現状なのだから、それも致し方なしである。
運用状況は、ごく一部の精鋭部隊や、経済状況に余裕があるクーゲル・冒険者が中心となっている。
基本ルールブックにもオプションルールでマスケットからレーザーライフルまでデータが掲載されており、これはそれを参考にしたオリジナル武器。
ヒスイ「そうよ。そんじょそこらの素人には手に余るシロモノだってのは、アストリッドならわかるわよね?」
アストリッド「う、うん。そうね。トアスみたいなベテランじゃないと……」
ヒスイ「そう! そのとおり! つまりあたしはトアスも認める程の腕利きってことね!」
ニイル「その理論はおかしくないか?(笑)」
ヒスイ「言っとくけどイオみたいな半端者とは巧者としての格が違うのは、さっきも言ったとおりよ!」
DM「自分で言っちゃったよ(笑)」
ヒスイ「だ、だってバード混ざってるからその分弱いんだもの……」
カナート「じ、自虐ネタだ」
バードは基本的に趣味クラスで、データ面での弱さは基本クラスの中でもトップレベルを誇ります。
さらに酷い侍や修験者が控えてるので、最低ではないけれど(えー
つーかモンクやウーイァンも弱い方に分類される為、基本的に東洋系クラスは冷遇。忍者だけがローグに匹敵するスペックで、一人気を吐いている現状。
アストリッド「イオのことはもういいわよ。とにかく魔導銃を本当に使いこなせてるとしたら、たしかに十分な腕だわ」
ヒスイ「大船に乗ったつもりでいなさい!」
グラウル「おお〜素晴らしい(パチパチ)」
アストリッド「じゃあ……よろしく頼むわ」
ヒスイ「まかせなさい!」
カナート「必要な人材であることは確かだし、アストリッドさんがOKを出すのであれば問題は無い」
アストリッド「私は問題無いわ」
カナート「そもそも先程パーティーに入れさせてもらったばかりなので、そこに口を出すのは……」
ヒスイ「あんた監督者じゃなかったの!?」
カナート「じょ、助言はするけど……! …………う〜ん、そうか監督者か……ま、まぁ必要な人材だとは自分も思っているので、入ることには」
ヒスイ「入るもなにも、あんたらの派閥が最大勢力なのよ!」
カナート「ま、まぁそうだけど……」
キートン山田「それにしてもこのカナート、完全に中の人の素である」
アストリッド「あ、そうか〜。今は派閥勢力が変わってるのね(笑)」
DM「まぁ派閥としては、カナート&グラウルの叡智神学会派。ニイルとヒスイはどっちも混沌にして善な“俺が正義だ!”イケイケコンビで、アストリッドはその間って所か。しかし完璧に組んでるって意味では、叡智神学会派が最大勢力というのは間違いではない。書類上でも監督者だし(笑)」
ヒスイ「ふん。まぁいいわ。じゃあ西に行くんでしょ? 今すぐ出発しましょう!」
カナート「なんで西なんですか?」
ヒスイ「だってそれが目的なんでしょう? あたしは話を全部聞いてたのよ?」
カナート「そりゃそうか……」
ヒスイ「今すぐ出発よ!」
カナート「わ、わかった」
ヒスイ「目指すはバーン西方領よ! 準備はいいわね!?」
カナート「いやちょっと用意をするので待ってくれないだろうか。我々は冒険の準備ができていないのだ」
ニイル「俺も今すぐ出発するってのは、全然構わないぜ」
ヒスイ「わかったわ。40秒で支度しなさい!」
カナート「で、出来る限り急ぐが……」
ヒスイ「1、2、3、4……ほら、ドンドン過ぎてくわよ!!」
カナート「わ、わかった……今」
ヒスイ「あんた冒険の最中もそんな風にグダグダ理屈こねてチャンスを逃がすつもり!?」
カナート「すぐ用意して来るからちょっと待っててください」
ヒスイ「15、16……」
カナート「ふ、二人とも行こう!」
ヒスイ「準備が終わったら魔導屋に集合よ!」
アストリッド「なんか妙にやる気ねぇ……あなた」
ヒスイ「じゃあ店にアストリッドを引っ張って……」
アストリッド「引っ張らないでよ! 自分で歩くから! それに荷物も部屋だし!」
ヒスイ「40秒も待ってたのになんで準備出来てないのよ!」
アストリッド「あなたこそ荷物あるの?」
DM「カウンターの裏に隠してあるね(笑)」
カナート「酷い! 自分一人だけ用意万端じゃねーかよ!」
ヒスイ「よいしょ! はいっ!」
アストリッド「勝手な娘ねぇ……」
ヒスイ「時は金なりよ! 急げば急ぐほど、ティスタへのお金が稼げるんじゃないの?」
アストリッド「そ、そうだったわ……!」
で、色々と消耗品を買い揃えた後にゴーゴーウェスト。続く。
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
に、22?…………世界は広いわ(笑)
でも、やけにイオにつっかかるわね。と言っても、私たちの評判が良くないことを考えると仕方ないのかな……。
そして、この勢い。何だか、かつての私を見るようで恥ずかしいわね。
・ヒスイ
話はついたわね。まぁ当然よね!
あなたたちもあたしの腕を見抜く目はあるのだから、上出来よ。
さぁ、善は急げだわ!
ガイオラが向かった西へ、あたしたちも今すぐ出発よ!
・カナート
年齢22だって? 登場の仕方や容姿、話し方でてっきり10台半ばだと……。
しかし魔導銃器を扱えるとは。この子、思いのほか熟練者なのではないか?
行動の随所に唯我独尊が見えるが、熟練者ならば頼もしい限りだ。
え? 今すぐ出発ですか?
まだ準備g……え? はい分かりました。すぐ……ちょっ……ちょっとまっt……。
・グラウル
ヒスイさんが!? 彼女が僕と同い年だって!?
実年齢と外見が大きく違う方に接するのは初めてです、思い切って帝都から足を伸ばしてみるものですねぇ。
おっと、珍しい物を見る様な真似をしてはいけない。
ニイルの見立てによると、彼女の動きは洗練された巧者のものだという。
魔導銃器を自在に扱えることからも、只者ではないと感じます。
この先の活動に腕の良い巧者は不可欠だ、それに勢いのある彼女は頼もしいですね。
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター5
DM「およそ2ヶ月ほどが経過し、4月下旬といったところか。色々と耳に入って来るガイオラの噂の量や鮮度が明らかに増しつつ、今日はサーディトゥ侯爵領の東の玄関口の一つ、レットウ子爵領の宿場町に到着した。関所で行列しながら町の様子を窺ってて思ったことは、妙にネズミが多い。そりゃネズミなんてどこにでもいるだろうけど、そのレベルじゃなく多い。それを子供達が追いかけ回してる」
ヒスイ「関所の衛兵に話を聞くわ」
衛兵「ようこそサーディトゥ侯爵領へ」
DM「『目的は?』『コンバット』みたいな」
全員「…………」
DM(ぱ、パトレイバーネタが全然通じてない……)
ニイル「目的は正義!!」
DM「仮面ライダーかよ!」
ヒスイ「ようこそ、と言っても……なにか町がただごとじゃないわね?」
衛兵「ええ。ネズミが急に増えましてね。収穫期でもないってのにおかしな話ですよ」
DM「知識自然がある人なら、確かにこんな春先に理由もなく大量発生ってのは不自然に感じた」
衛兵「食糧を扱う商人や商店主が褒賞金を出して退治に奔走さ。1匹銅貨1枚。お影で子供が小使い稼ぎに大盛り上がりだけど、病気に掛かる場合だってあるから俺は心配だよ」
ニイル「たしかにその危険はあるな」
ヒスイ「ところでガイオラの情報ってなにかないかしら……」
衛兵「奴らが領内に侵入しているお影で、厳戒体制ですよ。まぁここらはそのままスルーされただけみたいで、被害は大したことないんですが」
ヒスイ「それはいつ頃なのかしら?」
衛兵「1週間くらい前ですかねぇ」
DM「と、話し込んでる君達に対して、後ろで待ってる他の旅人達から罵声が浴びせかけられるね」
旅人達「後がつかえてんだ! とっととしろ!!」
DM「窓口で行列してるのに、意に介さずになんか雑談に興じられてる時の苛つきをご想像下さい(笑)」
カナート「い、いかん!」
ニイル「銀貨を1枚お礼に渡して、町に入ろう」
DM「んじゃまぁ馬屋に馬を預けて、宿をとった」
ヒスイ「あたしは情報収集してくるわ! ほら、ニイルも行くわよ!」
ニイル「ん、なにか情報収集する必要な状況なのか?」
ヒスイ「必要な状況に決まってるでしょ!? そもそも町がこんな異常事態な上に、ガイオラ追っかけて旅してるんだから、行く先々でその情報を集めてるに決まってるんじゃない!」
ニイル「そ、そうか。確かにそうだな。よし、行こう」
ヒスイ「まったくもう! 情報収集判定します! ……ダイス目が2!?」
DM「じゃあ子供扱いされてまるで相手にされずに帰って来た(笑)」
全員爆笑。
ヒスイ「…………ただいま」
アストリッド「なにか情報は得られたの?(笑)」
ヒスイ「今日は調子が悪かったのよ!」
アストリッド「まぁみんなそう言うのよね」
ヒスイ「この町の奴らはレディの扱いがてんでなってないわ!!」
アストリッド「どうしても年上に思えないわ……(笑)」
DM「一方のニイルは期待値な達成値だったので、それなりの情報を得て帰って来たね」
・1週間くらい前から急にネズミが増え出して困っている。
ニイル「ガイオラが通った時期と同じか」
ヒスイ「何故か一致しているわね」
アストリッド「たしかにそうね」
カナート「奴らはここでなにかやったのかな?」
ニイル「まぁそれはありそうだな。悪魔を残して暴れ回らせてたように配置したのかもしれん」
・西のタイラウ火山にファイアドラゴンが棲み付いて以来、周辺を襲っている。
・それに加えてガイオラが付近を蹂躪し始めている。
・天秤の守護者が討伐に向かったが返り討ちに遭った。
ニイル「ひいっ!」
アストリッド「なんだか眉唾になってきたわ(笑)」
ニイル「とりあえずネズミのほうが手近な話だから、西の方はもっと近付いてから考えるでいいんじゃないのか」
カナート「ネズミが増えた原因がわからんな」
DM「ちなみにヒスイが持ち帰った情報は……」
・ネズミがよく捕獲できる場所を教えてやろうか、お嬢ちゃん。
全員爆笑。
カナート「可愛いなぁおいおい(笑)」
ヒスイ「ネズミは……飲食店によく出るそうよ」
グラウル「そりゃそうだ!」
ヒスイ「あと噛まれると病気になるかもしれないから気をつけなさいって」
アストリッド「なんか皆知ってることばかりというか……(笑)」
DM「まぁ貧民と違って身なりはフリフリの綺麗な格好だから、金持ちの娘が抜け出して遊んでるように思われてる場合が多かったのではなかろうか。当然の如く人さらいみたいなのに目をつけられたりもしたが、股間に急所攻撃を炸裂させたりで撃退してる。さすがに7レベルのローグは白兵戦に強い(笑)」
ヒスイ「とにかくあたしはもう一度行くわ! カナート、あなたも今度はついてきなさい!!」
カナート「そうだな。たしかに私も直接情ほ……」
ヒスイ「あなたは横で立っててくれさえすればいいから!」
カナート「そ、そうか。私に手伝えることがあれば……」
アストリッド「横に立ってればばいい、って(笑)」
DM「んじゃまぁ二人で情報収集してると、衛兵に声をかけられる」
衛兵「そこのロリコン、少女誘拐の疑いで逮捕する」
DM「ってまぁロリコンはプレイヤーであってキャラではないな」
衛兵「ネズミ騒ぎについて調べて回っている冒険者というのは、君達で間違い無いかな?」
カナート「はい、ネズミの調査をしているのは我々です」
衛兵「では領主様があなた方にお話があるとのことですので、今から城へご同行願えますか?」
DM「逮捕する!(笑)」
カナート「え、それ本当!?」
DM「いやまぁこれが海洋キャンペーンの面子だったら逮捕だな(笑)」
ニイル「別に俺らなんも悪いことしてないもんなぁ(笑)」
DM「ところがギッチョン。この面子の中でアストリッドだけはガチで犯罪者です。“村娘を精神崩壊させた”という事実は、ウトが領主にでも訴え出てたら普通に逮捕されてたからね。幸か不幸かそんなところまで行く前に、示談金の提示によって事なきを得た……なんて書くと生々しいなぁ(苦笑)」
実はプレイヤーが「そこまで(犯罪者レベル)のことをやっていた上で、その事実を隠蔽に走っていた」という自覚があったかどうかは、不明です(笑)
カナート「お話に時間がかかるようでしたら、仲間にひとこと言伝を……」
ヒスイ「みんな一緒よ!! 全員で行くわよ! 呼んでらっしゃい!」
アストリッド「なにこの凸凹コンビ(笑)」
グラウル「面白いな(笑)」
カナート「あ? え? じょ、情報収集で全員連れていく必要性をあまり感じなかったのだが……」
ヒスイ「領主様とお目通りするのに……!!」
カナート「わ、わかった。衛兵殿、少々お待……」
ヒスイ「いいから早く行きいなさいよ!!(蹴り)」
全員爆笑。
カナート「え!? ついてこないんですか!?」
ヒスイ「なに? 一人じゃ……」
カナート「え!? え!? いや、行って来ます!」
アストリッド「使いッパシリになってる(笑)」
グラウル「大丈夫か? 子供に逆らえない親みたいな(笑)」
カナート「パシリだよ完全に……(苦笑)」
宿屋に猛ダッシュで到着カナート。
カナート「領主が呼んでるそうだから、今すぐ皆来てくれ!」
グラウル「領主様が?」
カナート「領主が我々に面会を求めている」
DM(カナート、君は丁寧口調キャラじゃなかったのか……(笑))
アストリッド「なんの用なの?」
カナート「今回のネズミの件について情報があるそうなのだ」
全員「うわ、嘘吐いてる(笑)」
カナート「あれ!?」
だがキャラクターはそんなこと気付かないので、信じちゃうぜ! 続く!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
腕の立つ巧者という割には苦労しているのね、ヒスイ。主にその外見が原因のようだけど(笑)
それより、カナートよ。監督者としての落ち着きに欠ける気がするけど、大丈夫かしら……?
何だかバタバタしているし。
・ヒスイ
あたしたちが追う、あのガイオラが通り過ぎたとたんの異変。
関係がない、ってほうがおかしいわ。
詳しく調べてみるべきね。
……だからって、この町のネズミの住処や生態に詳しくなっても仕方ないのだけど……。
まぁ、いいわ。
領主様とお会いできるのは、願ってもない機会だものね。
・カナート
ネズミの異常繁殖……。これもガイオラの仕業なのだろうか。
仮にガイオラの仕業だとすると、ネズミを繁殖させることが主目的だとは思えない。
おそらく副次的なものだろう。そうなると主目的はなんだろう?
他にもファイアドラゴンの情報が。
今の実力では太刀打ちできる相手ではないな……。
この町では「子供=ネズミ捕り」の一大イベントの真っ最中。
外見だけだと子供に見えるヒスイさんでは、状況が状況だけに分が悪いかもしれない。
ここは私も同行し、彼女をサポートするのが最善だろう。
え? すぐ他の仲間を呼びに行け?
え? 一人で行ってこい? あれ?
あ、ダッシュですね分かりました!
・ニイル
さて、なにやら事件の匂いのする街にたどり着いた。
自分とヒスイ、情報収集班2枚看板が役に立ったようだ(笑)
眉唾モノとはいえ、ドラゴンが活動してるとか、任務外なら関わり合いになりたくない話だな。
さて、領主の方からお声がかかったようだ。
ネズミについての、より詳しい話が聞けるようだな(カナートの誤情報)。
・グラウル
ガイオラが通った後の余波は計り知れないな。
集めた情報によると、この町ではネズミが大量に発生したと。何らかの因果関係が有りそうですね、原因を調査せねば。
領主様からのお呼びですか……このような状況だとガイオラやネズミの件かもしれない。
カナート……振り回されてますね。どうもヒスイとの接し方が判らないのではないでしょうか?
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター6
ニイル「上に立つ人間のほうが情報の集まりはいいだろう」
アストリッド「ガイオラと時期が一致しているのが気になるから、話を聞きたいわね」
ニイル「じゃあ急いで行かねばなるまい」
カナート「ヤバい……! 知性派キャラをやるつもりが!!」
DM「痴性派っていうか恥性派っていうか……」
ニイル「じゃあガシャガシャと鎧を着込んで……」
DM「鎧!?」
グラウル「護身用の武器程度でいいだろう」
DM「完全武装で行ったって脱がされるわ(笑)」
ニイル「腰にレイピアで、あとは探検家の服しかないなぁ」
グラウル「自分はショートソードだ」
結局鎧なんかはバッグ・オヴ・ホールディング(250ポンドまで重さも大きさも感じずに荷物しまえる鞄)の中に押し込むだけ押し込んで登城。
DM「馬車に揺られてこの地を治めるビアーム・レットウ子爵の居城イスランキへ半時ほどかけて向かう。すっかり日も落ちて暗いぜ。で、城の中に入るわけだが……君達の服装はさっき話してた通りだから……でもヒスイはゴスロリだよね?」
ヒスイ「あたしはちゃんと衣装ケースも買って、情報収集用のそれなりにちゃんとした服を入れて運んでるんで、絵の通り。まぁ冒険中もそうだけど!」
DM「可愛いから許す。アストリッドが許されてるんだし!」
ヒスイ「でまぁ、痛んでない綺麗な一着を常に用意しています」
ニイル「マジで!? 一人だけ身奇麗!?」
DM「バッグ・オヴ・ホールディングがあるんだから、余裕だね。一見同じだが、布地の素材なんかは違うものになっているんだろう」
残り全員、使い込んだ探検家の服or旅人の服。
DM「というわけでヒスイ以外は、城内の人々に思いっきり冷たい目で見られているのをヒシヒシと感じる」
廷臣「なんだあの服装は……」
廷臣「子爵様のお呼びと承知の上で無礼な……」
DM「まぁやはり領主に呼び出されてその格好は、あまりにも礼を失してると解釈されてるようだ」
カナート「いやしかし一刻も早く行かねばなるまいって思ったんだ!」
DM「着替えるのなんてものの数分だろう(笑)」
カナート「いや、でも持ってないから店まで買いに行かないと!」
DM「しかしそれなりのレベルであるクレリックが、法服の一つも持ってないんでしょ?」
カナート「法服の一つも持っていない」
DM「それは持ってない方がおかしい、という話をしたのはこれが初めてじゃないよね?」
先代クレリックの時にも、一度ならず「なんで法服も聖典も持ってないんだよ」と指摘されまくっていた。
ヒスイ「だってハンディ・ハバサックも持ってる癖になんでそれを持つ余裕がないのよ?」
ハンディ・ハバサックも魔法の鞄です。バッグ・オヴ・ホールディングよりも容量は小さいけれど(それでも背負い袋の倍)、中のアイテムを取り出すのに必要なアクションが1段階軽いです。
カナート「そうだねぇ……たしかにそのとおりだ……」
DM「やむを得ない事情があるわけでもなく、持てる荷物にも余裕があるのに持っていないのは、礼儀を軽視してるキャラなんだって扱われてもしょうがないんじゃないかなぁ?」
ヒスイ「聖職者が二人揃ってまともな服の一丁も無いなんて……」
ニイル「今度ちゃんと買っておこう……」
ヒスイ「むしろ最初に呼び出した時点で『なんでそんな格好なのよ!』と突っ込むべきだったわ……」
アストリッド「アストリッドもちゃんとした服買っておくべきだったかしら……」
DM「今まで貧乏過ぎてそれどころじゃなかったし、そもそも会う機会も想定してなかったろうからなぁ(笑)」
アストリッド「急にパーティーの共有品としてバッグ・オヴ・ホールディングが出て来て“持てる”ってことになって、この心構えが無かったわ」
現在パーティーには三つの魔法の鞄があり、合計で490ポンド分許容量があります。
DM「アストリッドは今まで交渉技能0ランクで、最近ようやく1になったばかりだからなぁ。この冷たい視線に晒されて初めて、自分の格好が場違いで恥ずかしいものだと気付くのだろう。つまり羞恥プレイの始まりだ」
アストリッド「やっぱり羞恥プレイになるのかしら……お金無いのよね……」
DM「貧乏生活が長いから……」
アストリッド「パーティー資金が入ったからって、それで自分の服を買うっていうのも……」
カナート「わかった。アストリッドはこれが終わったら一緒に服を買いに行こう」
DM「きっとずっと同じ下着を使い古して味わい深いことに……」
アストリッド「そうでしょうよ!(笑)」
DM「まぁなんにせよ、偉い人と会う時はそれなりの格好が必要ってのはキャラではなくプレイヤーレベルで知ってる筈のことではあるので」
カナート「そうだね。完全に失念していた」
DM「というわけで“空気読めよ”といった目で見られまくります」
ニイル「仲間の一人からも同じ視線を向けられてそうですが(笑)」
DM「いや、ヒスイはヒスイで『なにその格好は!』と突っ込めなかったのを後悔してるところだろう(笑)」
カナート「あれ? ヒスイはちゃんとした服持ってるんだ?」
DM(人の話を聞け)
ヒスイ「店の人を叩き起こしてでも買わせるべきだったわ。領主様の呼び出しに必要って言えばすんなりいけたと思うし」
DM「でまぁビアーム・レットウ子爵に謁見するよ」
カナート「お呼びにより参上致しました」
ビアーム「うむ。このような夜に急に呼びだてしてすまなかったな」
アストリッド「いえ」
ビアーム「お主達は最近発生しているネズミについての情報を集めている冒険者で間違いないな?」
ヒスイ「はい。私達はガイオラを追って旅して参りました。ガイオラの通過とともに起きたこのネズミ事件、関係あるのではないかと大いに注目しております」
ビアーム「そうか……」
DM「なんかガッカリするね」
ニイル「あくまでネズミは副次的ですよって言っちゃったからな」
ヒスイ「ああ……」
ビアーム「ということは、このネズミの大量発生について解決するという意図があって情報を集めていたわけではないということか」
ヒスイ「いえ……その……」
アストリッド「というよりはですね。このネズミがガイオラの仕業でないかと思っているので、そうであるなら手をこまね……」
ニイル「我々としては困っている民衆に対して手助けが出来るのであれば、この事件ぜひとも解決したいと思っております! ですからなにか情報があればどうかお聞かせ願いたい!」
ビアーム「そうか。それではそちらに頼みたいのだ。この事件の原因の究明と解決を。無論、可能な限りの支援は行なおう」
カナート「突然発生したんだから、突然終息する可能性もあるよね」
キートン山田「それを期待するというのか」
ヒスイ「この事件、子爵様が怪しいと判断されるのであれば、我々が解決の大任を負うのは望むところです」
ビアーム「本来ならこの様なことは我々の手で解決せねばならぬことなのだが、ガイオラの侵攻に対応するため、戦力の大部分を割いてしまっているのだ。そこへただの流れ者ではない、戦勝神の聖衛士殿を含む一行が現われたとあっては、これぞ僥倖と力を貸してもらおうと思ったのだ」
アストリッド「私達も正しい行ないであるならばやりたいのですが、報酬があるとありがたいです」
ビアーム「当然報酬は支払う」
アストリッド「ありがとうございます」
DM「なんか思いっきり野暮なこと言ってる気がするが(笑)」
アストリッド「いいんです。今とにかくお金が欲しいんです」
DM(服装の時点でだいぶ無礼なところへ態度まで無礼だと、相手の性格次第じゃ普通にご破算になってるかもしれんぞ……(苦笑))
ビアーム「……おお。私としたことがこの僥倖に酔うていたのか先を急ぎ過ぎたようだ。今さらで済まないのだが、お前達の腕のほどは確かであろうな?」
ヒスイ「もちろんです。カナートは叡智神学会にも認められた神官ですし、グラウルはその護衛として教会に任命された魔法戦士。アストリッドは帝都の魔導学院をこの若さで卒業した天賦の才を持つ爆炎の使い手で、ニイルはご承知のとおり戦勝神の聖衛士です。そしてこの私ヒスイは聖騎士ラナーク・エルフォード伯爵にその才を見出されて軍の巧者(ローグ)への道を歩み、働いて参りました!!」
廷臣「おお! あのエルフォード伯爵が!?」
海洋キャンペーンに登場していた、大港湾都市ゼナの守護職にある高名な聖騎士です。
廷臣「なるほど……道理であの礼儀知らず共の中にあって唯ひとり場をわきまえている……!」
廷臣「あのような少女でありながら……もしや“解放者の落とし子”であられるのか!?」
ヒスイ「少女……くっ!(笑)」
DM「どれも結構な経歴の筈なのだが、みすぼらしい格好という初対面での印象の悪さに加えて、エルフォード伯爵のネームバリューが飛び抜けてるんで一人目立ち(笑)」
ビアーム「なんと! エルフォード伯爵とは!」
DM「で、仲間達もその事実は今初めて知ったわけだ(笑)」
カナート「驚いてるけど必死に平静を装います……俺ははったり高いぞ!」
グラウル「自分も平静を装いますが……はったり低い」
DM「ちなみにアストリッドの魔導学院時代の先生の一人は、エルフォード伯爵が遍歴の聖騎士として冒険者していた頃の仲間である近衛騎士隊長ルーインズ・フォーマー子爵の妹、高位魔導師ガユー・シェフィールド男爵でした」
アストリッド「なんか近い! 普通に驚いちゃってますよ!」
ビアーム「ところでヒスイよ。私はお前が嘘を言っているとは思わないのだが、仲間達がかなり動揺している。これまでずっと隠して来ていたのか?」
ヒスイ「うっ……えーと……その……まぁ特に知らなくてもいいことかな、と思いまして……」
ビアーム「それと差し支えなければ、お前がゼナの斥候職を離れた理由を明かしては貰えまいか?」
ヒスイ「えーと……その……」
DM「メッチャ言い淀んでる(笑)」
ヒスイ「それはですね……」
ビアーム「いや、もうよい。なにか人に言えぬ罪を犯したかどにて追放された……といったことでないことを今誓ってもらえるならば、過去の詮索はすまい」
ヒスイ「はい。決して罪を犯した……といったことはありません」
ニイル「彼女が子爵様の信頼を裏切るようなことがあれば、私が戦勝神に誓って断罪致します。ご安心下さい」
ビアーム「うむ。その言葉、信じよう。それと気にしておった報酬の件だがな。前金で銀貨7000枚か、成功報酬として銀貨10000枚か。好きな方を選ぶがよい」
カナート「それは今すぐ返事をしな……」
ヒスイ「7000だわ! その方が成功率が高いもの!」
カナート「わ、わかった。とりあえずは子爵様、パーティーで相だ……」
アストリッド「7000でお願いします」
ニイル「ヒスイの言う通り成功率が高い方を選ぶべきだな」
カナート「皆で話あっ……」
グラウル「それでお願いします」
ある意味絶妙のコンビネーションだな! 続く!!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
くうう、思わぬ所で羞恥プレイが展開されてしまったわね。まったく、着の身着のままの何がいいっていうのかしら!
ともかく、ティスタの為にも稼ぎが欲しいの。もう2ヶ月も経ってしまったし……。確実な7000が大事だわ。
・ヒスイ
まったく無様。ほんと無様ね!
優雅さの欠片もない謁見だわ……。
あたしもしどろもどろだったけど……乙女には秘密がいろいろあるわけ!
今も被害が続いていることを考えれば、前金で7000以外にないわ。
その資金を活用して一刻も早く事件を解決するべきね。
・カナート
いきなりの場違いな空気。
礼服を持ってないとはなんたる失態。
知識があっても実践できなかったら意味は無いのだということを改めて痛感した。
しかしヒスイさんがかの高名な伯爵の教え子だとは知らなかった。
能力は高いと思っていたが、まさかそんな経歴があったとは。
さて、それでは報酬の件についてはみんなで話し合っ……。
ヒスイさん、独断専行は……。
ちょっ ちょっと待っ……。
話し合いを……。
教え子、というのは彼の主観的な解釈です。念のため(笑)
・ニイル
交渉能力高い→礼儀作法全般に明るい→ロールのせいで知ってはいるけどできてない、になってしまった……。
気をつけよう。
外見の面で、ヒスイに交渉の前面を譲ったが、パーティ全体に無用の疑念がかけられているのであれば、払拭するのは自分の役割だろう。
子爵に伝えた言葉に偽りなく、不善があればホーリィ・リベレイターの名に賭けて排除しなければならないのだから。
・グラウル
子爵様に失礼な服装で謁見してしまった。
突然の事とはいえ不注意でした、皆も用意出来ていなかったみたいだ。おや、ヒスイは用意してたんだ……。
ヒスイがゼナの守護聖騎士であるエルフォード伯爵様の教え子……驚きです。
貴族様と付き合いがある、なるほど、だから礼服を用意出来たのか(笑)
ヒスイのお陰で子爵様に良い印象を与えたみたいです、これで存分に調査出来る。
報酬ですか? カナート、ここは即返事です。ノリや勢いもたまには必要ですよ(笑)
教え子(以下略
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター7
ビアーム「契約が成立したところで、より詳しい情報だが。領内の片隅、東側の領境の一角に今は廃墟となった城があってな。クランドゥス城というのだが」
ヒスイ「廃城ですか」
ビアーム「うむ。かつての西方戦役において、領内でまず最初にバーン軍の攻略目標となった城でな。我が家臣のストナー男爵が城主として籠城を図ったのだが、大規模な攻城魔導によって一瞬にして破壊されてしまったのだ」
ニイル「一瞬て(笑)」
DM「アストリッドは攻城兵器を学んでいただけに、カタストロフの瞬間が想像できたりもする(笑)」
ビアーム「恐らく示威的な意味合いが込められていたのであろう。その圧倒的な力を前に、サーディトゥの諸侯は大きく降伏派に傾いたのだからな」
DM「ちなみに、言ってしまえばたかが“辺境の支城”でしかないから脆かったけど、もっとちゃんとした城ならば対魔導防御レベルも高いんで、ここまであっさり崩壊することは無いね」
ヒスイ「それにしたっていきなり城ごと皆殺しにするような相手と戦うのは遠慮したいでしょうね」
ビアーム「その廃城近くで生計を立てている猟師が『幽霊を見た』と申しているそうでな。そしてネズミの群が連日押し寄せて来る方角は、クランドゥス城跡のある方角と一致している。幽霊とネズミの関連性は不明だが、この一致は繋げて考えるべきことではないかね?」
アストリッド「たしかにそのとおりです」
ニイル「廃墟とネズミってのもお約束の取り合わせだしな」
ヒスイ「わかりました。早速調査に赴きましょう」
ビアーム「頼んだぞ。先程申した通り、助力は惜しまん。我が領内における限り、極力便宜を図ろう。補給しかり、教会の支援しかり。これはその御墨付きだ。持っていくがよい」
ニイル「ありがとうございます。必ずやご期待に応えます!」
アストリッド「うう……最近白い目でばかり見られて来たから、人に期待されることに感動が……」
グラウル「今度こそがんばろう」
というわけで多額の軍資金を賜り、かつてない潤沢さによる戦闘準備を始める一行。
新キャラ達の初期所持金がそれなりにまとまった額(ほぼ無一文だった前キャラと比べれば、だが)だったことも相まって、数千枚の余剰金まで出している! アメイジング!!
準備は万端!と余裕すら感じさせつつ、目的の廃城に向かいつつも「まずは周辺の村で聞き込みをしよう」となり、コースを外れたところ……。
DM「視認に成功したヒスイは、なにやら廃城の方で大量のネズミが動いてるのに気付いた」
ヒスイ「ネズミ! しまった! こんなことしてる間にも被害が拡大しちゃうじゃない!!」
ニイル「目的地は明白なのに、モタモタ情報収集なんてしている場合じゃなかったか……!?」
カナート「ヤバい!」
アストリッド「とにかく急いで向かいましょう」
慌てて急行するも、第一派は時既に遅く町の方角へ消えていった後だったが、ネズミがどこから湧いているのか捜索していたところ、瓦礫の下から大量のネズミが吹き出して来て襲われる。いわゆるラット・スウォームである。
そしてその瓦礫を退かすと、そこには地下道への入口があるでわないかあるでわないか〜。あ〜れ〜。
ネズミの糞塗れな地下通路を慎重に進むパーティー。一歩一歩捜索である。
DM「移動困難地形とまではいかないけれど、軽業や平衡感覚を要求された場合にはペナルティが乗るからね〜」
ヒスイ「糞に滑って転ぶなんて嫌過ぎるわ……」
DM「でまぁ、地上構造物の消し飛びぶりは凄まじかったけど、この中はそれなりに健在。少なくとも今にも生き埋めになりそうな雰囲気は無い、とアストリッドの知識(建築学)が告げている」
アストリッド「これくらいならファイア・ボールも使えそうね」
DM「でまぁ、そこは丁字路だ」(右写真)
ヒスイ「曲がり角の先を覗きつつ、ホールドアップ!」
DM「ブレイブポリスだ!!」
パトレイバーに続き、このネタもまったく通じませんでした。
DM「でまぁ特に犯罪者はいない」
ヒスイ「どっちがいいと思う?」
グラウル「近い所から穴埋めするように調べた方が」
ニイル「そうだな。しらみつぶしが基本だろう」
DM(近い方ってどっちだ……?)
直進する方だったらしい。
途中から5フィート幅になった狭い通路をにょろにょろと進む。
ニイル「狭い! 俺のロング・ハルバードじゃ戦い難いぜ!」
DM「秘密の地下通路が広いわけないじゃん(笑)」
ニイル「そうですね……」
アストリッド「ほんと狭いわ……」
ニイル「曲がれるのかこれ? 高さ3メートルあれば余裕だろうけど」
DM「すんなり曲がるのは難しいだろうねぇ。天井の高さも2メートルくらいしかないし」
DM「じゃあスッ……っとシャドウ!!」
カナート「シャドウ!?」
アストリッド「シャドウ!?」
クリアパーツなのもあって写真だとマジで視認し辛いな(笑)
ヒスイ「なんか出たわよ! 目が合った!」
グラウル「そして胸がキュン!」
ヒスイ「聞き耳で聞こえなかったわ!」
ニイル「なんか明らかに浮いてますよ!(笑)」
DM「不意討ちしたけど……接触AC18は外れと」
アストリッド「メイジ・アーマーが功を奏したわ」
DM「で、イニシアチヴ。…………トップはアストリッドだね」
アストリッド「私はなにか気付いたのかしら?」
DM「不意討ちされた事実に気付いてないから、普通に一歩前に進むんじゃないかな」
アストリッド「なのよね。じゃあ歩きます」
ニイル「ぬ! 敵か! ……で、これって攻撃出来るの?」
DM「できないね。まだ敵の手ぐらいしか見えてないし」
ニイル「じゃあヒスイが退いてくれるまで行動を遅らせるか」
ヒスイ「知識宗教判定……は低い!」
DM「幽霊だーっ!(笑)」
ヒスイ「幽霊が出たわ! 軽業で奥に退きましょう……機会攻撃来い(笑)」
DM「軽業失敗したらしい(笑) でも機会攻撃失敗」
ニイル「よし俺だ。幽霊か! 貴様の顔を拝んで……とヘコヘコと歩いて姿を見て知識宗教振ります」(右写真)
ヘコヘコて(苦笑)
DM「しかし君も『幽霊だーっ!』だな(笑)」
ニイル「幽霊かーっ! 死ねーっ!! 斬りかかります! くたばれ幽霊!(笑)」
DM「だが隣接してるため、君のロング・ハルバードの間合いの懐に入られてるんで無理」
ニイル「切ねぇな! 狭いと役に立たん! ……え、役に立たないの俺!?」
DM「いやまぁ敵がわざわざ間合いを離してくっれば(笑)」
ニイル「離れろよ!(笑) じゃあ攻防一体3点で」
DM「どうせ攻撃効かないんだから全力でしててもいいと思うが(笑)」
カナート「寄らばキュア・モデレット・ウーンズ発動で待機アクション!」
グラウル「アストリッドの前に立って壁になろう。マジック・ウェポンを発動してファルシオンにかける」
DM「ではニイルに接触攻撃。哀しみの攻防一体全力をしてたら回避出来てたのにねアタック。シャドウ!!」
カナート「シャドウ!!」
DM「筋力に4ダメージ」
ニイル「ブーッ!!」
カナート「やべぇ……」
ニイル「あの、筋力12になって……荷物の重さで身動き出来なくなりましたよ! 生まれたての子鹿に!」
DM「さらに君を挟撃するように背後の壁からヌッと」
ニイル「はぁ!? 後ろから来た!?」
DM「筋力に6ダメージ」
ニイル「筋力ダメージ多過ぎ! ギャン! ひぃ! これで完全に重さで潰れて倒れました」
アストリッド「これはヤバいんじゃないかしら……?」
ニイル「即座に終わる勢いじゃないのか!? カッコイイところなにもなく!」
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
情報収集を軽視しての失敗を恐れ、失態。まったく何をやっているのかしら。状況にもよるのにね……。
悲しみのニイル。段々ワイルドになってきているのは気のせいかしら(笑)
とにかく、幽霊は恐ろしいようね。
・ヒスイ
ふーん、廃城に幽霊がでるってのは……お約束ね。
ネズミもそりゃ、いるでしょうね。
でもこれは異常。
ネズミとガイオラは、きっと繋がっているわ。
……幽霊のほうはどうかしらね。
それにしても幽霊、ね。
私の魔導銃なら幽霊にも効きはするけど、ぞっとしないわ……。
・カナート
前金で報酬を頂いたため、考えうる全てを準備して現場へ。
しかし、その資金的余裕が心の余裕になったんだろう。
みすみすネズミの第一波を町に放ってしまった。
もっと熟慮して行動すれば良かった。
しかし壁を抜けられる相手と狭い通路での戦闘は辛いな。
早くもニイルが轟沈。
このままでは撤退することさえ……。
・ニイル
ようやくまともな戦闘開始。
ーって、(PL的に)慣れない長物(ロングハルバード、射程が2あるが隣接されると攻撃できない)で、いきなりボコボコかよ!
しかも宗教知識のしょっぱい出目で、そのあたりも若干締まらん有様。
明日はどっちだ。
・グラウル
調査開始です。
またもネズミの発生。即調査対象に向かうべきでしたね、聞き込みで遅れを取ってしまった。
屈強なニイルが倒れた……壁等の死角から幽霊の吸収、更に狭い通路。早く助けないと!
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター8
さらに奥の通路からも別口の幽霊が現われ、三方向から迫り来る!
ヒスイ「幽霊は3体!」
ニイル「また幽霊だーっ! でも知識判定失敗してわからんぞーっ!」
カナート「未だに前衛がどうなってるのか把握出来ていない!」
曲がりくねった細い通路なので、全貌が見えないのだ。
ヒスイ「ニイルが倒れたわ! と、言いつつアストリッドの後方まで退避を……」
カナート「とにかく敵を視界に入れないと。移動して……知識宗教! 28!」
DM「シャドウ! こいつの筋力ダメージで筋力が0になると、即死した挙げ句に同族になります」
普通に筋力0になっても筋弛緩状態でぶっ倒れるだけですが、これはヤバいぜ!
ニイル「おい!」
カナート「奥の方も知識宗教して22」
DM「レイス! こいつも幽霊系で、与えて来るのは耐久力ダメージ。やっぱりそれで殺されると同族に」
アストリッド「もう嫌よっ!(笑)」
カナート「もう嫌だ!(笑) レッサー・レストレーションのスクロールを……」
ヒスイ「レッサー・レストレーションは3ラウンドかかることをお忘れなくね?」
カナート「ああ、そうか!? じゃあキュア・モデレット・ウーンズを待機アクションで、ニイルを攻撃し……」
ヒスイ「そんなのはいいから! 早く追い散らしなさいよ!!」
カナート「いやだってこっから俺は攻撃出来ないよ!」
ヒスイ「あんた誰? あんた何? 神官?」
カナート「え!? え!? え!? だ、だから出て来たところを……キュアで攻撃って……」
アストリッド「追い散らしなさいよってことよ?」
カナート「うん……?」
ヒスイ「退散させればある程度時間を稼げるんじゃないかと思うんだけど?」
グラウル「ターン・アンデッドだ」
カナート「そうか、ターン・アンデッドか!」
アストリッド(苦笑)
カナート「よし。ここはロールプレイでした方がいいな! …………じゃあまず、ターン・アンデッドをします!!」
ヒスイ「なにそれ!? ロールプレイ!?(笑)」
グラウル「悪霊退散とか……」
カナート「悪霊共め! ここから、立ち去れ……!?」
DM「カッセルの時もそれで酷いことになってたけど、自分の基本能力くらいは把握しておいてくれ」
カナート「はい……」
ちなみに彼の持ち時間は悩んでる間にとっくに終了しており、厳密に言うなら行動キャンセル→ニイルのロストほぼ確定でしたとも。
DM「じゃあそのターン・アンデッドはダイス目も良いんで効果抜群だったなぁ。次が敵の手番なので、慌てて逃げ出そう」
カナート「よっしゃあ! 神の力を見たか!」
これもロールプレイなの……?
グラウル「待機アクション、寄らば斬る」
DM「その場合特に対象を指定していないから、仲間が入り込んできた場合も『斬る』対象だよっつーのは、前々からのルールだけど改めて確認しておくよ?」
グラウル「あ、そうか。じゃあ待機アクション“シャドウが機会攻撃範囲内に来たら斬る”で」
待機アクションはトリガーを厳密にしないといけません。あまりにワイルドカード過ぎると諸刃の剣になります。
さらには例えば“敵が呪文を使ったらディスペル”はNGで、“敵ウィザードAが呪文を使ったらディスペル”はOK。“敵の誰かが”はダメッてことだね。だが“自分以外の誰かが”だったらOK。つまり、メリットとデメリットが適宜混在してるよう、上手くバランスをとる紳士協定なハウスルール。ちなみに発動しちゃったのを取り消しも出来る。手番無駄にすることになるけど。
DM「では次のラウンド、今度は後方にもう1匹出現する」(右写真)
グラウル「待機アクション発動で、ファルシオンの斬撃! 17ダメージ」
アストリッド「マジック・ミサイルを発射!! 12ダメージ!」
DM「敢え無く落とされてしまった(笑)」
ニイル「どうにか助かったか……」
カナート「とにかくレッサー・レストレーションを使ってニイルを歩けるようにしないと!」
ヒスイ「そうね。ターン・アンデッドの効果が切れて戻って来る前に体勢を整えなきゃ」
相談がまとまるのに要した時間+レッサー・レストレーションの詠唱時間2回を終えた後、とにかくここを離れて一度体勢を整えようとなるのだが……。
丁字路で追い付かれて再戦闘。
DM「そりゃまぁ執拗に衰弱するニイルを狙うさ! 狙うとも!!」
ニイル「またプルプルモードだよ!!」
ヒスイ「射撃します! スッゴイ当たり辛いけどどうにか命中! 11ダメージ!」
カナート「レッサー・レストレーションの詠唱開始!」
ヒスイ「いいの!? それでいいの!?」
アストリッド「傷付いてる方にマジック・ミサイル!」
DM「これで1匹は落ちたね」
グラウル「私もマジック・ミサイルを発動!」
DM「防御的発動はしてないんだよね?」
グラウル「してません」
DM「じゃあシャドウとレイスが機会攻撃しよう。シャドウの方が筋力に5ダメージ。レイスも命中して、頑健セーヴ落とした? じゃあ耐久力に2ダメージ」
グラウル「荷物は軽いんで、まだ戦えます。マジック・ミサイルは16ダメージ」
DM「アストリッドの真下からレイスが現われて攻撃しよう。パンツ〜丸見え〜」(右写真)
アストリッド「ちょっと! なんでDMみたいなことを!(笑)」
DM「いやいや、ここが一番安全に攻撃出来るポジションだから!」
アストリッド「踏みつけたいけど非実体だから踏めないわ!(笑)」
ニイル「踏むとあれでしょ。バスーンって砂に」
アストリッド「それだったらいいんだけど(笑)」
DM「というわけで命中し、1ダメージと頑健セーヴどうぞ」
アストリッド「よし! 22!」
DM「耐えたか。汚いパンツ見ただけで終わり」
アストリッド「汚くないわよ!」
DM「いや、汚いだろう! 履き古しでしょ!?(笑)」
アストリッド「精神攻撃が!?」
カナート「レッサー・レストレーション詠唱中」
DM「正直そんなのしてる場合じゃないんじゃ……ニイルに攻撃。あぶねぇ。筋力に4ダメージ」
ニイル「残り筋力1です」
ヒスイ「確率1/3でロストしていた……」
DM「そして逃げていく」
残ったレイスはマジック・ミサイルを叩き込まれて死亡。
勝つには勝ったが能力値ダメージが洒落にならないので、ニイルを担いで外に撤退。再攻略は翌日となる。続く!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
カナート!頼むわよ……。幽霊に対する知識には感心したけど、まずは己を知るところからね。
何て位置取り。非実体って、いやらしいわ!
・ヒスイ
幽霊の差し出すその手は鎧をすり抜けて精気を奪う。
戦士自慢の重装備が動きを妨げるわ、重石になるわ、最悪の相手。
でも、それで撤退しかないだなんて、あまりにいただけない!
特に要の神官カナートがそんなんじゃ、お話にならないわ。
アンタ誰? 何度言うの? なんでいるの?
・カナート
ニイルが能力ダメージで動けなくなった。
ならば動けるようになるように癒すのが私の役目!
……、と思ってました。
そうだよね。非実体の幽霊とかが相手なら、ターン・アンデッドの出番だよね。
能力を把握していないおかげでまた死者が出るところだった……。
手のひらに「ターン・アンデッド」とでも書いた方が良いかも知れないな。
・ニイル
今回もひとつもイイトコなし!
しかしカナートのターン・アンデッドのおかげで命拾いしたぜ……危うく落とすところだったけど。
肉弾系ガチバトルならプレート・アーマーが頼れる相棒なんだが、今回はその隙間をつくような搦手だからなぁ。
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター9
前回同様細い通路の奥へ進む。
DM「志村後ろーっ!」
グラウル「なんだと!?」
DM「イニシアチヴです。私を見て〜!」
アストリッド「地獄の果てまで〜!」
幽霊「ユラっ♪」
アストリッド「振り返ります」
DM「意志セーヴをどうぞ〜」
アストリッド「19!」
DM「次は頑健セーヴをどうぞ〜」
アストリッド「あう……これダメそう……頑健キツいよ〜。これはかなり危険そうなんでAP使います。19」
DM「それは耐えた。じゃあもう1回頑健セーヴだ」
アストリッド「がんばって……ああっ……だめ12……こっちを落としたわ……」
DM「じゃあ筋力3ダメージ、敏捷1ダメージ、耐久4ダメージ」
アストリッド「うわ、大きい!」
DM「姿を見た途端、身体から力が抜けて行くのを感じた。ちなみにドレスをまとった美しいお姫様に見える」
幽霊「ついにここまで来たのねバーン人……」
アストリッド「ゆ、幽霊が出たわっ! ええいもう! この! マジック・ミサイル! 11ダメージ! そして逃げます! 幽霊が来たよ〜!」
DM「じゃあそこに踏み入れた瞬間、鉄格子がガシャーンと落ちて来て分断される」
アストリッド「ああんっ、来ちゃったか!! ごめん、やっちゃった……その窪みが怖くてまっすぐ行っちゃったんだけど……」
ニイル「あ、閉じ込められた」
カナート「ヤバい!」
ニイル「分断された。でもそこから魔法は飛ばせるんだよね?」
アストリッド「それで済むならいいんだけど……」
DM「さらに使い魔のソピアには……一つ目の方のセーヴ落としたなら皮膚が腐り始めて12ダメージと、魅力に3ダメージ」
アストリッド「魅力が残り2!」
DM「動物だから低いんだよなぁ……」
アストリッド「とにかく私に一緒について逃げます」
DM「じゃあ次はカナートか。例によってセーヴどうぞ……最後の一つ落としたね」
カナート「うぉっ!?」
DM「筋力3ダメージ、敏捷4ダメージ、耐久1ダメージ」
カナート「後ろから老婆っぽいのが……」
DM「お姫様だっての……」
カナート「後ろからお姫様のようなのが……知識宗教!」
DM「ゴーストだーっ! 単なる非実体と違ってエーテル化したり、触られたら能力値を吸収されたり、目を合わせると皮膚が腐り落ちたりします。その達成値で知れるのはこれくらいだなぁ」
カナート「じゃあキュア・モデレット・ウーンズを唱えて移動し、接触攻撃……は外れ!」
DM「ゴーストの番だ。カナートに対して接触攻撃しよう」
カナート「ヤバい(笑)」
DM「でも可愛いよ。魅力度高いよ」
カナート「え、ほんと!?(嬉)」
ゴースト「ここは通さないわ……絶対に……」
DM「というわけで命中。皮膚が腐り出してHPに3ダメージ、筋力に4ダメージ」
カナート「まだ全然いける!」
DM「ほんと? 筋力8まで下がってるんだよ?」
カナート「大丈夫大丈夫……(計算してる)」
DM「まぁじゃあそれはそれとして、次」
ヒスイ「アストリッド! 止める暇が無かったわ!」
アストリッド「ごめんなさい……」
ヒスイ「助ける? 後ろの先に倒すの優先する? とりあえず頑健セーヴには成功したわ!」
アストリッド「世話をかけます……」
ヒスイ「じゃあ鉄格子を捜索します」
DM「特に罠がかかってたり、ロックされてるわけではないようだ」
ヒスイ「持ち上げようと思えば可能……なのかしらねぇ」
カナート「あ、水袋で重量オーバーしてたからやっぱり重量オーバーだ!」
DM「じゃあ身動き出来なくなってるね」
カナート「でもまぁ次水袋捨てれば大丈夫!」
グラウル「頑健セーヴ! ウッ……これはAPを使用で15」
DM「腐敗で10ダメージ、魅力度に3吸収」
グラウル「もう一回……これも失敗」
DM「筋力3ダメージ、敏捷1ダメージ、耐久1ダメージ」
ニイル「これは少ないな」
グラウル「マジック・ミサイルだ! 14ダメージ」
カナート「あ、水袋ってどこに入れてるんだっけ?」
ヒスイ「……自分でどこに入れてるつもりだったのよ……」
カナート「ハバサックに入れてるのかな?」
ヒスイ「まぁそこに入れてないならどこに入れてるのよって話にはなるわね(呆)」
カナート「だったらまだ重量オーバーしてないよ!」
ニイル「で、俺もセーヴィングスローか……。論外に失敗!」
DM「腐敗が8ダメージで、魅力度2吸収」
ニイル「二度目の方も……低い! AP使って……でもダメ!」
DM「筋力4ダメージ、敏捷2ダメージ、耐久4ダメージ」
ヒスイ「例によってまた……」
ニイル「あーあ……ええと……また動けなく……背負い袋落そう」
DM「つーわけでイニシアチヴ6でこっちの敵が動き出して……アストリッドをレイプレイプレイプ」
アストリッド「ええええ!?」
ニイル「さすが実体あり。非実体とは違うぜ」
DM「よし、組みつこう。レイプ〜レイプ〜対抗ロール」
アストリッド「ああああん! ダイス目が3!」
DM「俺もダイス目が2だったが、さすがにそれは負けない! 組みつき性交もとい成功。がぶりと噛付いて頑健セーヴを」
アストリッド「ヤバいわ……アウト! APの余地もなく低いもん!」
DM「じゃあ虚ろ目に」
アストリッド「あらーっ!?」
DM「麻痺しました。イヤッホウ! はやく助けないとアストリッド死んじゃうよ!!」
これは知識判定でグールの上位種であるガストと判明。臭くて麻痺る。
カナート「じゃあ私か……ターン・アンデッド! ええい寄るな悪霊共!! アンデッド退散! 12ヒットダイスまで退散!」
DM「得意げなのはいいんだが……ターン・アンデッドは近い方から効果発揮なわけで……」
カナート「うむ。近い方から!(自信満々)」
DM「そこで発動したのは失敗だったんじゃないかねぇ……」
カナート「ええっ!?」
DM「アストリッドを助けたいなら、“近い方”をゴーストじゃなくてガストにしないと」
アストリッド「あ〜(苦笑)」
ヒスイ「…………はぁ(落胆)」
カナート「ああっ、そうか! いやでも4マスしか動けないから近寄ってもまだゴーストの方が近いのよ」
DM「怒涛の行動があるんじゃないの?」
APを2ポイント消費で、追加の標準アクションを得る特技です。
カナート「あ、そうか……それはある。怒涛の行動はある」
DM「ヤバいくらい猛威をふるってる、明らかに雑魚ではないゴーストをターンした残りカスでさらにターン成功ってのは厳しいわなぁ」
カナート「あああ……そうだよ……」
DM「ちなみにリムーヴ・パラリシスを飛ばすって選択肢もあった。まぁターンが成功する方が明らかに確実性の高い方法なんで、あくまで“100%確実に次のラウンドにとどめの一撃されるのを防ぐ手段”ってー意味合い程度しかないが」
カナート「え? あれ接触できないよ?」
DM「近距離呪文だから飛ぶよ」
カナート「そうだったっけ!?」
ターン・アンデッドの成功でゴーストは追い散らせたが……続く!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
くう、失敗したわ。そして虚ろ目に……。もう、何だってこんな目に遭うのよ!
カナート、何だかあなたには頼めない気がしてきたわ(苦笑)
何故か似た経験を思い出してしまうけど、こちらは気のせいであって欲しいわね。
・ヒスイ
幽霊と出会ったと思ったら、あっという間の壊乱状態。
決して怖じ気づいているわけではないのに。
この世のものではない、死者のもつ力をみくびった?
とにかく今は1秒でも早く、アストリッドを助けるのよ!
・カナート
前回行けた所よりも1歩先に踏み出すと、もはやてんやわんや。
鉄格子は落ちてくるわ、待ち伏せはあるわ。
前回のアタックから少し時間が経ったため、ピンチの時にターン・アンデッドを思い出せる程度の心の余裕が出来た。
しかし結果は……。怒涛の行動が思い出せませんでした。
私の頭はトコロテン方式か!?
・ニイル
筋力失って、荷物重くて動けなくなるって以前どっかで覚えがあるような。
(前世の記憶:赤き森)
頑健セーヴはそんなに低くないはずなのにっ。
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター10
DM「でまぁ10フィート以内に近付いちゃってる人はゲロ以下の匂いがプンプンするんで頑健セーヴ。失敗した人は不調状態になって、殆どの判定に-2が付くよ〜」
グラウル「こうなったら僕が鉄格子を持ち上げる!! 筋力判定!!」
DM「じゃあその数値なら半分だけ持ち上がったので、屈めば通り抜けれるだけは開いたよ」
ニイル「よし、その隙間から攻撃を……!!」
DM「してもいいけど、体勢崩しで命中-4と遮蔽による-4のペナルティが乗るよ」
ニイル「ぐあ! そりゃキツいぜ!!」
ヒスイ「あたしは撃ちたいけど組みつき中だから……」
DM「誤射で殺す可能性あるね」
アストリッド「もうHP結構減ってるわっ!」
DM「(う〜ん。このまま奥に拉致ってから美味しく頂くのが自然だろうが……)ではガストはとどめの一撃を行なうので……14ダメージだ。カナート?」
カナート「よし、クローズ・ウーンズ!! 12点軽減!」
DM「じゃあアストリッドは目標値12の頑健セーヴだ」
アストリッド「AP使ってテイク10してちょうど12! 助かったわ……」
カナート「アストリッドから離れろ! ターン・アンデッド!!」
DM「それはターンされてしまったので、逃げよう」
ニイル「ふぅ……これであとは鉄格子をどうにかすればいいだけなのか?」
ヒスイ「ターンが効いてる間だけなんだから、急ぐ必要はあるけれどね」
ニイル「とりあえず俺がいても邪魔だろうから横に退いて……」
DM「そこに入るとガシャーンとやっぱり鉄格子が落ちて来た」
ニイル「なにぃぃぃぃぃ!」
ヒスイ「まぁやっぱりそこもそうなるわよね……」
写真は木製の扉ですが、実際には鉄格子よ!
DM「そして志村うしろーっ!!」
ニイル「機会攻撃だ! ……うぇっぷ! 匂いにふらついてる分で外れ!」
DM「だが敵は罠にはまったのがガチでやる気満々な重装戦士と知るや、さっさと丁字路の左へ消えた(笑)」
ヒスイ「……まぁこれとまともに一騎討ちして勝てるとは思わないわよね(笑)」
グラウル「くっ! 筋力判定低い!!」
DM「じゃあ重さに屈して鉄格子は落下だ。匂い分で負けたかってところか」
カナート「だが敵が消えたのだから、とにかくアストリッドを助けられる。リムーヴ・パラリシスを飛ばします」
DM「ああ、虚ろ目タイムが終わってしまった……」
アストリッド「このダンジョンはスカート覗かれたり虚ろ目になったり災難続きだわ……」
ヒスイ「私は壁でも捜索してようかしらね……」
DM「現実逃避が始まった(笑)」
ニイル「俺は目の前の鉄格子持ち上げよう……失敗」
アストリッド「出して〜出して〜奥に行くの怖いわ〜」
DM「というわけでさっきニイルにビビって逃げた奴が裏側の通路を通って参上!!」
アストリッド「そんなぁぁぁ!?」
DM「組みついて……対抗判定勝利でレイプ〜レイプ〜」
アストリッド「うう……また麻痺して虚ろ目に……」
グラウル「今開けるぞ!! AP使用! おりゃーっ!!」
カナート「リムーヴ・パラリシスのスクロールを引っこ抜いて、アストリッドにリムーヴ・パラリシス!」
DM(なぜターン・アンデッドしないんだ……?)
カナート「これであとはヒスイ、頼んだぜ!!」
キートン山田「それにしてもこのカナート、完全にカッセルである」
アストリッド「それは頼み過ぎなんじゃないかしら……?」
ニイル「これでだって撃ったら誤射の危険あるよな?」
ヒスイ「じゃあ……腰から聖水を抜いて投げ付けます」
DM「鉄格子の遮蔽があるんで、命中にペナルティ乗るよ」
ヒスイ「あう……4まで下がる……ダメだこりゃ! 鉄格子にぶつかってパリーン……で飛沫だけだから1ダメージ……」
ニイル「くぉぉぉ! 持ち上がらねぇ!! さっきの筋力吸収と悪臭不調コンボ辛過ぎる!」
DM「鉄格子が持ち上がってても、助けに入れる人がいないぜ……」
ヒスイ「ヤバい……ヤバ過ぎるわ……」
DM「では身体が自由になってしまったアストリッドに噛付こう」
アストリッド「これはダメージでお亡くなりコースなんじゃ……」
カナート「もうクローズ・ウーンズ飛ばせないから! ごめんね!」
DM「で、5ダメージ」
ヒスイ「昏倒した……?」
アストリッド「昏倒……」
DM「で、麻痺の頑健セーヴ」
アストリッド「ダメっ! 昏倒した上に虚ろ目よ! 今日はもう虚ろ目×3よ!(笑)」
DM「というわけでガストはアストリッドをズルズルと引きずって通路の奥へ消える。構造不明なんでミニチュアは置かない」
カナート「ヤバい!」
ヒスイ「ニイル! 回り込んで!! アストリッドがさらわれたわ!」
ニイル「ああ、もうそれしかない! ……が、俺明かりを持っていないんだ」
カナート「なに!? …………ホントだ、持ってないよ!」
ヒスイ「アストリッドも明かり持ってないよね……」
アストリッド「無いわ」
グラウル「ならばこちらを開けるのみ!! 13か……失敗」
カナート「アストリッド今助けるぞ! でもどうしようもない!! 扉を開けたいけど筋力無い!」
DM「まぁそもそも立ち位置が無い」
ニイル「ていうか立つ瀬がない」
カナート「くぅ……! ここでターン・アンデッド使えば捕まえてるアストリッドをポロリと落としてくれたり……」
DM「まぁ効けば落とすけどね……」
ヒスイ「もう視界外だから無理。あれは視界内にしか効かない」
DM(いやほんと、さっき使っとけよ……)
カナート「どうしよう……」
ヒスイ「もうニイルに任せるしかないわよ!」
カナート「じゃ、じゃあ足元の石を拾ってライトをかけて、ニイルの進行方向に投げる!」
ヒスイ「それ、拾ってライトかけて行動終了よ」
カナート「そ、そうか……じゃあ今持ってるクォーター・スタッフにかけて……」
DM「まぁとっくに砂時計切れてるんでそうやって戸惑ってる間に終了」
カナート「はい……。くぉぉぉ! な、な、な、投げればぁ!!」
ヒスイ「結局なにも出来なかった……」
DM「一応“石を拾う”と言い出す前に持ち時間は終了していたわけだが、そこまでは待っていたのさ」
厳しいようですが、事あるごとに規則を曲げるわけにもいきません。それをプレイヤーも承知しているので、悔やみはすれど文句は無い。でもAP1使えば思考時間が倍に増えたりもする。当然、使い切ってからの宣言OK。
カナート「最初から呪文をクォーター・スタッフにかけておけばよかった……」
DM「まぁ手持ちの物にかけておくと、落とす危険もあるから一長一短だな」
ヒスイ「陽光棒を抜きながら移動してグラウルのいるマスに無理矢理入り込んで、鉄格子の隙間からニイルに差し出すわ」
ニイル「よし! それを受け取って奥に移動する! こっちだ! かかってこい!!」
DM「まぁ君見て逃げた奴がそれに応じるわけはないが、意気込みは伝わった(笑)」
アストリッド「その気持は嬉しい……(笑)」
ガスト「うぉっ! 戦勝神! 言われなくてもスタコラサッサだぜ!」
ニイル「戦勝神の名の下に退治してくれる!」
DM「で、ガストのターンは……服が破かれ、人の体に何かが喰い込む音が……」
ニイル「マジでーっ!? 間に合わないのか!!」
重い空気。続く!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
再三の虚ろ目に加えて、拉致! もう、なんてエロゲよ、これ。
どうも気のせいではないみたいね、カナート。「リムーヴ・パラリシスからの後は頼んだ」は似た経験どころか、完全にトレースしてるわよ!ああ、出会った頃の印象は、遥か彼方に。そして、とうとう嫌な音が……。
・ヒスイ
あたしがついていながら、罠で分断されるだなんて!
あぁ不覚、不覚だわ……!
解除の隠しレバーだなんて都合のいいものは……ないわね。
あぁ、もう、なにしてるの!
ほんっと、もどかしい!
アストリッドを見殺しにする気!?
明かりの一つくらい、なんで持ってないのよ……!
・カナート
判断ミスの連発。
人の生き死にが迫っている時に一手遅れると、大変な事になると知ったのに!
通路は狭くて一人しか立てないから、補助もできない。
クローズ・ウーンズも無いし、敵は視界外なのでターン・アンデッドも使えない。
そして砂時計の砂も残っていない。
こ、この後どうすれば!?
・ニイル
逃げたガストがアストリッドの方にくるなんて……。
前衛なんだから後ろから戻るんじゃなく果敢に前に進んでればっ!
でも罠が、罠が怖かったんじゃよー。
#落とし穴とかに落ちる他キャンペーンとか
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター11
グラウル「持ち上げるのは……ヒスイがいて窮屈状態だから不可能か……。行動終了」
カナート「俺か……なにもしようがねぇ! なにもしようがねぇんだよ……」
ヒスイ「ターン・アンデッド、あと1回か……まだ10ラウンド以上先だけど、さっきターンした奴らが戻って来る前に決着をつけないと……あたしもなにもできない……退きましょう」
グラウル「よし、やるしかない! …………きた! AP使って20!!」
DM「じゃあ完全に開ききったね」
ニイル「じゃあ……俺か……うぉぉぉ!」
DM「アストリッドが喰われようとしている」
ニイル「完全にアストリッドは死んでるっぽいんだよね?」
DM「死んでるね。服を引き裂いて、かぶりつこうとしている。既に致命傷を腹に受けた後のようだ」
こんな風にはなってませんでした!!
ニイル「おのれ!!」
カナート「じゃあガストは伏せてるの?」
ヒスイ「こいつ筋力かなり高いから、片手でアストリッド持ち上げてそのまま齧れるわね」
DM「うむ。伏せ状態ではない」
カナート「ビリーって……」
アストリッド「ひぃ……」
ニイル「けがわらしい!」
グラウル「けがわらしい!?」
ニイル「いや、汚らわしい!!(笑)」
DM「毛皮だとスティーンだから」
ニイル「け、汚らわしい死者め! 悪を討つ一撃でぶっ殺す! この野郎!! 斬りかかるぞ!」
DM「残念。君は攻撃を出来ない」
ニイル「なんで!?」
DM「移動して、陽光棒を捨てて、武器を構えて……でアクション終了してる」
ニイル「そうか!!」
グラウル「早抜きが無いと……」
カナート「口上言っただけで終わりか……」
DM「どうしようかなぁ……。このまま食べ始めても自殺行為だから、リボンでも奪って逃げるか」
カナート「下着奪えば?(笑)」
アストリッド「…………最低」
DM「ん? 今なんか言ってたの?」
カナート「いやいや! なんでもないよ!(笑)」
アストリッド「下着を持っていけって言ってたのよ……」
カナート「いやなんでもないよ!? なにも!?(笑)」
DM「……ガストはそのまま逃げ出した」
慌ててアストリッドに駆け寄る仲間達だが、当然事切れている。
ヒスイ「とにかく撤退しないとね……」
ニイル「鉄格子をどうするかだよなぁ」
ヒスイ「この一番上側の通路は多分繋がってると思うから、そこを通ればいいんじゃない?」
カナート「あ、そうか。でもそっちも罠あったら?」
ヒスイ「それは心配だから、一歩ずつ捜索を……」
DM「一歩ずつ捜索するのね!?」
ヒスイ「え? う?」
カナート「でもまぁこっちまで鉄格子で封鎖されたらお終いだしなぁ」
ニイル「それは避けたいところだよな」
ヒスイ「そうよねぇ……じゃあ一歩ずつ……」
DM「一歩ずつ捜索するのね!?」
ヒスイ「あ、うん……?」
DM「だからこの状況で一歩ずつ捜索して進むのね!? いいんだね!?」
この状況=罠が“あったら”終了だが、敵に捕捉されても終了。
ヒスイ「ええと……しません。急いで帰ります」
DM「じゃあターン・アンデッドの効果が切れた奴らに追い付かれる前に、脱出できたよ(苦笑)」
どうにかこうにか資金を掻き集めて(余剰資金消滅)一週間後に蘇生成ったので、攻略再開。
すると最初の丁字路で、「未踏の左へ行こう」という提案がアストリッド、カナート、ニイルから出される。
各自の意見を要約するとこうだ。
アストリッド「ゴースト対策に不安が残るから、非効率は承知だけど先にゴーストがいないと思われる場所を捜索したい」
カナート「同上」
ニイル「向こうは狭いから、自分のロング・ハルバードでは戦い辛い。どうせ全フロア探索するんだから、こっちに変更しても効率は変わらないだろうし」
それに対する同ルート攻略続行派の意見要約はこう。
ヒスイ「目的は原因の究明と解決なんだから、より奥に近づけているルートをさらに進むべき」
グラウル「どっちがゴールかはさておき、今は探索して構造を把握している分戦い易い既知のルートを進みたい」
とまぁこんな感じ。
アストリッド「ゴーストにどうやって対抗するつもり?」
ヒスイ「手前が楽なんて保証は無いのに、今まで探索した分無駄にしてどうするのよ」
ニイル「どっちに行ったって未踏地に足を踏み入れるって意味では、(深部到達への)危険度は同じだろ?」
全員「その理屈はおかしい」
結局最終的には……。
ニイル「俺の意見は流動的なんだ!」
旧ファイター時代の「実はまた反対役をやってるだけなんじゃないのか?」疑惑を向けられたニイルが、「あくまで話し合いの末」に従来ルート続行派についたことで、多数決着。奥へ進むのだが……。
ニイル「実はどっちに進むか棒を倒して決めてたんだよな。両方一理あるなと思いつつ」
全員「なん……だと……!?」
DM「ダメなんじゃないか、これ……」
ヒスイ「今度からニイルの意見は話半分で聞いておくべきね……」
グラウル「揺れ動くのは誰だってあるだろう。論破され折れることは」
DM「もちろん、それはそうだ。……でも棒かよ」
ヒスイ「さぁ行くわよ!」
カナート「ああ。全然強敵を倒せてないからな……」
グラウル「せめてあのゴーストだけでも!」
そんなこんなでジリジリ進む。続く!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
この度、完全に知性派は恥性派となりました。宗教家以前に、カナートはただの変態です。ニイルは、そうね。ストールを批判する前に、自分の行動を省みることをお勧めするわ。
でも怒りは無いの……。皆、蘇生してくれてありがとう。ティスタのためにも、この仲間達と頑張らなくては!
・ヒスイ
辛かったよね、痛かったよね……、ごめんなさい、アストリッド。
あたしがこの腕と目で、皆を守っていること。
そして皆の力が、私を守ってくれていること。
……私の職分では二度と、誰も、失わせたりはしない。
・カナート
アストリッドさん戦死。
様々な要素があったとは言え、今回の原因は私の戦術ミスだ。
これでも戦闘中は頭をフル回転してるつもりなんだけど。
考えがいつも足りない。情けない話だ。
進む道をめぐって、意見がパーティーで真っ二つに。
こういう時こそリーダーとして決断しなければならないのだが……。
相手の言い分ももっともなだけに、こちらの意見を無理に押し通す訳にも……。
って最後は棒かい!(苦笑)
そしてあの一言は……。
悪魔が私の耳元で囁いたんだ。 YOU、言っちゃいなよYOU と。
だから私は! 私はーっ!
(黒服の男にズルズルと物陰に引き摺られながら)
・ニイル
また、PLの素の行動(運を天に任せる)とかやっちまったぜ。
…………いやこれは神に委ねただけなんだ!
そういう神様じゃないって言われそうだな。
自業自得だがトホホだな。
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター12
DM「で、そこまで進んだら志村うしろーっ! 不意討ちですよ」
ゴースト「また来たのね……バーン人……」
ヒスイ「ゴーストの情報、調べておくべきだったわ……」
DM「カナートに接触攻撃で〜腐敗がHP4ダメージと魅力度に4吸収」
アストリッド「カッセル化した!?」
カナート「カッセルより低くなった! 魅力度8! 身体が腐っていく……!!」
アストリッド「魅力度なくなってどんどんとモブっぽい人に……」
ヒスイ「カナートなんていたっけ?」
カナート「先生! このパーティーにイジメがあります!!」
DM「でわ不意討ちラウンド終了のイニシアチヴで……お、こっちがトップか。腐敗のHP2ダメージ、魅力に3ダメージ」
ニイル「ハニワになっちゃう!」
アストリッド「もうなったかもしれないわ」
DM「魅力度5か……(笑)」
カナート「せめて兵馬俑くらいには……」
アストリッド「それも似たようなものじゃないかしら……(苦笑)」
ゴースト「ここは決して通さないわ……私が守る……」
DM「と、小清水声で」
ニイル「おあー」
アストリッド「彼女を解放してあげましょう」
カナート「彼女を倒すことで……(覇気が無い)」
ヒスイ「もうこの国を攻める人はいないのよ!」
現状、ゴーストの存在を認識してるのは襲われたカナートだけなので、この説得の叫びはあくまでプレイヤー発言である。
カナート「敵が後ろから来たぞ!」
アストリッド「すぐ後ろにいるのに、その言い方は!」
DM「その突っ込みはAP使用かな。まだアストリッドは立ちすくみ中だから」
アストリッド「いいです。あまりにもテキトーなこと言ってるんで……(苦笑)」
カナート「ああ、じゃあAP使ったんなら言い直そう……敵は私に攻撃して来た!」
アストリッド「…………はぁ(脱力)」
DM「なんで敵がゴーストだって警告をしてくれないんだ(苦笑)」
カナート「あ、そうか!」
ヒスイ「ゴーストって言えばいいのに、わざわざ不確定名で……」
DM「頑健セーヴ2回どうぞ」
カナート「頑健が……14と18」
DM「じゃあゴーストの方を向いた瞬間、皮膚が壊死しはじめて……HPに14ダメージ。あと魅力度に2ダメージ」
カナート「くっ! キュア・モデレット・ウーンズで攻撃! まず接触ロール(コロコロ)」
DM「いや、ならそれに機会攻撃」
カナート「あ、はい……って防御的発動を忘れてた!!」
DM「命中で……腐敗が5メージ、魅力度に4吸収」
アストリッド「死ぬ!?」
カナート「うあああああああ!? 昏倒……」
ヒスイ「凄い……一瞬で落とされた……」
DM「昏倒っていうか、自我を失って呆けてるね。ボーッと立ってはいる」
ヒスイ「倒れてるより悪いわ……邪魔」
アストリッド「なに!? っと敵が来たっていうので見るしかないわね……」
DM「ゴーストって言われてれば、見ない選択肢もあったんだけどねぇ……」
カナート「あ、そうか」
DM「立て続けに『あ、そうか』じゃねぇよ!(笑)」
アストリッド「ここは生死を分けるのよ!? 2個目の頑健セーヴでファンブル!」
DM「筋力3ダメージ、敏捷2ダメージ、耐久2ダメージ」
アストリッド「ってゴーストじゃない! 最悪!」
カナート「ヤベェ……!」
アストリッド「マジック・ミサイルを! 10ダメージ!」
ニイル「とにかくアストリッドのところへ駆け付けて……攻撃っ! 17ダメージ!」
アストリッド「逃げるわ!」
DM「追いかけるわ! 筋弛緩〜!」
アストリッド「きゃーっ! 壁抜けてきた! 重量オーバー!」
ヒスイ「非実体……なんて厄介な! あたしはカナートの傍に駆け付ける! ってなんかアホ面になっちゃってるわ!」
カナート「はらほろひれはれ〜」
グラウル「ファルシオンにマジック・ウェポン発動!!」
ニイル「ぬわ。そっちまで行くと俺は狭いな!」
アストリッド「背負い袋落とします!」
DM「敵は壁の中に消えて、そこから攻撃……が、外れ」
ヒスイ「待機アクション、来たら撃ちます!」
グラウル「待機アクション、寄らば斬る!」
こうすることで、壁の中から出て来た一瞬を狙って攻撃が可能。あくまで自分の攻撃範囲内に限るが。
アストリッド「とにかくここから離れないと…… カナートの方に移動して……」
DM「じゃあグラウル。君の待機アクションが発動した。アストリッドに斬りかかるんだ」
アストリッド「…………え?」
カナート「さっきの宣言は寄らば斬るだから…………あ! すべての存在に対して!」
ヒスイ「でもまぁ待機アクション取り消しで……」
DM「うむ。最初からアストリッドが視界に入ってるグラウルはキャンセル可能。が、ヒスイは視界外から駆け込まれるので、セーヴィングスローに成功しないとそのまま撃っちゃう」
ヒスイ「た、たしかにさっきの待機アクション宣言だとそうなるわ……」
ニイル「うわ、ヤバい……失敗してるダイス目だ……」
ヒスイ「命中判定……どんなに減らしても当たる目だわ」
アストリッド「フラフラになって逃げようとしたところを……一人は斬りかかるのを思い止どまり……(苦笑)」
カナート「うああああああ!? ちょっとちょっと!!」
DM「うわ、ダメージダイスがほぼマックス……」
ヒスイ「13ダメージ」
ちなみに筋力18の人が使うコンポジット・ロングボウのダメージは1d8+4です。
ニイル「大丈夫?」
アストリッド「キャーを通り越してギャーよもう!! 残りHP10よ!」
ヒスイ「宣言が曖昧過ぎたわ……ごめんなさい……」
アストリッド「いいえ!(笑)」
カナート「どんまいどんまい!(笑)」
お前が言うなーっ! 続く!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
前言撤回はしないけど、この仲間達と一緒で大丈夫なのかしら?
新たな出会いに期待していたけれど、段々と絶望に……。
いいえ!自分の決断次第で、未来は理想にも絶望にも変わってゆくもの。だから私は信じたこの道を走るわ!
・ヒスイ
……この馬鹿! クズ! 脳みそついてんの!?
肝心要のアンタが腑抜けた阿呆面で突っ立ってるとか!
ほんと忌々しい……いっそ引導渡してやろうかしら……。
……その、ごめんなさい。アストリッド。
味方を撃ってしまうなんて……。
・カナート
まさかの1ターンで無力化。
ミスもあったとはいえ、能力値ダメージはこれだから怖い。
事実は端的に的確に。
情報を伝える時の鉄則がこんな時にできてないとは……。
今回のミス回数。
私:2回 (防御的発動忘れ、敵の名称伝え忘れ)
ヒスイ:1回 (味方誤射)
ど、どんまいどんまい!
もっと酷いのがここにいるから! 自慢じゃないが!
・ニイル
こっちは立ち回りで苦労してるってのに、壁抜けとか……!
ええーい、正々堂々しょうぶしろい!
まぁそういうのじゃないのはわかってるんだけど(主にPCが)。
あと待機アクションは正確(具体的)に!
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター13
最大の障害であったターン・アンデッドやキュア呪文攻撃を持つカナートを、相手のミスもあって瞬殺したゴースト。
残された他のキャラの反撃で被ダメージも大きかったのだが、瀕死のアストリッドをつけ狙って(クレリック不在でキュアも出来ない)迫り来る!
ゴースト「逃がさないわ……バーン人……」
アストリッド「来るなら来なさい!! エレクトリック・ヴェンジェンス!!」
DM「割込みアクションで電撃か! 相手が幽霊だけに鬼太郎ちっくだ!」
アストリッド「当たれば2D8+5なんだから!」
DM「あの爆炎のアストリッドがプライドを曲げて電撃呪文……!」
アストリッド「ほんとよ。正直嫌だけど我慢してるの! ……でも外れた……」
これが逆に口だけ炎系で、無節操に便利呪文だけ揃えてる実績があろうもんなら興冷めである。
DM「惜しい……! 決まってれば見事だったんだが……! ではアストリッドに接触攻撃をして……」
ゴースト「無駄な抵抗だったようね……」
DM「腐敗がHP4ダメージで、耐久力に2吸収」
アストリッド「これで昏倒……」
DM「そしてこっちは吸収した分で回復する」
ヒスイ「これじゃシーソーゲームだわ!」
アストリッド「だからゴーストは後にしようって言ったのよ! 全然対策取れてなくてこうなっちゃう!」
ヒスイ「いや……その……マジック・ミサイル連打すれば押し切れるかなって……」
アストリッド「…………あ、そ(怒)」
でもヒスイの認識は間違ってません。カナートが瞬殺されずにキュアでダメージを与え、さらに二人の魔導師によってマジック・ミサイル連打さえできていれば。
その後も無力化されたカナートの能力値を吸収してHPを回復したりして、みるみる元気になる。
頼みの綱の魔法戦士グラウルがその刃に炎を宿らせて立ち向かうが……。
DM「じゃあ例によって頑健セーヴをどうぞ」
グラウル「これは……AP使っても無理だ……落としました」
カナート「うぉあああ!?」
アストリッド「大きい!?」
DM「腐敗が19ダメージで、魅力度に3ダメージ」
グラウル「HPで昏倒です」
ニイル「カナートをこのまま立たせとくと腐り死ぬから、目を合わさせないように転ばせて……」
DM「うつ伏せにするっていうなら、全ラウンドアクション使って」
ニイル「そうかー。じゃあそれで終了だ」
ヒスイ「こうなったらとっておきよ!!」
DM「陰陽弾を喰らえ!!」
虎の子のアンデッド・ベイン弾頭が唸る! 高いぞ強いぞ!
ヒスイ「…………外れ 2発目! 18ダメージ!」
DM「こっちの機会攻撃は外れ」
ニイル「援護したくてもここだとロング・ハルバードじゃ無理だぁぁぁ! よし、裏側に回り込む!!」
こうして孤軍奮闘するヒスイ。敏捷度が高いので、接触攻撃に対するACはパーティー随一なのが幸いし、かなり粘るのだが……徐々にその敏捷度を削られるかたちで消耗していく。
DM「う〜む。銃撃で喰らうダメージよりも、能力値吸収で回復するペースのほうが優ってしまっている。段々と元気に……」
ヒスイ「も、もう弾無いよ……っ!!」
ニイル「くぉりゃああああ! 今度こそ鉄格子持ち上げるぅぅぅぅ!!」
DM「よし、持ち上がったな!」
ニイル「で、ハルバードを足でちょいちょいって中に蹴り込んだりは……?」
DM「重量挙げしてる最中に長さ3メートルのポールを蹴り込むなんて芸当が可能だと思うなら挑戦してみてくれ……」
ニイル「ダメだな……鉄格子の間をすり抜けさせたりは……」
DM「無理だろ! 先端の部分がつっかえるわ!(笑)」
ニイル「ですよねー。だがこれが無いとゴーストに効く武器が……」
ヒスイ「ブレス・ウェポンとか無いの?」
ニイル「あるけど〜あれってそんな効果だっけ?」
ヒスイ「そんな効果よ! 非実体に対して魔法の武器扱いになるから!」
ニイル「なにぃぃぃ! じゃあワンド持ってるよ! ハルバードにこだわってないで、とっとと使ってりゃよかったのか……中に入って、予備のウォーハンマーにかける!」
ちなみに効果の確認は呪文準備段階でもされてました。つまりうっかり忘れていた。
DM「ふぅ……。じゃあ鉄格子は君の背後でガシャーンって落ちて、中に入れた」
ヒスイ「も、もう限界……機会攻撃されるだけで終わっちゃう……防御専念!」
DM「じゃあ敏捷度が1まで下がって事実上無力化されてるヒスイは放置して、後ろから来たニイルを迎撃しよう。接触攻撃で……腐敗4ダメージ、筋力3吸収」
ニイル「まだ立っていられるぜぇぇぇ!! 叩き潰す! 7ダメージ!」
ゴースト「最後の一人ね……死になさい……」
DM「と接触するが……ファンブル」
ニイル「全・力・攻・撃!! って一発目低い……が、AP使用! 非実体のミスチャンスも通した! 6ダメージ! さらに2回目! これも命中! 7ダメージ!!」
DM「じゃあそれで雲散霧消した」
ニイル「よし倒したぁぁぁぁぁ!!」
全員拍手。
ニイル「なんとかぁぁぁぁ!! ボロボロだったよ……ごめんなさい……ブレス・ウェポンのことごめんなさい!」
ヒスイ「ふぅ……ええっとキュアのポーションは……止血しないとグラウルが……」
ニイル「俺は無いが、仲間の荷物を漁ると……」
ヒスイ「まぁ昏倒している人も自我失ってるから、あくまで止血にしかならないか……」
DM「意識さえ取り戻せば引っ張ってふらふら歩かせることはできるから、それは大きいかもね」
ニイル「キュア・ポーション1個あったぜ!」
ヒスイ「じゃあとりあえず、ちょっとあたしは奥を調べてきていいかしら?」
ニイル「ああ、いいよ。さぁて俺はどうやって連れて帰るか考えるか……」
あーだこーだ重量計算やらを始めるニイル。
DM「……じゃあこっちの処理を始めよう」
ヒスイ「テイク10でここの窪みゾーンを調べます」
DM「すると感圧板があるが、装置無力化は可能そうだ」
ヒスイ「じゃあ装置無力化をテイク10で」
DM「無力化出来た」
ヒスイ「奥も捜索〜」
DM「するとシークレットドアを発見した」
ヒスイ「え〜っ! ちょっとニイル! なんか隠し扉を見つけちゃったんだけど!(笑)」
ニイル「なんだってー!?」
シークレット・ドア発見なんてこれまでにあったっけ!? 続く!!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
信念を曲げてまで生き残らなければならない。今の私には背負うものがあるの。
それはともかく、対策は練りましょうよ!
むしろ、ニイルには対策あるし……。でも、おかげで助かったわ。危うく全滅するかと思ったわよ。
・ヒスイ
勝つには勝ったけど……。
目も当てられない状態、っていうのはこのことかしら。
魅力ゼロ的な意味で。
……ずっと、あそこが気になっていたのよね。
ニイル、この場は任せるわ。
状況がひどいのは承知しているけど、いえ、ひどいからこそ、このままじゃ帰れないのよね。
・カナート
このまま放置しておくと死ぬとはいえ、この極限状態でうつ伏せ状態にしてくれたニイルに感謝!
しかしその後一人倒れ二人倒れ……。
ギリギリだったとは言え、本当に勝ててよかった。
私が最初に戦闘不能になっていなかったら、もっと楽に倒せていたんだろうな……。
あと、分かれ道で意見が割れた時にゴースト相手の具体策も聞いておくべきだったと後悔。
聞いておけば、マジック・ミサイル連発に合った陣形を組んで行けたかも知れない。
あとはガスト対策も含めて考えておけば……。
まぁ、ゆっくり考える時間がある今だからこういう考えが出るのかも。
その時に思いつくという事がなかなかできない……。
・ニイル
ボロボロになりながらの勝利。
ボロボロになった理由は半分ぐらい自分の呪文認識の問題でもあったけど……。
さて、不自然な行き止まりと思ったら隠し扉か!
何か嬉しい発見があればありがたいんだが。
本日の教訓
呪文はきちんと把握しましょう。
ハルバードにこだわるのもホドホドに。
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■“西方”キャンペーン 第1回(パーティーレベル7) チャプター14
DM「すると中はこんな感じ」
ヒスイ「あら? 隠れ家的?」
ニイル「隠れ家的っていうとなんか隠れ家的スイーツみたいな」
DM「意味わからん(笑)」
グラウル「返事が無い。ただの屍のようだ」
アストリッド「これはかつての……」
ニイル「あ、そうか。元からアンデッドの巣窟ってわけじゃなくて、城だったんだ」
アストリッド「ってあたし倒れたままだったわ……」
その場にいない人間だけで話が進んでいた(笑)
ヒスイ「そっち(昏倒してる仲間達)の方いいのかなぁ?(苦笑)」
ニイル「うーん、どうやって担いで帰ろうか……」
と、重量制限についてのルール確認なんかが始まってしまい、話が逸れる。
ヒスイ「ああ、そうだ。で、中はどうなってるんですか?」
DM「こんな感じで、ベッドの上には白骨化した死体が。さっきのゴーストと同じ格好をしている」
グラウル「だいたい想像ついたな」
ニイル「まぁ、そうだろうね」
ヒスイ「もしかして、この娘……」
ニイル「なんか見つけたの〜?とひょこひょことやって来よう。これはさっきのゴーストの本体なのではないだろうか。まぁとにかくこんなところで亡くなっているのをほっとけるわけではないから……」
ヒスイ「ゴーストってのはそもそも未練があって縛られてる存在だと思うから……」
アストリッド「いいなぁ。話に加わりたいなぁ……」
カナート「意識無いからなぁ……」
ヒスイ「ねぇ、聖職者でしょ。彼女を安らかに眠れるように……あ、部屋の中になにかある?」
DM「ミニチュア置いてある通りで、特別説明するようなものはない。ただ、お姫様っぽい彼女が身につけてる装飾品は高価そうだし、ケープは魔法の品だとひと目でわかる」
ニイル「でも盗掘に近いから、持ってくのは無いよなぁ」
ヒスイ「でもこの娘は城の由緒ある方に違いないんだから、子爵様に遺骨と一緒に引き渡した方がいいんじゃないかしら? ちゃんとした場所で弔った方がいいでしょうし」
ニイル「それはそうだが、とりあえず今も略式に弔おう」
ヒスイ「遺骨は袋に入れて持ち帰りましょう……こんな狭い所で苦しかったんだね……きっと……凄い痛かったけど、こっちも(笑)」
ニイル「彼女もここで怨みを重ねても、魂を穢していくだけだろう……。戦勝神の神殿に連れ帰り、安らげるように葬るのがこの娘のためだろう……そして、どうやって仲間を連れて帰るかだ!」
ヒスイ「そうね……じゃあみんなのところに戻って……」
DM「すると、放置されてるグラウルとアストリッドが目に入る」
そう。挿絵のミスでニイルが倒れてるが、実際にはグラウルである。
ヒスイ「…………あれ? 血は止まってるの?」
ニイル「わかんない」
DM「止血作業してないからね」
ニイル「ごめん。死にそうになったらAP使って自力で止血してもらうしかなかったんだ。すまん」
キートン山田「それはお前がポーションを飲ませなかったからだ」
グラウル「戻って来たら死んでる可能性もあったんだけどな……」
ヒスイ「ありえないわよ! キュアのポーションあるの確認してて、仲間が瀕死なのに飲ませもしないって!」
DM「暫く様子を見たけど、“ポーションを飲ます”という宣言はされなかったからな。一個しかないのを誰に飲ますか決めてもいなかったし」
グラウル「放置されて確実に20分以上経っている……倒れてるから何も言えなかった……なにやってんだって感じ」
ヒスイ「ニイル……この有り様はどーいうこと!?」
ニイル「アストリッドをどうするか考えてるうちに……」
ヒスイ「瀕死の怪我人を放置ってどーいうつもり!?」
ニイル「すまん! い、今すぐ確認してポーションを飲ます!」
ヒスイ「怒ってもしょうがないけど怒んなきゃいけない……」
でまぁあーだこーだと荷物のやりくりやらを始めるのだが……。
忘れちゃならないのが、ここは敵地であるということ。
いい加減長時間悩んでいるので……。
アストリッド「……そろそろ帰ったほうがいいんじゃないかしら?」
お、また出ましたね。この状況でこのフレーズ。いや、上の端折られてるところの中でも言ってたけど(笑)
ニイル「つまり俺のハルバードをどうするかだが……」
DM「仲間を背負ったままこの狭い通路を3メートルのロング・ハルバードを抱えて歩くのは無理だね」
ニイル「む、そうか……。じゃあ先にハルバードだけ持って先に進んで、広いところに置いてから戻って仲間を担ごう」
DM「えーとつまり、敵地の真っ只中でハルバードを優先して先に運び、仲間を後回しにすると解釈してよろしいかな?」
ヒスイ「『まずはハルバードを置いてくるから、待っててくれ』ってこと?」
ニイル「あ、え、う……? じゃあハルバードも一緒に持って……」
カナート「だからそれは無理だって(笑)」
ヒスイ「ほら、行くわよ!」
ニイル「じゃ、じゃあハルバードを置いてくのはしょうがないと思って……いいのか?」
アストリッド「目にHって出てるわよ(苦笑)」
DM「きっとまた★Yuukiさんが描いてくれる(苦笑)」
描いてくれた(笑)
グラウル「今度はHに変わったのか!」
ヒスイ「じゃあついてきなさい! テクテクテク」
ニイル「なら……ハルバードはしょうがないから置いていきます……味方の命には代えられませんので……(渋々)」
アストリッド「不承不承だわ……(苦笑)」
ニイル「いやその……そーいうわけでは!」
アストリッド「そりゃ惜しいのはわかるわ。でも+1の武器で痛い目見たのはあなた(の先代キャラ)でしょう?」
カナート「ああ、惜しいのはそりゃそうさ」
ニイル「いやもちろん今回はキャラも違うんで、もっとちゃんとしようと!」
アストリッド「絶対嘘よっ!(笑)」
ヒスイ「ほとんどHになってたけどね!(笑)」
カナート「なんとか持って帰ろう! なんとか持って帰ろうって感じだったからなぁ(笑)」
ニイル「だって持って帰れるなら持って帰るべきじゃん! 2000なんだから!」
アストリッド「でもね。早く帰らないとマズいよってのは、ずっと前から言ってたことなのよ?」
DM「まぁぶっちゃけると、ニイルがハルバードをどうやって持って帰るかを悩んでる間に、『敵の増援が来たよ』といつでも言えたのね」
ニイル「ああ、それはそうですね……すいませんでした。これはキャラが歪んでました」
ヒスイ「あたしものんびりし過ぎたわ。もっと急かすべきだった……」
これにて“西方”キャンペーン第1回、終了!!
●プレイヤーズコメント
・アストリッド
ニイルの瞳がHに!
だから、かつての経験を思い出させないでよ(笑)
今回は前言撤回。危うくでなく、あれは全滅してたわ(苦笑)
まあ、今回は新キャラ1回目。多少の……うん、多少のブレは想定の範囲内よ。気を取り直して次回へGO!
・ヒスイ
そっか、あなたお姫様だったのね。
今、連れて帰ってあげる。
結局、あたしたちはあなたを二度殺してしまったのかしら。
声に耳も傾けようとしなかったのは、こっちも必死で余裕がなかった……というのは言い訳ね。
この……、この……!! ニイル! この馬鹿!
どういうこと? 仲間を見捨てる気!?
ほんっと、信じられない。アンタそれでも聖職者!?
はぁ、もういいわ……。
皆を連れて今すぐにここを離れましょ。
・カナート
隠し部屋にヒスイが入った時、もちろん私は行動不能中。
私は「あー うー」と言う事しか出来なかったので話に入れなかった。残念だ。
こういう略式の葬儀は神官である私の役目なのに!
あ、ニイルが隠し部屋に行った。あ、グラウルの出血が危ない量に。
あー うー。
そして今度はハルバードか!
葛藤する気持ちはわかるが! 心惹かれるのもわかるが!
・ニイル
ゴーストの元は彼女か。
彼女の魂が救われるように、戦勝神の信徒として手を尽くそう。
……と綺麗には締まらないですね。
ポカはやらかすし、モノには執着するし。
最初の誓いはどこへやら。
理想のロールにゃ道は遠いぜ。
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