■“赤き森”キャンペーン 第8回(パーティーレベル7) チャプター1

 アストリッド ローア・デルヴァー1/ウィザード5/ローグ1
 カッセル クレリック7
 ストール パラディン7?
 イオ バード2/ローグ3/スカウト2
 ソルカー ドラゴンスレイヤー2/ファイター4/レンジャー1
 ホヅミ ドランケン・マスター2/モンク5

イオ「ストールの姿がない? どういうこと? 荷物は?」
DM「荷物は丸々残っているね」
ホヅミ「拙僧の見張の番を終えた後、確かにストール殿と交代し申した」
ソルカー「様子はどうだった?」
ホヅミ「元々寝付けていなかった様子。すぐに立ち上がると黙って周囲の警戒についていたが……」
イオ「それが最後の姿、ということね」
アストリッド「この間みたいに、またストールが独断専行した、って私は思うわ」
カッセル「いや、俺はストールを信じてるぜ。黙って勝手にいなくなるやつじゃない」
イオ「でもね、私たちはストールに村人を見殺しにさせたのよ。彼が私たちを見限っても不思議じゃないわ……。いえ、まずはソルカーと二人で周囲の足跡を調べましょう」
DM「地面の痕跡を調べると、ストールが小柄な人物と合流し、立ち去ったことがわかる。二人の足跡は少し行ったところで忽然と消えているね」
イオ「そのもう一つの足跡はどこから来てるかわかる?」
DM「足跡を遡って調べると、これもやはり、ある地点から唐突に出現しているように見える」
ソルカー「ストールが誰かと会って、一緒に立ち去ったってことになるが。やはり黙って立ち去るってのは考えにくいんだよな」
 
カッセル「ティスタか誰かに化けた悪魔がストールを惑わして、さらったってことじゃないか。悪魔なら姿を変えるのも簡単なはずだ」
ソルカー「こいつ、さらっとティスタ疑惑再発動……」
イオ「確かに小さい足跡でストール絡みとなると、ティスタの顔が浮かんだりは、ね」
アストリッド「ティスタかどうかはともかく、足跡が途切れているのが怪しすぎる……」
イオ「呪文で痕跡を消したか、飛んで去ったか……。現れ方も同じ」
カッセル「どっちにしても、ストールにはできない芸当だな」
ソルカー「となると、やはり件の悪魔がストールを惑わして連れ去ったとなるのか」
ホヅミ「いや、拙僧としては思う所あって別行動をとったと思っている」
イオ「無断で?」
ホヅミ「ただ連れ去られるような人とは思えん。ゆえあってに違いない」
イオ「私にはストールが自分の意思で立ち去ったようにも見える、という点が重いかな。見限られて当然、という負い目、自虐がどうしても先に出てしまう。……アストリッドは?」
 
アストリッド「本当は足跡が気になって仕方ないんだけど、ここで追いかけると、ストールを罵ったことに反してしまうのね……。だから、もう知らない! と」

 しばらく周囲を捜索するが手がかりは無い。

アストリッド「……これ以上の捜索は無益、時間が惜しいわ。先に進むべきよ」
イオ「そうね。せめて目的だけでも達成しないと、申し訳が立たないわ……。ストールは私たちの元を去った。私にはもうその事実だけで十分……」
カッセル「悪魔を倒せば村人への虐殺も終わる。ストールもきっとあの洞窟にいるはずだ」
イオ「ストールがいるかどうかは……。でも、悪魔を倒しにいくのは……」
ソルカー「当初の予定通り変わらない。なんにせよ襲われたって風じゃないならまだ生きてるはずだ」
カッセル「あぁ、ストールは絶対生きている。とりあえず皆目的は違うけど、洞窟へ向かうのは変わらないと」
ソルカー「えっ!? 目的は一緒だろ!?」
カッセル「あ、動機だった(笑) 動機はストールを助けに行くか、悪魔を退治しに行くかで違うが、と」
イオ「もし、ストールが襲って来たらどうするの?」
カッセル「じゃあ洞窟に行きましょう」
 華麗にスルー。

 いや、読者の皆さんにもわかる通り、イオが実に重要な仮定を提議しているのだが、誰もそれに返事しない&イオも食い下がらないで洞窟に到着していた(えー
 まぁよくある上に大抵は致命的な末路に導いて来た「問題の先延ばし」なのは明白なのだが、今回はどうなるか……。


ホヅミ「拙僧が先行しよう」
カッセル「この節操ナシ〜♪」
ホヅミ「絶対その内言われると思ってたよ……(呆れ)」

 一気にクールダウンする空気。その光景をこれ書くために撮影ビデオ観てて爆笑する俺。

ソルカー「……ハイ、流してね!」
アストリッド「後衛の護衛、変更してくれないかしら……不安だわ……」

 
ソルカー「いる! なんかいる!!」
DM「敵が不意討ちラウンドにホヅミの眼前に転移で終了。イニシアチヴです」
イオ「なんか敵がいるのわかりきってる筈なのに、なんの強化呪文もかけずに戦闘に突入しちゃったんだけど……。シールド・オヴ・フェイスとか要らなかったのかしら……」
 誰もそれに返事をしたがらない(笑)
DM「バルバズゥがイニシアチヴトップなので、そのままホヅミを攻撃するぜ! 14ダメージ! ザックリと!」
ソルカー「それ癒らない傷?」
イオ「グレイヴで斬られたんだから、そうでしょうね」
DM「レムレーは一匹突っ込んで来る以外は動きません」
 この一匹はあっさり昏倒させられる。

 と、こんな感じで始まった戦闘。ソルカーがグレイヴの間合いを掻い潜り、接敵を試みます(左写真)。
ソルカー「と、移動して殴ります」
DM「こらこら。機会攻撃をするぜ! お前はその一撃で死ぬかもしれん!」
ソルカー「まぁ死ぬかもしれないですけどね! HP70ありますが! どんなつえーんだよ!(笑)」
DM「コロコロ……あ。えい(攻撃ロールの後、もう一回ダイスを振る)」
アストリッド「死ぬかも!?」
DM「いや、クリティカルヒットしただけです」
アストリッド「死ぬかも!?(笑)」
DM「グレイヴってダブルダメージだっけ?」
ホヅミ「グレイヴは三倍」
アストリッド「死ぬかもしれない!?」
DM「死にゃしないと思うよ(笑) 36ダメージ」
バルバズゥ「ハーッハッハー! また血だるまになりに来たようだなぁ! 楽しい血のゲームの始まりだぜぇ!!」
ソルカー「悪魔語わっかんねーよ! 黙りやがれ!! 殴る! 16ダメージ」
 そして僅かに後退し、ホヅミと二人並んで戦えるポジションを確保する(右写真)。
カッセル「キュア・シリアス・ウーンズを唱えてから移動し、ソルカーに発動! 術者レベル判定成功! 24点回復」
DM「ソルカーを攻撃だ。14ダメージと7ダメージ」
ソルカー「相変わらず死にそうなんですけど(笑)」
カッセル「大丈夫! 回復するから!!」
ソルカー「カッセルの手番まで遅らせよう」
ホヅミ「レムレーにトドメを刺します」
アストリッド「インヴィジビリティを唱えます」

 このまま正面からの殴り合いで押し切れるか……!?
 そう思っていた時期が彼らにもありました。

カッセル「キュア! 術者レベル判定……!!」
DM「惜しい。神に怒られて術者レベル下がってなかったら成功してたのに(笑)」
イオ「日頃の行ないが悪いから……」

 おお神よ! 彼を! 救いたまえ! ライラライラライ!! 続く!!


●プレイヤーズコメント

・アストリッド
 こうなってしまった要因は自分の宗教嫌いにある。それは分かっています。でも、だからこそ、悪魔を倒すことが私たちの使命。
 そんな矢先、負けた相手だとはいえ必要以上に臆病になってしまったわ。しっかりしなさい、アストリッド!



・カッセル
 彼ほど責任感の強い人間が、この時点で敵前逃亡するはずが無い。
 ストールは悪魔の卑劣な罠によってさらわれてしまったと考えるのが妥当だろう。
 彼が操られている時のために、それを解除する魔法もセットした。
 待っていろストール。今助けに行く。

 そして魔法のグレイヴ強すぎ。
 自前のキュアでないと回復できない上に失敗確立もあるのは辛過ぎる。
 敵そのものは脅威ではない。この武器が脅威なのだ。



・イオ
 ストールの失踪。
 彼が私を責めているように思えてならない。

 せめて悪魔を倒さないことには、ティスタと殺された村の人たち、そしてストールに申し訳が立たない。
 今はもう、それだけしかわたしには考えられない……。


 スルーは……、また紛糾するのがわかっていただけに、皆無意思のうちに嫌な現実から目を逸らしてしまったのね……。
 いざそうなってから考えても手遅れなのだけど。

 あとアストリッドはソルカーに恨みでも抱えていたのかしら……3回も繰り返して……(笑)



・ソルカー
 堕落を反省し、Gソード(+1)を失った悲しみを振り払って、町で買い付けた通常Gソードでの初戦闘ですよー。

 とか言ってたら速攻大ダメージ。
 前に出るのがお仕事とはいえ……これはけっこうきついですよ?

■“赤き森”キャンペーン 第8回(パーティーレベル7) チャプター2

 カッセルの回復呪文が効果を発揮しなかったところからパワーバンラスが崩れ出し、ソルカーは瀕死の重傷を負って後方へ下がる。
ホヅミ「防御専念!!」

 
DM「それではバルバズゥは空いたソルカーの立ち位置に入り込んで、イオに襲いかかるぜ」
バルバズゥ「おやおや? 素通りしちまっていいのかい?」
 防御専念しているホヅミはその行動を阻止することができない。
ホヅミ「くぅぅぅぅ!!」
カッセル「いや、これはプラスに考えるんだ! ボコれると!!」
DM「イオに16ダメージ」
カッセル「よし、キュア・シリアス・ウーンズ使う!! ……失敗!! レベル3呪文使い尽くした!」
ソルカー「瀕死だわ流血が止まらんわ! 防御専念!」
カッセル「畜生! ソルカーが死んじまう! まずい!!」
ホヅミ「防御的戦闘で……」
イオ「もう防御的戦闘とかいいから!」
ホヅミ「では連打します。命中、10ダメージ。命中、10ダメージ。終了」
イオ「レイピアで攻撃します! もうヤケよ! 挟撃でスニークアタックするしかないわ! 18ダメージ!」
DM「さて、間合いを詰められたことだし、グレイヴを捨てて爪でイオに攻撃するかな。8ダメージ」
カッセル「クローズ・ウーンズ!!」
DM「クローズ・ウーンズ使っていいのね?(笑)」
イオ「これは流血性の攻撃じゃないから普通に効くわよね?」
DM「うん。別にそれはいいんだけど、要するに『傷を癒せない呪文を使っていいのね?』ってこと。流血性のダメージを癒すまともな手段が、自前のキュアしかないこの状況で」
カッセル「あー、そうか……じゃ、じゃあ唱えないということで」
 あからさまに助言するDMである。
DM「了解。じゃあ二発目も8ダメージ」
アストリッド「たまにはこっちが敵の落とした武器を拾ってみたいわね(笑)」
カッセル「そう! そしてそれを売れば!!」
DM「見るからに凶々しいデザインをしてるね。悪だぜ〜超悪だぜ〜って感じで」
イオ「うわ、まさに悪魔の武器。それは仮に手に入れても売るわけにはいかないわね(笑) 邪悪な装備を世の中に広める片棒を担ぐわけにはいかないもの」
DM「そうだねぇ。善の聖職系キャラがいるパーティーじゃダメだな(笑)」
 ボルタック商店みたいになんでも買い取ってくれるわけではありません。そりゃそーいうブラックマーケットはあるけど、秩序にして善なクレリックが利用していいわけもなく。
カッセル「やるしかねぇなぁ……ソルカーにキュア・クリティカル・ウーンズするけどいいんだね? いいんだね!? 術者レベル判定……足りない! AP使う! 29ダメージ回復!」
ソルカー「よっしゃ! これで戦線復帰だぜ!! だが立ち位置が無いんで、イオまで行動を遅らす」
ホヅミ「連打します。命中、12ダメージ。命中、10ダメージ」
イオ「撤退アクションが無難だけど……一回攻撃してから軽業で逃げるって手もあるわね……」
DM「まぁ君がその手のギャンブルをすると大抵失敗するんだけどな」
アストリッド「DMの優しさが!(笑)」
イオ「……撤退(笑)」
ソルカー「近付いて攻撃する! ダイス目2! AC16までしか当らん!」
アストリッド「それでもそこまでは行くのねぇ」
ソルカー「せっかくだからAP使って当てて勢いに乗っておくか」
イオ「APは大事にね(笑)」
ソルカー「AP振って2しか足せん! 18!」
DM「外れ(笑)」
アストリッド「打つ手が無いわ。行動終了」
DM「では敵は転移で消えよう」
カッセル「ええと……奴がいつまた襲って来るかわからんので、瀕死のイオを優先回復します。キュア・モデレット・ウーンズ」
イオ「インヴィジビリティ唱えて入口間際まで移動」
 この時点でパーティーからはバルバズゥの流血攻撃によるダメージを癒す手段がほぼ枯渇しており、仮に倒したとしても即時撤退をしないと、傷ついたソルカーやイオを狙われた途端に死に致りかねないデンジャラスな状態。
イオ「こ、これはとにかくバルバズゥを一刻も早く撃退して逃げるしかないわ!!」

 
DM「イオは視認ロール。で、入口の影にバルバズゥが潜んでいるのに気付いた」
イオ「ううっ! だ、黙ってるわ」
 インヴィジビリティ中なので、「目の良さが命取りだ!」となるのも怖いく、迂闊になにかするわけにもいかない瞬間。
DM「バルバズゥはそのまま透明なイオを素通りしようとするけど機会攻撃は?」
イオ「し、しません」
 まぁ流血攻撃によって派手に血を流してるんで、足元の血溜まりで「そこに透明な何かがいる」のはバレバレなのだが。ちなみに通常ダメージの場合まで「それだって怪我してるだろ?」とやると透明化する意味がなくなるので、血痕による位置露呈は今回のようなケースに限る。
DM「(イオは餌になっていてもらおうか……)というわけで入口の方からバルバズゥが突入して来たぞ!!」
 そして駆け付けたカッセル、足払いで転倒したところをボコボコにされる(笑)
 いや、頑張ったよ! 彼なりに! ちゃんと時間を稼いだ! これが単なる後衛だったら死んでた! ただ事前の強化呪文一切無しでタイマンするには、相手が悪過ぎた!
ソルカー「そこまでだぜ!! 攻撃! クリティカルヒット! 38ダメージ!」
DM「それは転移で離脱する暇もなく死んだなぁ。半端じゃないダメージだ(笑)」
 美味しいところを持っていく男。料理人は美味しいところを用意するんじゃないのか!(えー

 
 そしてレムレーを牽制するホヅミの元に駆け付ける!
ホヅミ「よし! 奥へ飛び出よう」
アストリッド「飛び出るの?」
ソルカー「飛び出ちゃうの?」
ホヅミ「飛び出ます」
DM「ならば群がろう……攻撃、命中、外れ、外れ」(左写真)
アストリッド「……で、ホヅミはなんで飛び出たの?」
ホヅミ「殲滅しようと思って」
アストリッド「ダメージをわざわざ受けに?」
DM「アストリッドの表情が今こわばってるんですけど(笑)」
アストリッド「全然わかんないわよ! おかしいわよ! このまま撤退しないと敵の増援が来た瞬間詰むんだから、もう少し考えたらどうなの!?」
ホヅミ「おかしかったか?」
アストリッド「だって意味無いでしょ!?」
ソルカー「追いすがって来たら撃退する程度でよかったか」
アストリッド「そうよ」
ホヅミ「そうか……」
ソルカー「とにかくこうなったらレムレー達を急いで殲滅するしかない。死体を避けて移動だ」
 敵の死体、障害物になります。
アストリッド「グレイヴを拾うのよ(笑)」
ソルカー「拾うとグレートソード置かないといけなくなるから怖い(笑)」
カッセル「とりあえずアストリッドがキープしておけばいいんじゃない?(笑)」
アストリッド「私!?」
イオ「見た感じ魔法の武器だったんだっけ?」
DM「見た感じ邪悪です」
アストリッド「触ったらえらいことになりそうね……見た感じ邪悪だそうよ?」
カッセル「見た感じ邪悪?」

 大事なことなので3回言いました。

カッセル「しかしこれを放置してはまた敵に使われて厄介だから、持ち帰らねばならない! 拾うぞ!」
DM「拾うんだ? じゃあ意志セーヴして下さい(笑)」
カッセル「なにぃぃぃ!? だが意志セーヴは高いぞ!!」
アストリッド「だけどダイス目が低い……」
DM「じゃあ君はヘヴィメイスを捨てて、グレイヴをガッチリと構えてホヅミに全力攻撃」
カッセル「うわっち!!」
DM「えーとクリティカルヒット(笑) 21ダメージ。二発目が12ダメージ」
ソルカー「あれーっ!?」
DM「そしてカッセルは敵を攻撃したと思ったらホヅミだった」
カッセル「あれ!? 敵がホヅミに変わった!?」
ソルカー「変わった、じゃねーよ!(笑)」
DM「ちなみに攻撃のキレはカッセルの技量じゃなかった(笑)」
カッセル「ごめんホヅミ! 俺敵を攻撃したつもりだったんだけど!」
 
イオ「ヤバいわ。もうカッセルに近づけない……迂闊に近付くとなにされるか……」
アストリッド「なにやってんのよ……」

 戸惑うアストリッドとイオ。レムレーと交戦中のソルカーとホヅミはそれどころではなく、各個撃破するに留まる。

DM「で、カッセルのターン。斬って落ち着いたのか、今は正気だよ」
カッセル「えーと、さっき足元に落としたヘヴィメイスを拾います」
DM「グレイヴは?」
カッセル「グレイヴは左手で持って、メイスは右手。で、撤退を……」
DM「あ、グレイヴ持ち続けるんだ。じゃあ意志セーヴ」
カッセル「うっ!?」

 重い沈黙。

イオ「もう突っ込み疲れたわ……」

 全員苦笑い。

イオ「だから邪悪だって言ったのに……」
アストリッド「さっきも危なかったのに……」
カッセル「だってこれ持って帰って売らないと金が無いだろ!?」

 迷宮に木霊するクレリック(笑)の魂の叫び! それが本音だったのか! 続く!!


●プレイヤーズコメント

・アストリッド
 もう、カッセル何やってるのよ!
 厄介な敵の武器を排除するのが目的よ。売ってどうするの?(笑)が(悪)になってもいいの?
 あと、ホヅミ。迂闊に飛び出ない!
 新規参入と思って油断していると、変なあだ名がつくわよ(笑)



・カッセル
 バルバズゥを倒す所まで、私はうまく立ち回れたと思う。
 クローズ・ウーンズは……。ほら条件反射というかパブロフの犬と言うか。
 その後はなぁ……。グレイヴ持ったおかげでこんな事になるとは。
 しかし発想を変えるんだ。
 武器に善属性の魔法をかければ、悪魔はそれを拾えないって事だ!
 本当かどうかは分からないけどね!

 あ、みんながごまかしてるんじゃねーよって目で睨んでる。ゴメンナサイ。

 グレイヴをこのままにしておけないのも本音。金が無いも本音。
 しかし、「俺達の武器を散々奪いやがって! こっちも奪ってやる!」って気持ちも少しはあったかも知れない。
 善のキャラが考える事じゃないよなぁ、と後から思ってみたり。



・イオ
 さすがはソルカーね。大事な場面でいつもやってくれるわ。
 あの一撃がなかったら、敵はまたも転移で悠々と逃げ去っていたところ。
 ほんと、お手柄よ!

 さすがはカッセルね。大事な場面でいつもやってくれるわ。
 あの一撃がなかったら、体を張って私を守り、必死の治癒に駆け回ったことに感謝できたのに。
 ほんと、呆れたわ……。



・ソルカー
 美味しいところいただきましたー。
 一発がでかいので派手に決めたぜ。

 でもこのチャプターの締めはカッセル(笑)

 邪悪だって言ってたでしょ!



・ホヅミ
 戦況を変える為に何をするか、洞窟の狭い位置に立ち、数多い敵の足止めを考えた。
 私はこのホヅミでは防戦を主体にして行動を起こしていました。
 甘い考えの結果が見方を窮地に。
 更なるメンバーの視線が痛い……。

 えーと、グレイヴ=見た目、邪悪。
 カッセル=聖職者。
 拾いに行くのか……。
 この時私は戦術の失敗もあって萎縮していて、カッセルに突っ込めなかった。
 そしてグレイヴが痛かった。

■“赤き森”キャンペーン 第8回(パーティーレベル7) チャプター3

DM「それが本音かよ!!(笑)」
アストリッド「お金よりも命でしょ!?」
ソルカー「第一、これ売っていいのか? さっき邪悪な武器は売れないって話してたじゃない」
イオ「すいません、悪魔の武器買ってくださ〜いって? 善のクレリックが!?」
 正直、ゲームの都合という現実が無ければ間違いなくクレリックレベルを喪失している男、クレリック(呆)。

 
 結局ホヅミに取り抑さえられました(笑)
カッセル「もう正気だ! 大丈夫だから!」
ホヅミ「いいや、信用ならない!」
 
アストリッド「そうね」
イオ「気絶させちゃった方がいいんじゃない?」
DM「日頃の行ないが如実に扱いに出てるなあ……」

 とにかくグレイヴを蹴り飛ばし、全力撤退。
 ロープ・トリックの異空間に逃げ込んで一夜を明かします。

 翌日再アタックすると、第一の間には誰も居ない。
ソルカー「おお、どうやらようやく次のフロアへ行けるようだな」
アストリッド「長かったわ……」
DM「思えば破瓜したりして大変だったアストリッド……」
アストリッド「破瓜してません!」

 
 そしてネクストフロアに進むぜ〜超進むぜ〜。
 ちなみに下にあるシール付いたオハジキは透明オッパイと乳首ではなく、明かりを持たせたアンシーン・サーヴァント。
DM「角を曲がると、イオの目には大量の鎖が床にあるのが見える」
イオ「鎖……敵が待ち構えてるのは間違い無さそうだわ。皆、準備を」

 強化呪文スタンディングバーイ!! コンプリート!!

イオ「じゃあ行くわよ? とりあえず部屋全体視界に入れないとね……」(写真)
DM「壁には拷問の挙げ句死んだと思われる死体が、何人も鎖で繋がっている」
悪魔「待ちくたびれたぞ……人間」
DM「ではイニシアチヴです」
イオ「12」
DM「こっちが先手を取った。中程まで移動してネビュラチェェェェン!! 悪魔の足元の鎖が生物の様に動き出した!」
イオ「鎖プレイはダメぇぇぇぇ!!」
 
DM「鎖プレイ……つまりこんな感じに……。それはさておき、イオは意志セーヴして下さい」
イオ「19」
DM「悪魔の顔が一瞬トアスの様に見えるんだけど、冷静にそれはまやかしだと見破った」
イオ「レッド様の素顔は知らないから浮かばないのね!」
DM「トアス、所詮二番手」
イオ「とにかく下がるわ! 1、2歩! 3、4歩!」
DM「それじゃあ敵は迎え撃ちを持っているので、機会攻撃をしよう」
イオ「ああっ! しまったわ! 軽業で撤退したつもりでいたけど、宣言してなかった! ……私の馬鹿……これ死亡フラグよきっと……」
DM「…………へ? ああ、軽業使って移動してたつもりだったのか(笑)」
 敵のリアクションが宣言されてしまったので、原則的に巻き戻しはしません。ここで「軽業してたことにしていいよ」となると、敵が“迎え撃ち”の特技を持ってることだけ露呈してしまうことになるのです。
DM「足払いするんで、接触は……成功。筋力対抗ロールも勝利なんで、転倒。6ダメージ」
イオ「このミスは大きいわ……」
悪魔「どうしたぁ? 逃げないのかぁ!? 俺の攻撃はこの程度じゃ終わらないぜぇ!?」
DM「合計四本の鎖が動き出す」
 これで乱打され、一気に瀕死になるイオ。
イオ「昏倒しました」
ソルカー「目の前でメッタ打ちされたよ!!」
DM「シャムシエルの攻撃が!(笑)」
 ちなみにこの時落としたグレート・クロスボウは数ラウンド後、回収叶わず破壊される運命。
アストリッド「私の番だけど、視界外だからなにが起こってるのかわからないわ!」
DM「イオの悲鳴と、鎖がジャラジャラする音が聞こえる」
アストリッド「行動遅らせるから、様子を見て!」
 イオを救う為に突入を開始する野郎共。悪魔の名前は鎖悪魔のキュトンと判明。
ソルカー「この鎖野郎め!!」
DM「それじゃクラピカだ(笑)」

 
 そして近付こうにも片っ端から足払いされてポコポコ転倒する。これは対抗判定修正値に関しては決して大きく負けてるわけではないので、ダイス運の悪さも手伝っている。
ホヅミ「これでは迂闊に接近出来ん!!」
 鎖による移動困難さも手伝い、まさに鉄壁のサークルディフェンスの様そうを呈す。
アストリッド「とにかく相手の足を止めるわ! ウェブ!!」
 これによって絡みとられはしないものの、移動に大きな制限を加えることに成功。
カッセル「よっしゃー! そこでコイツを喰らいやがれ! ホーリィ・ストーム!!」
 これは半径20フィートの空間に聖水の雨を降らせるという3レベル呪文で、対悪魔用の切り札としてカッセルが温存していた。これでウェブによる拘束とのコンボである。
キュトン「ぐあああああ! 身体が灼けるぅぅぅぅぅ! おのれぇぇぇ!!!!」
DM「と苦悶のシャウトをしつつ、脱出術技能の高さを活かして移動しよう。……でも今回は1マスか」
イオ「鎖マニアだけあって拘束からの脱出はお得意というわけね(苦笑)」
キュトン「小賢しい神官めぇぇぇ! ウヴォァァァァ!!」
カッセル「よっしゃ! コンボが炸裂だぜ! そのまま神の力によって滅びるがいい!!」

 いやもうホントに見事にハマってキュトンがホーリィ・ストームの範囲外に這う這うの体で離脱した頃には、HP5。僅かながらも再生能力があるのが救いだが、見た目でわかるほどに死ぬ寸前である。ちなみにウェブはアストリッドの「手番一回使って解除するくらいなら」と駄目もとでぶっ放されたファイア・ボールで焼き払われていた(笑)

アストリッド「トドメよ! マジック・ミサイル!!」
DM「呪文抵抗あるんで突破してくれ〜……で、その達成値は無理だね」
キュトン「しゃらくさいわぁぁぁ! 小娘の呪文など効かぬ!!」
 ちなみにホーリィ・ストームには呪文抵抗が効きません。物理的に聖水召喚して降らせてるようなもんなんで。
ソルカー「だが後は俺達がどうにか接敵すればこのまま押し切れる!!」

 しかし足払いを高いダイス目で掻い潜って接敵に成功するも、今度は攻撃ロールのダイス目が低い。
 ソルカーとホヅミは何度か接敵を果たすのだが、遂にあと一撃を命中させることができない。
キュトン「ふぅ……だいぶ再生して来たぜ!!」
カッセル「こうなったら30フィートまで接近して攻撃呪文を叩き込む!!」
アストリッド「え、でも機会攻撃を集中されたらとてもじゃないけど……無理よ?」
カッセル「ここで押し切る! 一気に! てことで射程範囲内にまで接近して……機会攻撃は?」
DM「来ないね。何故か」
カッセル「ならば移動終了し、ライト・オヴ・ルーニアを防御的発動する!」
DM「じゃあ精神集中……は失敗だね」
キュトン「テメェだけは……テメェだけは生かして帰さねぇぞクソ坊主!! この鬱陶しい雨が消えたら必ず殺してやる!!」
カッセル「なんだとぉ!? 今すぐかかってこいやぁ!!」
イオ「来るわけないでしょ!?(笑)」
カッセル「こっち来いバーカバーカ!!」
DM「普通に遠距離からの鎖でカッセルを4回攻撃するよ。足払い強化でね」
イオ「うわ……ボッコボコ……」
ソルカー「これ死ぬんじゃ……」
カッセル「おぶっ!?」

 カッセル、今回もオチ担当か! 続く!


●プレイヤーズコメント

・アストリッド
 念のため、もう一度言うけど、破瓜してないからね……。
 ああ、カッセル。信用ならないなんて言って悪かったわ。初めてあなたと連携が取れた! ホーリィ・ストーム、いい判断だわ。
 ……いえ、訂正するわ。迂闊に飛び出さないって言ってるでしょ!!



・カッセル
 ウェブとホーリィ・ストームのコンボ。
 アストリッドのおかげとは言え、いまだかつて私がここまで活躍した事はあっただろうか。
 この流れなら押し勝てる! だって呪文リストの中に倒せる呪文があるし。
 そう思っていた時期が私にもありました。
 もうちょっと呪文の射程が長かったら安全圏から撃てたのに……。

 最後、挑発文句が「バーカバーカ」しか思い浮かばなかったのは公然の秘密。
 悪魔を挑発する文言なんてすぐには出てこないよ!



・イオ
 人をなぶり殺す悪魔め、人々の無念を晴らさせてもらうわ!
 と意気込んだものの、私のミスによる出会い頭での昏倒や、前衛が接近できない苦境。 そんなハンデをひっくり返すカッセルとアストリッドの二人の連携!
 こんなに的確に呪文が決まったのって、初めてじゃないかしら……?

 それにしても何これ? イオ、トアスに調教されるの図?(笑)
 キュトンも皆も、いい趣味してるわね!(褒め言葉)



・ソルカー
 近づけない=斬りかかれない=役に立たない。

 しかしウェブ+ホーリィ・ストーム。
 ウィザード呪文とクレリック呪文の美しいハーモニーだったぜ。

 ちなみにウェブの範囲内に入ると自分らも絡め取られるので、ホヅミと一列に並んで最前列の観客状態でした(笑)



・ホヅミ
 アヴナイ(危険な)状態なカッセル。
「カッセル殿、そのような邪は捨て置くべきです」
 そりゃ〜止めるでしょ、押さえ込むでしょ!
 押さえ込んだ時思った以上のダメージが出たのはドウシテデショウカ?!

 今度は接近が艱難、そこでカッセルの大技発動。
 これで状況を変えられる! 感じだったけど接近困難は相変わらず……。

■“赤き森”キャンペーン 第8回(パーティーレベル7) チャプター4

 
 前衛が防御呪文で固める中、ナチュラルメイクの柔肌ボディで最前線に立ってしまったカッセル。人間サンドバックと化す。ホーリィ・ストームの効果もこのラウンドで切れ、絶体絶命。
ソルカー「どうするよこれ!? 転倒したカッセル担いで逃げるにも鎖の射程にガッチリ収まってて逃げ切れないぞ!?」
キュトン「クソ坊主よぉ……テメェ、さっきなんで簡単に近づけたか不思議に思わなかったか? おかしいよなぁ? おかしいんだよ! なぜならテメェは近づけたんじゃねぇんだ。俺が近づかせたんだからな!! 調子に乗って突っ込んで来てくれて俺ぁ嬉しかったぜぇ! ありがとよぉ!!」
ソルカー「クソッ! とにかく担ぐぞ!!」
イオ「アストリッド、グレーター・スライドは!?」
アストリッド「スライドならワンドであるけれど……」
カッセル「と、とりあえずクローズ・ウーンズはまだ使えるぜ……」
イオ「待機アクションでダガーを構えるわ! 誰かが攻撃を当てると同時に自分も追い打ちして、それに急所攻撃と機動戦闘が乗るから、とにかく当てて!!」
ホヅミ「軽業で接近して攻撃!! だが当らない!!」

 ホヅミはソルカーに比べて命中率が低い。今までは比較的ACが低い敵が相手だったので表面化しなかったのだが、ここに来てそれなりにACが高い中ボス相手には、期待値程度のダイス目ではまるで攻撃が当らない現実に直面していた。

キュトン「よぉし……じゃあそろそろ死ね!! 地獄で会おうぜベイビー!!」
カッセル「喰らいました……」
アストリッド「カッセルが……死んだ?」
カッセル「死んだねぇ(笑)」
イオ「シールド・オヴ・フェイスでもかけておけば死なないで済んでたのかしら……」
アストリッド「最後のマジック・ミサイルを放つわ!! …………でも呪文抵抗を破れない!」
DM「どうやらアストリッドは生理で調子が悪いようだ」
アストリッド「スレイヤーズじゃないわよっ!」
ソルカー「カッセル死んでるんだよね? じゃあ死体捨てて、グレートソードを拾う」
イオ「撤退するならカッセルの死体は放置していくしかないわね……」
カッセル「突出したのは失敗だったなぁ……」
DM「最期の輝きというか。この戦闘でキュトンに与えたダメージって、殆どがカッセルの呪文なんだよなぁ。だから呪文チョイスはナイスって思ったんだが……」
アストリッド「ウェブと良いコンボだったわ……」

 撤退しようにもこいつを黙らせないとどうしようもならないと、破れかぶれ果敢に吶喊するソルカーとホヅミ。
 だがサークル・ディフェンスを突破するだけでも一苦労で、やはり厳しい。
イオ「相手の足払い、回数こそ多いけど対抗ロール修正値は極端に高いわけじゃないんだからエンラージ・パースンかけるべきだったわ……そうすれば一発のダメージは大したことないんだから、ソルカーが接近して押し切れたかも……」
ソルカー「ダメじゃぁぁぁ! もぉぉぉぉ!!」
 ソルカーはたまに接敵に成功しても、ダイスに見放されたのか一向に命中を得られない。平均の値で言えば悪くないのだが、出て欲しい所で出ないと言うか。

 しかしこれまで空を切るのみだったホヅミが快心の軽業連続成功から接敵をし!!

ホヅミ「攻撃します! AC25まで命中!!」
ソルカー「当たったーっ!!」
ホヅミ「ダメージが9点!」
イオ「これで私が決めないとダメね!! 追い打ち射撃発動!! 多分当たってると思うけどAP使うわ! 命中! 機動戦闘と急所攻撃が乗って合計20ダメージ!」
ソルカー「素晴らしい! なにそのダメージ!!」
イオ「ただのダガーだからダメージ減少されちゃうけどね(笑)」
DM「これで倒れた」
イオ「よしっ! 倒せちゃったわ!」
キュトン「…………だが……俺がこれで死ぬと思ったら大間違いだぜ……!!」
ソルカー「なに!?」
DM「で、傷が再生し続けている」
アストリッド「トドメを刺す方法は?」
ソルカー「とりあえず俺の手番が来たら思いっきり斬り付けてみるか」
アストリッド「え、そんなので倒せるの?」
イオ「単なる高速治癒じゃなくて再生能力だとしたら、弱点じゃない武器でどれだけ攻撃しても非致傷ダメージにしかならないから、絶対に殺せないわね」

 案の定、巨人すら死ぬようなダメージを叩き込んでも悪魔の再生は止まらない。

ソルカー「これ死なないんじゃね!?」
イオ「ダメージ減少抜ける条件が何か……ってことになるけど」

 とりあえず銀製の武器で攻撃するも、致傷ダメージは通らない。

DM「さぁ皆、聞き耳だ。うむ。イオは奥から多数のレムレーの呻き声が近付いて来るのが聞こえた」
イオ「レムレーがやって来てるみたいね……」
 
アストリッド「もう撤退するしかないわね……」

 だが他のメンバー、スルー。

イオ「素材且つ魔法とかの可能性もあるわ……」
DM「予備武器は魔法の武器じゃないしねぇ」
ホヅミ「連打して意識取り戻さないようにダメージ与え続けてよう」
アストリッド「ねぇ……」
イオ「善属性じゃないとダメかな……」

 と、試行錯誤。
アストリッド「………………」
DM(アストリッド無視されまくりで不憫だ……もう付き合ってらんないって、見捨てて逃げていいんじゃないか……)


DM「じゃああと2ラウンド後に室内に到達するところまで近付いた」
 
アストリッド「これは撤退した方がいいんじゃないかしら? もう限界よ」
ソルカー「逃げたらこいつ復活するからここまで追い詰めた意味無くならないか?」
アストリッド「敵に雪崩れ込まれたらお終いよ」
ソルカー「ミスリル包丁でやるか……」
イオ「ルール上ミスリルは……いやでも効かないとは言い切れないわね」
 モンスターデータは公式と違うことが多々あるのであった。ミスリル製の武器もたまに出てくるぜ。
 
アストリッド「ねぇ。もう来るんでしょ? ヤバいわよ」
DM「はい、あと1ラウンド」
イオ「ひ、引きましょう」
ホヅミ「無念なり……!!」


未来のアストリッド「これで一目散に撤退開始する……そう安堵していた時期が私にもありました」

 このフロアの入口部分に差しかかった時……。

イオ「あ、カッセルの形見を! 聖印を回収するわ!!」
 パーティーの移動を止め、引き返すイオ。
DM「じゃあ追い付かれて、敵が視界内のここまで移動」
ソルカー「そんな足早いの!?」
イオ「普通よ(笑)」
DM「プレート・アーマー着てるソルカーと同じ速度の20フィート。つまり有視界に追い付かれちゃった以上、キミら(というかソルカー)は移動速度を上げる手段が無い限り、もう振り切れない(呆れ果てつつ)」
 耐久力で勝ってるんで100ターン以上逃げ続ければレムレーは息切れするけど、移動力30フィートのキュトンが完全再生して追いつくのには十分過ぎる時間。

 
アストリッド「だから逃げようってさっきから何度も言ってるでしょ!? 敵が来たら勝てるつもりだったの!? 逃げられるつもりだったの!? バカじゃないの!? 欲かいて死んでたら世話がないわよ!! とっておきのスクロールでヘイスト発動! 逃げるわよ!!」
 重装鎧で身を固めているキャラがいるパーティーは、攻撃ではなく撤退用に加速なり障害設置なりの「振り切るための手段」を用意していない限り、撤退=足の遅いキャラ死亡確定となります。これは「鎧が強力で戦闘力が高いこと」との等価交換です。

 というわけでお前は今キレていい! キレていいんだ!(笑)



 カッセルを失い撤退したパーティー。
 急いで戦力を再編成し、軍隊が到達する前に自らの手で決着をつけたいところではあったが……そうそう都合よく代わりのカッセルが見つかるわけもなかった。
 そもそもが彼らの名声はこの街に於いて甚だ宜しくなかったのだ……。

 数日の後、誰もがタイムアップを認めざるをえなかった。
 無力感に打ちひしがれ、誰もが無言で就寝した翌朝……。

DM「朝目が覚め、ソルカーがふとテーブルに目をやると手紙がある。文面はこうだ」


 ソルカー、ホヅミ、もう現実を受け入れるしかないわ。
 カッセルとストール、大勢の人々の犠牲はまったくの無駄だった。
 悪魔を倒し、せめて犯した罪を埋め合わせようという、ちっぽけな償いすら叶わなかった。

 私は咎人。
 ティスタの心を殺し、村人を殺し、聖騎士としてのストールを殺した。
 謝っても謝っても謝っても、取り返しがつかない。
 この罪は永劫赦されることなどない。

 貴方たちはウトに謝罪する。
 貴方たちは神に謝罪する。
 でも、決してティスタには謝らない。

 貴方たちが心配するのは、責任の在処。
 貴方たちが悔やむのは聖職者としての自分の未熟だけ。
 おお、哀れな我が子羊よ! 神は全てを赦したもう!

 ソルカー、貴方はいった。
 真実を明らかにしても誰を得をしない。

 違うわ、真実を明らかにしても「私たち」にはなんの得もないのよ。

 真実を知れば、ウトは私たちを蔑み、罵るでしょう。
 なんだ、あんたらがやったんじゃないか!
 騙して厄介者を押しつけた挙句、端金を施して善人気取りやがって!
 ティスタをこんなにした責任をとれ! 彼女を治せ!

 ほら、真実を明らかにするとウトさん得するじゃない!
 元々彼にはティスタの面倒をみる義理なんて無いんだから。

 もういいわ、皆が決めた事を私個人の感情で裏切りはしない。
 だから勝手にウトに真実を告げたりはしない。
 そうよ、私もあんたたちと同罪だわ。

 私は私が憎い。何も償えない自分が憎い。
 私は貴方たちが憎い。何も償わない貴方たちが憎い。
 私は、もう貴方たちと一緒にいることはできない。



 ちなみにプレイヤーは全然喧嘩してないぞ! そこは心配しなくていいぞ! 続く!


●プレイヤーズコメント

・アストリッド
 カッセル、あなたを置いて行くしかなかったのが悔しい……。悪魔を炎で焼き尽くすことができたらどんなにいいか。

 それはそれとして、ウジウジ、ダラダラと行動して、何度痛い目に遭ったと思っているの?
 全滅したら何の意味も無いのよ! カッセルの死を無駄にするつもりなの?

 ちょっと待って! 何? 何なの? その手紙……。イ、イオーーーッ!!



・カッセル
 私が最後に見たのは、文字通り悪魔のような形相の悪魔。
 ストールを救えず、村人も救えず、悪魔を殲滅すらできていない。
 こんな途中の状態で、仲間を英雄にする事もできずに私の人生は終わるのか……。
 地獄に落ちる少し前、イオの手紙が見えた気がした。
 彼女の言い分はもっともだ。
 私は無意識に保身を図ったのかも知れない。
 仮に保身の意識がまったく無くても、周りから見れば保身としか見えないだろう。
 私の人生がここで終わるのも、この事にお怒りになった神の裁きなのかも知れない。

 そんな訳で、カッセルの冒険はここで終了です。
 クレリック(笑)の冒険を読んでくださったみなさん、ありがとうございます。
 いやー、まさかこんな展開と結末になるとは予想だにしなかった。
 これもTRPGの面白さですな。先の読めない所がいい。

 最後にPLの妄想を一つ。
 地獄ではなく魔界に落ちたカッセルの魂。
 彼はそこで青いペンギンのような着ぐるみを着せられ、罪の清算が終わるまで低賃金重労働の仕事をしなければならなかった。
 最初の仕事は赤い髪のヘソ出し貧乳魔神の手下として働く事。
 ……。本当にそんな展開になるなら、PLがその立場になりたいぜ!!


・イオ
 罪無き人々をなぶり殺し、カッセルを殺した悪魔をどうしても滅したかった。
 それが適わず、逃げようとしたそのとき、カッセルの亡骸が目に入った。
 こんな地で無念の死を遂げた彼の、せめて生きた証を……。

 状況を見ず、アストリッドの言葉も耳に入らず、なす事全てがその時の感情の赴くまま。
 アストリッドに怒鳴られてもまだ、私は自分の行動の過ちを、仲間を死の危機に晒していることをわかっていなかった。

 私は……、



・ソルカー
 無念、無念の一言です……。
いろいろなものを切り捨てながら進んだ先で、最後にはカッセルの命をも失い、悪魔を撃退するという目的すら果たせなかった。

 そしてイオの離脱。
 ストールの失踪、カッセルの戦死ときて、これか……。
 まだだ! まだ終わらんよ!



・ホヅミ
 ようやく接敵が出来たものの拳が掠りもしない……。
 かろうじて押し切るも撃破ならず。
 そしてカッセルを亡くしてしまった。
 無念である……。

 イオは……。
 今までどの様に声をかけて良いのか分からなかった。
 思いつめていた事にも気づきもしませんでした。
 二人も仲間を失って今すごく辛く、痛い……。

 プレイヤーの私も何だか手の届かない所が痛くなってきた……。

■“赤き森”キャンペーン 第8回(パーティーレベル7) チャプター5

DM「一方、アストリッドの部屋のテーブルにもイオからの置き手紙が」


 アストリッド。時間切れ、ね。
 いまからでは、もう軍を追い抜いてあの洞窟に着くことは出来ない。
 せめて私たちの手で悪魔を倒す、それすらもう叶えられない。

 ストールは私たちの元を去った。聖騎士としての彼を殺してしまった。
 カッセルを殺された。彼の魂は悪魔に捕えられ、永劫地獄で苦しむわ。
 私たちが救えず、悪魔に殺された大勢の人々もそうよ。
 そして、ティスタの心の傷は時ですら癒すことが出来ないのかもしれない。

 なのに、二度死んだはずの私はこうして生きている。

 貴方と出会い、遺跡の探索という目的に意気投合して、そして科学の復活という夢に胸躍らせたあの日は、もうずいぶん昔のように思える。

 貴方と出会ってからの、わずかな間にいろいろなことがあった。
 ごめんなさい、遺跡を探索する機会にだけはめぐり合えなかったわね。

 いま、私の心は遺跡にも、星渡りの民の技術にも向いていない。
 ソルカーとホヅミとも、わかり合えない。
 その溝を埋めようとすることは、私は怖い。

 貴方の夢と共に歩むことは、今の私には出来ない。
 だから、ここでお別れ。
 心配しないで、二度も救われた命を無駄にするようなことはしない。

 最後に、貴方に一つ考えて欲しいことがあるの。
 ストールやカッセルのこと。
 彼らは確かに戒律に縛られいて、合理的じゃなかったかもしれない。
 でもそれは貴方の嫌う聖職者の姿だったかしら?
 仲間のために、人々のために命を賭すその気持ちは本物ではなかった?
 ストールの信念はいうまでもなく。
 あのカッセルですら、あのカッセルだって、カッセルも、そうそう、貴方を庇って死んだことがあったわ!

 これから先も神の力を嫌って冒険を続けるなんて、絶対無理だわ。
 それは賢いあなたならもうわかっているはず。
 少しでもいい、彼らを理解しようとして。
 だって、それがなにより合理的じゃない。
 そう思わない?



 ここでプレイはいったん休憩。
 DMコソコソなんかしつつ休憩時間終了。


DM「ではゲーム内の時間は少し戻り、各位が置き手紙を読む前夜。同宿の別室です。プレイヤー諸君はこちらのハンドアウトをお読み下さい」

イオ「おかえりなさい。森から帰って来たばっかりで疲れてるところ、ごめんなさいね」
トアス「おう。別に美人の来訪はいつでも歓迎よ。で、どうした? いよいよその気になったってか?」
イオ「……半分正解。まずは報告。カッセルが悪魔に殺されちゃったわ」
トアス「そうか……」
イオ「ストールも居なくなっちゃった。朝起きたら女の足跡と一緒にドロン……」
トアス「おいおい。そりゃいったいぜんたいナニがあったってんだよ? 説明しな」
イオ「情けない話よ……」

 経緯を説明するイオ。

トアス「…………なるほどな。しかしこの街にティスタはいる。心はともかく、身体はな」
イオ「……急にどういう意味?」
トアス「隠すなよ。感情が否定したくても、理性の方じゃ可能性の一つとして気にはなってんだろ?」
イオ「……そうね。でも呆れた。私たちが置いてった後もしっかり気にかけてくれてたってわけ?」
トアス「暇な時にな。俺ぁ誰にでも優しいが、婦女子には特別優しいんだ」
イオ「(忙しいくせに……嘘ばっかり)やらしいの間違いなんじゃないの?」
トアス「否定しねぇや」
イオ「…………ねぇ、やさしくてやらしいトアス」

 丸椅子から立ち上がり、トアスの前で立ち膝になって見上げる。

トアス「なんだ?」

 動じないトアス。

イオ「………………さっきの“半分正解の意味”………………知りたい?」
トアス「知りたいねぇ」
イオ「私ね、もう疲れちゃった……」

 瞳を伏せ、静かに語り出す。

「あの事件があるまで、私は自分の好きなように生きてきたわ。

 あの村で赤ん坊とお母さんを救ってから。
 敵に捕まって、一度は未来を閉ざされた私がレッドに助けて貰ってから。
 私は変わろうとしたわ。
 理不尽な暴力に苦しむ人たちを救いたいと。
 私がそうしてもらったように、人々に希望を与えたいと。

 村の皆に助けを求められて、私は頑張った。
 一人でも多くの人を救おうと、いつだってそれだけを考えて当たっていた。
 でも失敗が重なって……、それを取り返そうと必死になればなるほど、皆を傷つけていった。

 悪魔達に思うままに殺戮を繰り返させた。
 ティスタの心を壊した。
 ストールの聖騎士としての道を奪った。
 カッセルは未来永劫地獄で苦しみ続ける。
 結局、誰一人として救えなかった。

 ……なのに私だけが、私だけが、皆に救われて、こうして生きている」


トアス「オーケイ。りょーかい、りょーかいだ」

 話し終え、うつ向くイオの顎に手をやり、上を向かせる。
 流れる涙を拭う。

イオ「あのね……だから私……ティスタの世話を……」
トアス「お前は才能もあるし、すこぶるイイ女だ」

 挫折続きの自分を認めるその言葉。
 幼い頃からもてはやされてきた自分にとって日常だった言葉。

 でも今は酷く遠い言葉。

 僅かにのこされていた矜持が客観的に自分を見つめ、否定で返したくなる。

“やめてよ! とてもそんなんじゃないわ!”


イオ「…………」

 言い返せない。
 自分を肯定する言葉の甘美さに、心が溶かされていくのを感じる。
 ああ、自分はこれほどまでに打ちのめされていたんだ……。


トアス「色々やらかしちまったのは経験不足もあるし、運も悪かった。だが今回のことを『お前が正しい、あいつらが間違ってる』……なんて安く慰めるつもりはねぇ。俺に言わせりゃお互い様よ。お前達がティスタにしたことは最悪だ。そう“お前達”だ。お前の意見に、他が同意したことで生まれた総意。罪の重さは同じよ。それに対してどう責任を取るのかも……まぁ少なくとも今、俺が口出すことじゃあない。一番大事なのは仲間として今後上手くやれるかどうか、だ」

 
 無意識だった。

 気が付けば私は、潤んだ瞳でトアスを見つめていた。

 自分を赦してくれる男へ、無防備に心の扉を晒していた。


トアス「残念ながらお前達は長いこと苦楽を共にした戦友ってわけじゃない。ここまでヘヴィな状況になってもお互いを信頼し、乗り越えるだけの絆って奴が無くても当然だ。そしてもっとも壊滅や空中分解し易いのが……そういったできたてホヤホヤのチームさ。そこを一発でクリアーは、ともすれば成竜を仕留めるよりも難しいことなんだぜ。誰だって色んな奴と隊を組んじゃあ別れ、真に命を預けられる仲間を探している」

*このパーティーはまだ結成して3ヶ月程度しか経っていない上に、思想的に不安要素があるのも承知で「とりあえずやるだけやってみよう」で始まったばかりのところです。

トアス「…………俺はソルカー達を責めはしねぇ。『やはり反りが合わなかったから、これ以上溝と傷が広がる前に終わらせよう』ってお互いが考えて当然の流れだからな。あいつらにも『イオを見限る』権利はある。お前はそれだけのことをしているんだ。テンパって癇癪起こしてな」

 きっと次に続く言葉の鍵は、いとも容易くその扉を開き、私を掌握するんだろう……。

 だから黙ってそれを待つだけでいいんだ……。素直に……逆らわず……。


トアス「だから俺がお前を上手に使いこなしてやる。未熟なお前を俺の役に立てる女にしてやるよ」


DM「……てなことがあったりもしたんだけど、君達のキャラは知らない(笑)」
イオ「(身悶えてる)…………読み進めるのにすごい苦労したわ!」
DM「書いてる時はノリノリだったが、冷静になって読み返すと非常に気恥ずかしかった!!」
アストリッド「いやでもこれはいいわね(笑) 最後どこまでいくのかって思っちゃったわよ」
イオ「ふぁー……ぐっじょぶ!」
DM「イオが可愛くてしょうがなかったです!!」

 
 そしてその後。未処理イエッフー!


●プレイヤーズコメント

・アストリッド
 アストリッドとしての考えは次回以降明らかにするとして……う〜ん、こちらにも手紙がありましたか。ソルカー&ホヅミ宛とは随分違う印象ですが、イオの真意が気になります。
 そして、大人な展開のイオとトアスに赤面しそうです(笑)
 この後は当然18禁展開なのですよね? アストリッドには見せられません!



・カッセル
 イオがアストリッドに宛てた手紙。
 まったくもってけしからん。
 私の活躍がまるで取ってつけたかのようではないか。
 他にも私の活躍はいっぱいあっただろう?
 ほら、えーっと、その、あれだ。
 ……、なんで思い出そうとすると失敗した事しか出てこないかな……。
 いや、きっとあるはずだ。私が活躍したシーンが。
 今すぐには思い出せないけどきっと!

 イオはトアスと一緒になった方が幸せだろう。
 今の彼女には全幅の信頼を寄せられる人、支てくれる人が必要。
 そしてパーティーには残念ながらそれができる人はいない。
 ならば、恐らくこれが最善の選択だと思う。



・イオ
 イオの心情や手紙の文面に関してはこっそりかつ十分にDMとPLで話しあっていました。今後の展開に関しても「レッドを探して」「守護の神の尼さんに」「トアスの元へ」など複数の案が出たところで、やはりトアスだよね! との合意。
 ……まさか、こんなシーンと絵を用意していようとは、思ってもいませんでしたけど!



・ソルカー
 アストリッドの手紙……自分宛のとずいぶん違うなぁ。
 イオと衝突したのは自分なんで、致し方ないところだけど。

 って! 離脱後はトアスのところかよ!
 復活直後の奴隷発言(第7回cha.4)はこの伏線だったのか!!



・ホヅミ
 この手紙、内容が違うというか温度差が違いますね。
 立場が違うのだから当然なんだけど……。

 イオは、失われた存在、解決出来なくなってしまった問題、おそらく抱え込んでしまう事になった様々な矛盾、そして、何よりも押さえ切れなくなった気持ち……。
 無意識の内に救いを求めていたのでしょうね……。

 自分(ホヅミ)の起こした事、圧し掛かる現状に注視しすぎて、すぐ近くの仲間に眼を向けていませんでした。
「同じ罪を被る事に成ってしまった仲間の痛み」を知ろうとしなかったのです。
 こんな状態……プレイで正しく振舞う事なんて出来なくて当然だ。
 些細な事……関係無い瑣末な事でも……何でも良いからもっと気持をぶつけていればと思った。後悔、後悔ですよ……。

 いや〜しかしこのやり取りは……。
 観客っぽい状態の私も身体の内側がゾクゾクって何度も何度も。
 行くのか! イクのか?! いってまうのか?!! って。
 信頼を寄せられているトアスが羨ましいですね……(性的な意味ぢゃないぞ! ……断じて!!)