■“ファヴ傭兵隊”キャンペーン 第12回(パーティーレベル7) チャプター1

 ウーイァン@ラダラス ウーイァン7
 スカウト@ランデック スカウト7
 ダスク@ブレイズ ダスクブレード7
 ナイト@シアン ナイト6/アリストクラート1
 フェイヴァード@ルカ フェイヴァード・ソウル7

 レイジ・ドレイクとの死闘を経て全員レベルアップしました。これでレベル4呪文が使えるようになったので、一気に戦力強化です。絶望的に金が無いですが。
 ……ランデック(笑)は戦ってないだろとか言わない! 彼も逃げるテクニックが!!(えー

シアン「まずはここから離れましょう」
ラダラス「二人の遺髪だけは確保してあるから……」
ブレイズ「シアンと二人……がんばって!(笑)」

 全員爆笑。

シアン「ドレイクの死体を持って帰って売れば蘇生費用をいくらかは……」
DM「取りに戻るの? 戻れば?(笑)」
ラダラス「とにかく離脱だな。で、ランは……はぐれちゃったが生きてることを祈ろう」
DM「最後に彼の姿を見た光景って……レイジ・ドレイク諸共ウェブにかかってるところだからなぁ(笑)」
ラダラス「うん(笑)」
ランデック「あはははははは(笑)」
シアン「そういえば!?」
ブレイズ「ヤバいねぇ(笑)」
DM「でもまぁ盛大に喰い散らかされた肉片が残されてたルカやブレイズと違い、そういった痕跡が無かったので丸呑みされたわけでもない限りは生きてるんじゃないか、と」
シアン「彼の無事を祈りましょう……。まずはお父様への報告と、領内にあんな危険な竜が躍り出ようとしてるのは危険ですから、アメルハウザー男爵にも警告したいところです」

 すると……。

 
ランデック「おぉぉぉぉぃ! 二人とも無事だったかーっ!!」
ラダラス「ストップ! お前は本当にランか!?(笑)」
ランデック「この私のみすぼらしい装備を見て判らないのか!? この金の無い姿はまさしく私だ!」
ブレイズ「凄い身の潔白の証明の仕方だ(笑)」
シアン「説得力あるんだかないんだかわからないですねぇ」
ラダラス「生きていたのか!」
DM(なんか結構アレなこれまでの展開をギャグで流した感があるんだが……いいのかなぁ……“ラダラス先生の慈悲深さは底なしだ”ってことか……)
シアン「とにかくここから離れましょう。先程のノイエ・エイファスの話によるともう1匹のドレイクがいるそうです」
ランデック「なに、俺達が戦った奴は倒したのか?」
シアン「なんとかアレだけは」
ランデック「アレだけは倒したのか。で、もう一体いるのか! 逃げよう!」
シアン「即答ですね!?」
ランデック「今の俺達がかなう相手ではない!」
シアン「詳しい話は道すがら話しますので」
ラダラス「まずは離れる」
シアン「一刻も早くお父様へ報告を!!」

 街までスタコラサッサだぜ!!

ラダラス「で、誰に話すんだ?」
シアン「まずは城下町の入口まで移動します」
DM「必死に這う這うの体で。前以上のボロボロぶりで」←警告してるつもり
ルカ「ボロボロですな」
ラダラス「呪文無いからただの人ですよ(笑)」
ランデック「じゃあ城門まで来て……」←通じない
シアン「とりあえず衛兵に……」←やはり通じない
ランデック「あー、ええと三人で行っちゃう?」
シアン「なりふり構ってはいられません」
DM(いいのかラダラス……この二人にイニシアチヴ握らせていいのか……!?)
ランデック「わかった。じゃあ三人で行っちゃおう」
民衆「こ、今度はシアン様がボロボロになって帰って来たぞ!?」
ブレイズ「『な、なにがあったんだーっ!?(笑)』」
シアン「と、とにかく兵を一人アメルハウザー領へ飛ばして下さい。今、アメルハウザー領にレイジ・ドレイクが出現しております。至急早馬を……」
 この時流れ出すバクシンガーのBGM。
ブレイズ「きっとバイクで届けてくれるよ(笑)」
DM「烈!!」
衛兵「と、ということはシアン様は竜と戦ってこのようなお姿に!?」
シアン「そうです。ただし、とてもではありませんがあともう一体を倒す力はありません。ええと今からお父様に報告し、正式な処遇を決めることになるとは思いますが、まずは領民の安全を守る為に警戒を強めるようアメルハウザー男爵に伝えたいのです」
衛兵「わ、わかりました!」
ランデック「まわりはまだザワザワしてるの?」
DM「しまくってるよ」
民衆「竜だー! 竜だぞー! 領内に竜が攻め込んできてるぞーっ!!」
DM「と、騒然となっている」
シアン「しまったぁぁぁぁぁぁ!?」
ランデック「み、皆聞いてくれ!!」
DM「まともに言っても聞いてもらえる状況じゃないね。頑張って威圧ロール振ってもらおうか」
ランデック「威圧か!?」
DM「一喝ですよ」
ブレイズ「落ち着け!!って?」
DM「そうそう、それそれ」
ランデック「威圧か……技能無いぞ……しかも魅力か……修正値マイナス1だぞ! 15!」
ルカ「台詞をどうぞ」
ランデック「皆聞いてくれ! ノイエ・エイファスはぶっ倒した!! 俺達は勝ったんだ!!」
DM「だからレイジ・ドレイクも心配するなってか? ……はったり振ってください(笑)」
ラダラス「まさかそんな台詞だとは思ってなかったぞ?(笑)」
ランデック「うりゃーっ! はったり……4!! バレバレ!!」
民衆「嘘吐くなーっ! ボロボロに負けてるじゃないかーっ!!」
ランデック「いやーっ!」
民衆「お前だけ無傷なのはどうせ逃げたんだろーっ!!」
ランデック「そんなことはない!!(笑)」
ブレイズ「民衆、真意看破してる(笑)」
ランデック「そんなことないんだ……!」
シアン「私が一喝します!」
ブレイズ「この二人に喋らせ続けちゃっていいの!?(ラダラスを見つつ)」
シアン「静まりなさい皆さん!!」
DM「静まってくれませんな。ランがガッチリと場を暖めておいてくれたお蔭で。最初からシアンがその数値出してれば、聞く耳持たせられたかもしれないが」
 
ルカ「そうだよなぁ……」
ランデック「ヤベェ(笑)」
シアン「あーもう!」
ラダラス「いいから子爵様のところへ行こう!」
シアン「よくはないです!」
ラダラス「民衆は子爵様が宥めてくれるから!」
シアン「少なくとも暴動が起きないようにこの場を静めておいてください!」
ブレイズ「誰が起させたと思ってるんだ(苦笑)」
ルカ「鎮めておいてください?(苦笑)」
ブレイズ「誰に!?」
シアン「衛兵に……?」
ブレイズ「酷い……」
 
ラダラス「衛兵が可哀想だ……」
ランデック「うはははは(笑)」
ルカ「『どうしますか!? 武器で散らしますか!?』」
シアン「武器は出さないでーっ! 武器は出しちゃダメです!」
ルカ「『ではどうしろと!?』」
ラダラス「『し、静めろと命令されましても!?』」
シアン「武器はダメ! 武器はダァメッ!! とにかく今から正式な発表はこれからお父様がしますから!」
 
DM「いやもう既に物凄いパニックになりつつあるぞ……(武器使わずにどうにかできるもんか)」
ランデック「やっちまった……(笑)」
シアン「ここではなくてアメルハウザー領と言った筈なのに……」
ルカ「目と鼻の先だよ!」
DM「そんなの1時間もかからずに移動出来てた近距離じゃないか。現代人の感覚なら、渋谷にいて、代々木や原宿に怪獣が現われたつってるようなもんだぞ」
シアン「しまった……近かったんでした……そりゃ逃げたくなりますよね……」
ルカ「しかもあんな密集した都市部じゃなくて、広い地域にぽつんぽつんと点在だからなぁ。途中なにに目移りすることもなく、次はこっちに来るって思うだろうなぁ」
シアン「……むしろこうやって警戒して貰ってる方がいいかしら」
ランデック「いやいやいや!? ポジティヴシンキング過ぎる!?」
ブレイズ「生き返ったら斬ろう」
衛兵隊長「シアン様……これは警戒と言えるようなものではございません。ただの混乱でございます……!」
シアン「ごめんなさい!」
ブレイズ「速攻謝ってるんですけどこの人(苦笑)」
衛兵隊長「この状況で貴女様はなにを警戒しろとおっしゃられるのですか!?」
シアン「パニックになるのは想定外でした……」
衛兵隊長「なぜ前回の経験がありながら、今回このように稚拙なことをされたのですか!?」
シアン「善は急げと思ったんです!!(逆切れ気味)」
ラダラス「今回はブレーンがいなかったから……」
DM「いやいやいや!? ラダラスがリーダーだよ!?」
ラダラス「いや、いつもはブレイズとルカが意見してるから!」
DM「ぶっちゃけこれは止めなかったラダラスにも責任は有るんだぞ(笑)」
ルカ「管理責任が問われますな(笑)」
ブレイズ「まぁ一人で抑えてたわけじゃないからなぁ」
衛兵隊長「民衆は完全にパニック状態です。いいですか、シアン様……この状況だけで、確実に死傷者が出ます」
シアン「うっ……」
衛兵隊長「もう出ているかもしれません! ……そのことをご理解下さい」
シアン「しまったです……」
ラダラス「我々の力ではもう止められん。子爵様に出てもらわないと」
シアン「また怒られますね……」
民衆「子供が、子供がーっ!」
ランデック「うわぁ……一刻でも早く城へ! 親父さんに報告だ!」
ラダラス「最初に話すのは衛兵じゃなくて子爵様だと思ったんだがな……まさか衛兵に洗いざらい説明するとは……」
ブレイズ「止めきれなかったのか(笑)」
ルカ「止めてなかったけどな」
ラダラス「たしかに止めてはいないけど……(苦笑) 言うといってるんだからしょうがないじゃないか」
DM「止めろよ! それこそ電撃でも蹴り倒してでも! それがこの有り様ですよ! ここはラダラス先生の監督不行き届きを私は責めますよ!(笑)」
ランデック「うはははは(笑)」
ラダラス「いっつもねぇ。認識が違うんだよ。衛兵に……」
DM「たしかに衛兵に話し始めた時のラダラスの驚愕の顔は面白かったが!(笑)」
ラダラス「衛兵に話すのも、詰め所の中に移動して話すもんかと思ってたんだが……」
DM「民衆の目があるので話は詰め所で……そう持ちかけてくれると思っていた時期がラダラスにはありました……」
シアン「私としては開口一番で言う気満々でした……とにかく急がないといけない、と」
ラダラス「とにかく子爵様のところへ行こう」
ランデック「こうなっちまったらもう無理だぜ……」
ルカ「お前も火に油注いだんだろうが!」
ランデック「俺は民衆を宥めるためにちょっと過大に成功を発表しようとしたんだよ! そしたら見破られただけさ!!」
キートン山田「どう違うのだ」
シアン「この場を放っておくわけにはいきませんし……私がなんとか抑えて……」
ラダラス「シアンが子爵様に説明しなくてどうするんだ!?」
シアン「じゃあこの暴動を抑えておいてもらえますか!?」
ランデック「この暴動をどう抑えりゃいいんだ……(笑)」
ラダラス「最低限は衛兵の皆さんがきっとなんとかしてくるんじゃないか、と期待しつつ……子爵様のところへ」
ランデック「シアン、ここだけを見るな! 全体を見るんだ! 今ここだけを抑えればいいというわけではないんだ! だから親父さんに頼んで対処してもらうしかない!」
シアン「……そうですね。では皆さんあとはよろしくお願いします」
ラダラス「衛兵の皆さん、せめて死者が出ないように……死者が出ないようによろしくお願い出来ませんか……!?」
衛兵隊長「……最善は尽くします」
ラダラス「申し訳ない……!」
ルカ「もう詰め所一個でどうにか出来る問題じゃないだろうしなぁ……」
ラダラス「町全体に広がっちゃってるんでしょ?」
DM「まぁここも含めて総動員するようなレベルだね」
ルカ「竜が来るぞっていう恐怖がこの世界じゃ重過ぎる。今頃どっかの店が襲われたりもしてそうだ……」
民衆「シアン姫が負けたーっ! 竜が攻めてくるぞーっ!!」
 そうでなくても領主から直接任命された騎士が敗北したわけで、単なる傭兵が負けたってレベルじゃねーぞ!
シアン「負けてないですぅぅぅぅぅ!!」
ルカ「……勝ったとでも思ってるのか!? 負けてんじゃねぇか……(苦々しく)」
ラダラス「シアン、今は言い訳はいいから行くぞ!」
シアン「はい……」
ブレイズ「外から聞こえてくる民衆の声に突っ込んだのか(苦笑)」


 残された衛兵達。

衛兵隊長「…………すまんが、皆の命を俺にくれ」
衛兵達『ハッ!!(敬礼)』

 チャーチャーチャーラーチャララーチャーラー! 続く!!


●プレイヤーズコメント

・ランデック
 火に油を注いだあの発言ですが、思いのほか炎上し始めたあの場を静めようとしてのこと。
 輝ける成功で目をくらませ、ちょっとした(?)失敗を見えなくしようという案だったのですよ。
 しかし水だと思ってぶっ掛けたあの言葉が実は油だったとは。
 やれるだけのことをやったのか、やるだけやってしまったのか。
 いやぁ、言葉って本当に難しいもんですね〜(シベ超の監督っぽく

 しかし、戦果報告をしようとするだけでこれとは……。
 ちょっとシャレになってないかも……。



・ブレイズ
 この二人……まったく、この二人は!
 どうしたらこの展開になるというんだ? 前回はあれだけ注意して報告しに行ったのに!
 頼むよラダラス先生、二人に暴走を許してならないんだよ!
 それと、ラン! 笑ってる場合ではないからな。



・シアン
 どうしていつもこんなことになってしまうのでしょうか……。
 私はただ、みんなを守りたくて、すぐにあの暴竜の対策をしなければと考えたんですけどねぇ。
 ……え、「急ぎ過ぎて目先しか見えてないからこうなる」?
 うぅ、返す言葉がありません……。



・ルカ
 最悪だ。
 私が死んでいなければ……、同じ過ちは繰り返さなかったものを。
 せめてAPが残っていれば……、割り込みで指示も出せたろうに。
 悔やんでも悔やみきれぬ。

 シアンの暴走は斬ってでも止めると子爵殿にも誓ったではないか。
 ラダラス、君がいながらどうして二人を野放しに……。

■“ファヴ傭兵隊”キャンペーン 第12回(パーティーレベル7) チャプター2

 ウーイァン@ラダラス ウーイァン7
 スカウト@ランデック スカウト7
 ダスク@ブレイズ ダスクブレード7
 ナイト@シアン ナイト6/アリストクラート1
 フェイヴァード@ルカ フェイヴァード・ソウル7


 完全にパニック状態な群集を掻い潜ってどうにか城門に到達するシアン達。

衛兵「シアン様! この民衆の混乱はいったい!?」
シアン「えええと順番を追って説明します!」
ランデック「いいから早く親父さんに!」
シアン「……詳しい話はお父様からされるでしょう! 今お父様はどちらに!?」
衛兵「外出されているとは聞いておりませんが、この状況はいったい!?」
DM「ちなみに城門の中に逃げ込もうとしてる民衆もそれなりにいるからね。人波にまでなってないにせよ」
ブレイズ「安全なところに、か」
DM「この街自体が城塞都市だけど、その本丸が一番安全なのはいうまでもない」
ブレイズ「なんでこんな展開になってるんだ……」
ルカ「たしかにここまでの展開は予想外だ……」
ランデック「城の入口で余計なことを言ったらまたパニックになるから、とにかく親父さんに!」
シアン「詳しくはお父様から説明されます!」
衛兵「……わ、わかりました。…………ええい、お前達は散れ! 散るんだ!(ガッガッ)」
シアン「あうあうあーそれはやめてー! なるべく穏便にお願いします!!」
ルカ「このまま門を開けたら一緒に雪崩れ込まれちゃうからな……」
DM「で、シアン達が僅かに開いた城門の隙間をすり抜けるように入ろうとすると……」
民衆「シアン姫だけ城の中に逃げ込んだぞぉぉぉぉぉぉ!!」

ランデック「うわああああ!?(笑)」
シアン「あれえええええ!?」
ブレイズ「『なんだってー!?』」
ルカ「まぁ凄いモタモタしてたからなぁ……」
民衆「我々を置いて逃げるぞ〜!!」
民衆「自分だけ助かるつもりだ〜!!」

DM「と、山盛りの罵声を背中に受けつつ、門は閉まった」
ルカ「籠城戦みたいになってるな……『民衆を入れるな!!』とか」
シアン「よかれと思ったんだけどなぁ……」
ランデック「一刻も早くという気持はわかる!!」
ブレイズ「俺はお父様の気持ちがわかるよ……」
ラダラス「自分のところに話が届く前に街が大パニックになっている……(苦笑)」
ブレイズ「頭痛いわ……」
DM「凄いなぁ……パニック映画が始まってしまった……」
ルカ「どう考えても竜に追っかけられて逃げて来たシアン姫にしか見えないからなぁ……あの状況……」
DM「そうそう。『とにかく急いで下さい! 竜が!!』みたいに血相変えてたからなぁ」
ルカ「今にも竜が後から追っかけて来そうな雰囲気」
ブレイズ「そう。『一刻も早く!』って」
ルカ「それ考えると、このパニックは当然の結果というか……」
シアン「う〜ん……」
ルカ「士官は走っちゃいけないって言うしな……部下の動揺を誘うから」
DM「ただでさえ政情不安定な昨今だってのに、これを冷静に受け止める方がおかしいわ!(笑)」
シアン「格好良く決められると思ったんだけどなぁ……」
ルカ「全然格好良くねぇ!?」
ラダラス「まぁ美味しいところは持っていったが……」
 
シアン「脳内イメージと間逆に……あっれ〜?」
DM「走る!(滑る!) 見事に!(転ぶ!)」
ランデック「落ち込むのは後だ! 一刻も早く報告だ!! 俺達が急げばそれだけ彼らも助かる筈なんだ!!」
シアン「…………ええっと……どこから手をつけたらいいのやら……」
ラダラス「報告からだ!!」

 で、子爵様に謁見しようとするが……。

DM「鎮圧処置の指揮に奔走していて、相手をしてもらえない」
ブレイズ「あーあ……」
家臣「姫はここで大人しくしていて下さい……」
兄「……お前はとにかく動くな」
DM「と、シアンの兄が謹慎を申しつける」
ランデック「空気がヤバい!」
DM「特に自らなにかアクションを起さずにいるなら、大変な緊張感が漂う中、針の筵のまま時間経過するよ」
ランデック「で、どうするんだ? 自分でノイエ・エイファスも竜も倒したと言うのか? それともノイエ・エイファスと協力して倒したと言うのか?」
シアン「え?」
ランデック「嘘吐くか本当のこと言うか、だよ」
シアン「そりゃもちろん、本当のことですよ……下手に嘘吐いてもしょうがないですし……」

 で、時間経過しました。夕刻。

DM「で、エーバーハルトお父様もようやく帰城し、君達の前を通り過ぎようとするね」
シアン「お父様、報告したいことがございます。よろしいでしょうか……?」
エーバーハルト(ギロリ)
ランデック「こっち見てくれた! 聞く気があるってことだよ!」
シアン「まず、命じられましたノイエ・エイファスの壊滅は無事終了致しました」
DM(無事!?)
シアン「ただ、その際にノイエ・エイファスどもが仕掛けた罠により、レイジ・ドレイクが領内にいることが判明し……どうにか一体までは撃退することができたのですが、どうやらもう一体存在していることが……現状戦力ではどうすることもできず……一時戻り、警告を促したつもりだったのですが……」
DM(あれ、本当のこと話すんじゃなかったのか……)
シアン「このようなことになってしまいまして……」
ランデック「や、やっぱり真実言ってないじゃないか?」
シアン「あああ!?」
DM(でも訂正はしないのか!?)
エーバーハルト「…………わかっている(呆れたように)。お前達の動き、こちらでも監視していた」
DM「まぁことここに及んでシアン達を野放しにはしておらず、遠巻きに密偵が見守っていたようだ(笑)」
ランデック「親父さん!」
ブレイズ「正しい判断な気がします(笑)」
ルカ「見張りもここまでとんでもない展開になるとは思ってなかったろうな……」
エーバーハルト「経過はどうあれ下竜を一体屠ったこと、相応に評価するつもりではあったが……これですべてが台無しだな」
シアン「申し訳ございません……一刻も早く警告をしようと思ったのですが、その際の思慮を欠いておりました……」
エーバーハルト「この騒ぎでどれ程の被害が出たのか……計上するのが恐ろしいよ」
ルカ「この子爵領、シアンによってどれだけの被害を被ってるんだ……?」
ブレイズ「手先だろ!? ノイエ・エイファスの!!(笑)」
シアン「えええ!?」
DM「壮絶に重苦しい空気が廊下を支配している」
シアン「仕事でも似たような失敗してて胃が痛いです……(右脇腹を抑えながら)」
エーバーハルト「……まぁなんにせよ、命じた任務だけは果たしたということだな」
シアン「はい……完全殲滅には至りませんでしたが、実戦部隊にこの領内で活動する戦力は残っていないでしょう」
ランデック「さっきの報告全然真実じゃないけどもう言い切っちゃったからいいのか……」
DM(いや、よくないけどな。騙せてるかどうかっていうより、虚偽報告してる事実的意味で)
エーバーハルト「仲間二人は今回の民衆混乱に関与しておらず、純粋に勇敢に戦った上で死んだのだ。彼らの蘇生はしてやろう」
シアン「ありがとうございます!」
エーバーハルト「ラダラス」
ラダラス「ハッ!」
エーバーハルト「正しい報告は後程追って書面で寄越せ」
ラダラス「かしこまりました!」
エーバーハルト「それからシアン。貴様は自室で謹慎していろ」
シアン「はい……」
ランデック「私はどうすれば……まぁいいや。ラダラスの手伝いでもするか」
ブレイズ「こうやって嘘書けって横から指示するのか(笑)」
ラダラス「胃が痛いなぁ……(苦笑)」


DM「ちなみにラダラスとランは、子爵様の直属部隊に同行して残ったレイジ・ドレイク討伐にも強制参加させられます」
ラダラス「ひぃぃぃぃぃ!」
ランデック「こんな奴を皆は倒してたのか!?」
DM「前衛の兵士が物凄い勢いで蹴散らされてたりするわけだな(笑)」
ランデック「こえーよぉ!(笑)」


DM「でまぁ、子爵の方で金も人も出してくれて、ブレイズとルカはブレスラウの戦勝神殿で蘇生してもらえる。当然二人は裸一貫だが、最低限の衣服は与えられている(笑)」
ルカ「恥ずかしい限りです……」
神官「あの恐るべき闇竜の眷族と戦って散られたのだ、なにも恥じることはございますまい」
ルカ「戦いの中で散ることは本望だ」
DM「一瞬で立ち直った(笑)」
神官「聞けばブレイズ殿も脱出の血路を斬り拓く為に囮となって突撃されたと聞く。その勇気、私は感動致しましたぞ」
ブレイズ「恐縮です」
ランデック「その情報は何処から出たんだ?」
DM「ラダラスが報告書を書いてるでしょ」
ルカ「そもそも戦死に至る過程も知らずに、蘇生なんて引き受けないよ」
ランデック「そっかそっか」
ルカ「こうして再び戦いに赴くことができることを、神に感謝致します」
DM「でまぁ城に帰ろうとするわけだけど……護衛の兵士達に妙な温度差を感じるね。やたら冷たい人と、『竜と勇敢に戦った人』として丁重な扱いをしてくれる人の二極化が」
ブレイズ「シアン達の引き起こした血の惨劇の存在を知らないから、丁重にしてくれる理由はわかるが、冷たくされる理由がわからんのか……(苦笑)」
DM「兵達は敢えてそのことには触れないね」
 任務中にぐちぐち恨みごとを言わないあたり、練度高いです。
DM「で、帰って来て街の門で出迎えた仲間と久し振りの再会ですが、シアンは出て来れません」
シアン「BGMが……」
 
 ちょうど、ファミコンの「いっき」の死亡時のBGMでした。まぁいつ農民一揆で吊し上げられても文句言えないからな……。
DM「そして街の随所にダメージが」
ルカ「いったいこれは……?」
ラダラス「二人ともよく帰って来てくれた! ありがとう!!」
ブレイズ「なんだ、泣いているのか?(笑)」
ルカ「まさかシアンのせいではないよな……まさかそこまではやらないだろう」
ブレイズ「そんなキラーパス要らないだろう(笑)」
DM「過去の実績を考えれば、その危惧はなんの不自然さも無いな(笑)」
ルカ「まさかとは思うがそんなことはないよな?」
ブレイズ「わかってて聞いてるだけに酷い(笑)」
ラダラス「まさかそんなことあるに決まってるじゃないか!」
ランデック「フォローがねぇ!?(笑)」
ラダラス「すまん! 帰ってそうそう、そういったことがあってな?」
ルカ「シアンはどうしているんだ? まさかもう処刑されたとか……」
ランデック「彼女は今謹慎中だ」
ブレイズ「そうか……」
ランデック「なんでそこ落胆してるの!?(笑)」
ブレイズ「落胆はしてないよ! だろうな……って思っただけで(笑)」
ルカ「まずは子爵様にお礼をしに行かねばな……」
DM「……でまぁ城に向かって目抜き通りを歩いていると、途中の広場にレイジ・ドレイクの首が二つ晒されていて、片方はエーバーハルト・シュティークロート、もう片方はシアン・シュティークロートが討伐したと書いてあるね」
ブレイズ「この現実だけなら立派なのだが……」
ルカ「だなぁ。これ見てるだけだと沸き立っててもよさそうなものなのだが、街ボロボロだし……」

 ここを半ばギャグで流してしまったのは……続く!


●プレイヤーズコメント


・ランデック
 ノイエ・エイファスとの戦闘は終わった。
 レイジ・ドレイクとの遭遇も、戦死者は出たものの辛くも逃げ延びた。
 しかし何故こんなピンチが起きてるんだー!
 この街はホームタウンのはずなのに!

 ここまでくると我が身も危ない。
 (プレイヤーは戦々恐々&ワクテカ状態)
 シアンが一刻も早く報告を行い、親父さんに迅速に暴徒を鎮圧してもらわなければ!
 と、いろいろ誘導してはみたものの……。
 この娘、潜在能力が大きすぎてオレでは操縦できん!(笑)

 ん? シアンが右脇腹を押さえてる……? そっちに胃は……。



・ブレイズ
 うう、民衆の印象は最悪だ……。お父様の苦労も相当なものだろう。しかも財政に余裕が無いところに、我々の蘇生まで!
 しかし、蘇生までのブランクがこんなにも恐ろしいとは思わなかった。歩く、もとい、落ちる災厄と化しているなシアンは!竜を倒していなかったら謹慎で済んだかどうか……。



・シアン
 逃げたなんて、何かひどい誤解をされています!
 少しは領主の娘として振る舞い、落ちた信用を回復させようとしたはずが、ますます落とす結果になるなんて。

 死んだ二人は無事蘇生させてもらえることになったのでよかったですが……後でなんて説明したらいいのでしょう?



・ルカ
 見栄にまみれた過大な戦果の報告。
 それがいかに醜いことか身にしみて痛感させられた。
 二度とかようなことはすまい……。

 街の惨状と、それを引き起こした仲間の咎。
 事が収まるまでただ座視していたこと。
 知っていただけに流してしまったが、しっかりと話し合わねばならなかった……。

■“ファヴ傭兵隊”キャンペーン 第12回(パーティーレベル7) チャプター3

 ウーイァン@ラダラス ウーイァン7
 スカウト@ランデック スカウト7
 ダスク@ブレイズ ダスクブレード7
 ナイト@シアン ナイト6/アリストクラート1
 フェイヴァード@ルカ フェイヴァード・ソウル7

 で、子爵様に謁見。

エーバーハルト「ご苦労であったな。お主達の散り様は聞いている。……見事であった」
ルカ「力及ばず……こうしてまた戦えることを感謝致します」
DM「ブレイズとルカは、竜を屠ったラインで名誉の戦死を遂げているので、褒めてもらえるのだよ。でもシアン、ラダラス、ランは民衆煽った罪があるので……」
ブレイズ「パーティー内で格差が(笑)」
ランデック「止めようとしたけどはったりが効かなかったんだよっ!」
DM「あの状況ではったり通用するわけないだろ。技能無しで魅力度も人並み以下のお前が(笑)」
ブレイズ「死んだことにはやはり恐縮していよう」
DM「当然あのパニックで死傷者は出てるわけで……ホントこの領地の破壊神だな……」
シアン「おかしいですね〜皆を守ろうとしてたはずなのに、死なせてばかりです……」
ルカ「我々が生きていればこんなことにはならなかったかもしれんのに……」
DM「ルカは自分が同じこと一度やらかしてるだけに、二度目は無いと思いたいよな(笑)」
ルカ「キャラはあの場にいなかったけど、プレイヤーは知ってるんだから同じこと繰り返さないでくれよ(苦笑)」
ランデック「堂々と行った方が良いだろうと……」
ブレイズ「堂々と行ってればそりゃ良かったろうさ」
DM「堂々と人前で焦りまくってたからな」



DM「でまぁシアンも謹慎を解かれ、子爵様の前に全員集合させられる」
ルカ「シアンは謹慎中何してたんだ?」
DM「無駄毛が生えてました」
シアン「そっちですか!?」
DM「まぁ今回自分の責任で死んだ人達への鎮魂の祈りでも捧げてたんじゃないかねぇ。精神と時のしあん箱部屋で」
シアン「なんですかそのフレーズは!?(笑)」
エーバーハルト「シアンよ……」
シアン「はい」
エーバーハルト「多くの者が死んだな……」
シアン「わ、我が力が至らぬばかりに……」
エーバーハルト「憎いか? ノイエ・エイファスが」
シアン「それよりも、自分の非力さが憎いです……」
エーバーハルト「お前に足りないのは力ではない。思慮だ」
ブレイズ「そうだな」
エーバーハルト「それを思い違えてはならん」
シアン「はい……」
ルカ「力の使い方が間違ってるんだな」
ランデック「その力を正しい方に導けば……」
エーバーハルト「死んだ27名の無念、晴らせたか?」
シアン「いえ……いくら奴らを斬ろうとも、この思いが晴れることはありません」
エーバーハルト「ノイエ・エイファス……これからも戦い続ける相手だ。それに加担する者共々、情けは禁物だぞ」
シアン「わかっております……」
エーバーハルト「……あの27名を殺した犯人を捕えてある」
シアン「本当ですか?」
エーバーハルト「お前の手で裁け」
シアン「……わかりました」
DM「子爵様も今回の件について任せっきりでいたわけではなく、ちゃんと捜査を行なっていたのですよ」
ルカ「我々が失敗したら全部お終い、なんてことにはならないようになってたのね」
DM「で、犯人が20人ほど引き出されて来る。その顔ぶれはシアンが知っている人達ばかりだ」
ルカ「まぁ構成員なんだろうな」
シアン「ノルベルト達が捕まってるのかと思ってました」
DM「ああ、惚れかけてたから再会を期待して……(惚れかけてません)」
シアン「皆に問います……なぜ、彼らを殺したのですか?」
犯人「ノイエ・エイファスに脅されてたんです!」
犯人「助けてください!!」
犯人「協力しなければ家族を殺すって言われてたんだ!」

シアン「では、彼らが憎くてやったのではないのですね?」
犯人「脅されてたんです! 信じてください!」
DM「全員真意看破振っていいよ。その結果をシアンに教えられるわけではないけど」
シアン「私、真意看破マイナス3……」
ランデック「5!」
ルカ「7!」
ブレイズ「8!」
シアン「0!」
ラダラス「21!」
DM「ラダラス以外低過ぎる(笑) じゃ、とりあえずシアンは嘘を吐いてるようには思えなかった。ラダラス視点での結果はあとで明かそう」
シアン「あなた達は私が憎いですか?」
犯人「そんなことないです!」
犯人「昔からあんなによくしてくれたじゃないですか!
犯人「それを憎むなんて!」

 
シアン「…………ではわかりました。今からあなた達は私を1回ずつ殴りなさい。もちろん思い切りでかまいません」

シアン「それが出来たのなら、釈放しましょう」

 

DM「……………………ええとじゃあ……最初の一人が恐る恐るペチンとして大丈夫だとわかると、我先にとシアンに殴りかかるね」
シアン「あっれぇぇぇ!?」
犯人「こうすれば助けてもらえるんですね!?(バッキーン)」
 
シアン「…………(´・ω・`)?」
ランデック「“あれー?”って顔してるよ(笑)」
ルカ「いったいなにを言い出したのかと……」
犯人「本当ですか!? それで助かるんですね!?」
DM「とまぁ誰一人として躊躇せずにボコボコに」
シアン「みんな酷いわ!?」
ブレイズ「大岡裁きみたいなのやりたかったのか……?」
シアン「ちょっと……かっこいいことしようかなって……(しょんぼり)」
ブレイズ「なに今のシアン可愛いくなってんの(笑)」
ルカ「で、殴られまくった後シアンはどうするの?」
犯人「やったー! これで助かる!!」
ラダラス「これで『今殴った奴は全員有罪だーっ!』なんて言い出したらヤバいよ(笑)」
ブレイズ「な〜んて実は!」
ルカ「殴らなかった人を助けるつもりだったんですよ〜(笑)」
シアン「それは最悪ですっ!」
ルカ「んじゃまぁ殴られたわけだけど? 判決下してくださいよ」
ランデック「お父さんはどうしてますか?」
DM「お父さん、あまりの展開に唖然としてるよ」
ルカ「俺もそうだけどね!」
ランデック「犯人撃っちゃっていいかな? シアンごと(笑)」
DM「ユーアーギルティって言いたくなって来るよ。このBGMじゃ(苦笑)」
 ビッグ・オー、ショータァァァァァイム!のBGMでした(笑)
ルカ「『さぁはやく私たちを解放してください!』」
犯人「もう帰っていいんですよね!?」
シアン「さ、最後にもう一つ質問が……」
ラダラス「“裁け”って言われたのに……」
犯人「な、なんですか? もういいんですよね!?」
シアン「あなた達はノイエ・エイファスを支持するのですか?」
犯人「だからさっきから脅されてたって言ってるじゃないですか!?」
シアン「んんんん……あれぇ? 良い手だと思ったんだけどなぁ……?」
ブレイズ「えええ!?」
ルカ「俺には彼女の意図がさっぱりわからん!」
ブレイズ「罪を憎んで人を憎まずな流れにしたかったのか……?」
シアン「なんで自分を殴らせたんでしょうか?」
DM(俺が聞きたいです)
ランデック「そこで思い止どまってくれると信じてたのね(笑)」
ブレイズ「だって殴らなきゃ許さないって言ってたんだよ?」
ルカ「どうするんだ? 早く釈放してくれって騒いでるぞ?」
シアン「しまった……」
ブレイズ「急にことの重大さを認識したのか……(笑)」
ランデック「ここだと俺は武器持ってないんだよなぁ」
DM「当たり前だ」
ブレイズ「なにをする気だ!?」
ランデック「シアンごと射殺せたのになぁって(笑)」
ブレイズ「そのコンビで動くのやめてくれよ!(笑)」
シアン「……では、最後の質問です」
DM「さっきも最後って言ってたのに!?」
シアン「あなた達……次また脅されたというのなら、直接私を狙いなさい。今殴ったように……」
 質問ですらなかったです。
犯人「わかりました!」
シアン「ならばいいです。ではもう帰りなさい」
DM「じゃあ皆帰っていったねぇ」



DM「…………処刑以外の選択肢が無い状況だと思ってたんだが……」
ルカ「人殺して無罪ですよ!?」
DM「しかもシアンを殴れたぞ」
ラダラス「処刑するか投獄かの2択だろうと思っていたが……」
DM「ちなみにラダラスのさっきの真意看破は、明らかに助かるための出任せだと見抜いてました」
ルカ「普通に組織の一員だったか……」
DM「いや、唆されて乗っちゃっただけだね」
ランデック「もちろんそれは親父さんもわかってるわけだ?」
DM「うむ。その辺は全部調べがついた上で『犯人だ』って言ってるわけで。容疑者ってレベルじゃねーぞ」
ルカ「本当に脅されてただけだったら、ここまでされないか……」
DM「で、物凄い空気が場を支配している。皆ポルナレフになってるよ(笑)」

 全員爆笑。

 この時の議事録(えー

 あ……ありのままに今、起こったことを記します!
『シアン姫がテロリストに協力した殺人犯を裁いたら、次々とシアン姫が殴られ全員無罪放免になっていた』
 な……何を書いているかか理解し難いとは思いますが、私も何が起きているのかわからなかった……。
 頭がどうにかなりそうだった……。
 三方一両損だとか子争いだとかそんな心温まる裁きでは断じて無い……。
 もっと意味不明なものの片鱗を味わいました……。

 議事録に全員が爆笑してプレイが止まりつつ、続く!!


●プレイヤーズコメント

・ランデック
 ポカーン。
 世にこの言葉が見られるようになって幾年月。
 まさかここまでこの言葉に合った場面に出会えるとは!(爆笑)
 本当にシアンは素晴らしい。
 オレ(プレイヤー)は彼女と共に冒険が出来ることを神に感謝します。
 この場合の神はカオスとかそこらへんだろうけど。
 キャラクターは……。手に弓矢があったらありったけ撃ちこんでるかも知れん(苦笑)



・ブレイズ
 …………何だ?
 今、目の前で起こったことは何なんだ? 記憶を辿っても、まったくもって意味がわからないぞ!
 シアンのしでかすことは、想像の埒外と分かっていたはずなのに……。どうやら、まだまだ認識が甘かったようだ。

 シアンの心は、宇宙全体よりも酷くて怖いものと覚えておこう(笑)



・シアン
彼らを処断しても、死んだ人たちは帰ってこない。
そして彼らにもまた家族がいる……彼らが死ねば、その人たちがまた悲しむ。
彼らも望んでしたことではないならば、私が二度と悲劇が起きぬよう、皆を守れるようになればいい。
この痛みは、その時をなす為の誓いにしよう。

……とか、思ってたのですが……なにか実際は予定外の変な方向に?



・ルカ
 シアン自らが招いたとも言える騒乱の中、罪を犯した咎人たち。
 哀れな犠牲者も、憎むべき犯人も、どちらも彼女が守ると誓った民だ。
 自らもまた罪を犯した身にも関わらず庇護の元に許され、そして今、自身が彼らを斬らねばならぬという、その矛盾。

 だが、シアン。それでも、君にはやらねばならないことがある。
 この場所で、私はすべてを見届けよう。

 …………だが、私は呆然と見ているしかなかった。

■“ファヴ傭兵隊”キャンペーン 第12回(パーティーレベル7) チャプター4

 ウーイァン@ラダラス ウーイァン7
 スカウト@ランデック スカウト7
 ダスク@ブレイズ ダスクブレード7
 ナイト@シアン ナイト6/アリストクラート1
 フェイヴァード@ルカ フェイヴァード・ソウル7

シアン「おかしいわ……でもまぁ次からは私を狙ってくれるなら、それで……」
ブレイズ「それもおかしいんだけどな。仮に俺が脅されてルカを殺せと命じられたとする。だけど“狙うなら私にしなさい”の言葉に従ってシアンを襲ったら、命令違反になるんじゃないのか?」
シアン「…………そうですね」
DM「つーかシアンを殺すなんて無理だから、精神的ダメージを与えるに容易なターゲットを命じているわけで。シアンとの約束守って自殺行為する義理は無いよな」
ルカ「まぁさっきの犯人達は、そこまで言葉の意味とか深く考えないで、何でもいいから『はい』って言っておけば釈放されるって思って返事しただけだと思うがな」
シアン「失敗しました……」
DM「あの完全に詰んでると思われてる状況から生き延びるためなら、大抵のことにゃ『はい』って言うよ(笑)」
ランデック「靴舐めろ言われたって舐めるだろうしなぁ」
ルカ「無罪放免な上にシアンを殴って帰れた……武勇伝か?」
ラダラス「何の意味も無く20ダメージ以上ですよ。絶対ルカはキュアしてくれないよ(笑)」
ランデック「ルカ、唇尖らせてるもん(笑)」
ブレイズ「その痛み噛み締めろ、と(笑)」
ルカ「そんなレベルじゃないな……なにがなんだかさっぱりわからん」
ブレイズ「俺達を困惑させる呪文でも使ったのか?」
シアン「そんなはずでは……」
ルカ「で、この状況をどうするんだ?」
シアン「おかしいわ……おかしいわ……」
 
ブレイズ「おかしいのはお前だろう!?」
ルカ「人を殺して……無罪……」
ラダラス「シアンは……プレイヤーはともかくキャラは晴れ晴れとしてるの?」
ルカ「回りのリアクションが予想外で目を白黒させてるんじゃないのか」
DM「シアン的には思惑通りなの?(笑)」
シアン「一応は……」
DM「彼らを殺さずに済んだし、次からは自分を狙ってくれるだろうから万事オッケーって?」
シアン「……そうですねぇ……と思ったんですが、なんか妙に皆が白い目で見てるんで……あんな躊躇無く殴られるとは思っていなかったです……多少は躊躇してくれるかと……」
ブレイズ「最近のシアンは戦闘以外でのダメージをよく受ける……」
エーバーハルト「ノイエ・エイファスに与した者は処刑が原則……それは理解していた筈だな?」
シアン「そうです……わかっておりました……」
エーバーハルト「為政者は甘さだけでどうにかなるものではない……それも理解していた筈だな?」
シアン「はい……」
エーバーハルト「…………理解していないからあのようなことが出来たのだろう!!」
ブレイズ「そう思いますお父様(笑)」
ラダラス「はい、じゃねぇよ!!」
ブレイズ「何一つ体現しておりません!!」
シアン「解ってはおりますが……! 私は、こういう道を歩みたいのです……!!」
エーバーハルト「そうか……わかった…………。シアン・シュティークロート。お前から騎士の位を剥奪する」
シアン「ふわああ!?」
ブレイズ「遂に来た……」
ランデック「さ、さすがに今回のは……うーん……」
ルカ「騎士の在り方を否定したもんな」
エーバーハルト「お前には騎士の位を背負う覚悟も気概も無い。一介の傭兵として出直せ」
DM「というわけでシアンのクラス能力は失ったと思って」
ルカ「騎士の位は失ったけど、一応まだ貴族ではあるのかな?」
ブレイズ「名字が無くなっちゃっただろうけど」
エーバーハルト「お前には新たな名前を与えよう……」
ブレイズ「うわあああ!?」
ルカ「遂にここまで……」
エーバーハルト「これよりヴィルヘルミーネと名乗り、我が赦しを与えるその日までシュティークロートとは無縁の者として生きるがよい」
 彼女が竜を倒した功績を喧伝している以上、表向きにはまた旅立ったことにされるでしょう。なので事実上の島流し。なお、このレポ中でのデータ的記述ではこれまで通りシアンで通します。
シアン「はい……」
エーバーハルト「お前がシアン・シュティークロートを名乗ることで、災厄しか生み出さなかったことを胸に刻んでくのだ」
シアン「わかりました……」
エーバーハルト「今後も名乗り続ければ、“シアンが泊まっている宿屋”という理由だけで襲撃される可能性も、無いわけではないのだからな」
シアン「此度のことで、それが現実だと十分証明されました……民を守る為なら、この名を捨てることも止む無しです……」
エーバーハルト「それがもっとも民を守る為に有効な手立てであろうな」



DM「いやぁ、ホントはさ。ここでシアンが血の涙を流しながらも犯人を処刑してですよ」
エーバーハルト「うむ。それが騎士の責務だ」
DM「……と冷然と言い放ち、そこは解散だ。で、夜になって憔悴シアンが父に呼び出されてだ」
エーバーハルト「……先ごろはよくぞ騎士としての務めを果した」
シアン「は、はい……」
エーバーハルト「…………辛かったであろうな、我が娘よ(撫で)」
シアン「……お父様?」
エーバーハルト「かまわん……今は父の胸で泣くがよい……」
 
シアン「……!! お父様ぁぁぁぁぁ!!(号泣)」
DM「みたいな展開を想定していたんだがそんなことはなかったんだぜ」
ランデック「お、親父さん!!」
ブレイズ「まさか名前まで捨てることになろうとは……」
ルカ「情けは無用だぞって念押しまでしてたのに……」
シアン「怒り親父で終わってしまいました……」
DM(しかも君達は未だに銀貨2000枚のことを黙ったままなんだよ……)

 愛と感動のストーリーになる予定が哀と勘当のストーリーに。

エーバーハルト「では、ここはお前の居てよい場所ではない。今すぐ立ち去れ」
シアン「はい……ありがとうございました」
ルカ「しあん箱に荷物まとめて旅立つか……」
エーバーハルト「ラダラスよ」
ラダラス「はい……」
エーバーハルト「お前達がこのままブレスラウを拠点に活動すると、不都合が出るのはわかるな?」
ラダラス「わかっています」
エーバーハルト「今後の活動はアードルンク伯爵領内のゴールデナー・ムント城下町のファヴの支部を使うがよい」
ラダラス「承知致しました」
DM「では退室させられた。さぁ何処で今後の会議しようか? 城の廊下で立ち話?」
シアン「とりあえず宿に向かいましょうか……」
ルカ「そうだな……ってこの領内から出ないとシアンへの風当たりが強過ぎる」
DM「ちなみにブレイズとルカには、銀貨が詰まった袋が渡されている」
ランデック「二人だけか! 妬ましい!」
ルカ「やらかしてなければ君達の分もあったかもしれないな!(笑)」
ランデック「くう!!」
ラダラス「で、仮に宿屋に行くにしても殆ど金は無いぞ」
シアン「とりあえず歩きながら話しましょうか」
ランデック「それで行き先を人に聞かれたらどうするんだよ!」
ラダラス「名前変えた意味が無い!!」
ルカ「一番近い領境を越えよう」
ランデック「街の外へ出て、街道で立ち話でもいいんじゃないか?」


 以下延々とあーだこーだし、そもそも自衛するための装備も無いということで、それだけは城下町で調達する運びになるのだが……。やはりシアンを連れて街に買い物に出るのは避けたい。じゃあ戦勝神の神殿に身を寄せさせて貰おう……となる。

ルカ「とりあえず戦勝神の神殿へ向かおう」
司祭「ルカ殿ではございませんか。聞きましたぞ、なんでも領外追放だとか……」
DM「と、シアンに侮蔑の眼差しを剥ける。重要な公的機関へは迅速に触れが出回りつつあるようだ。それになにせ、戦勝神は騎士道の神でもあるからね」
ルカ「戻って参りました」
司祭「まぁ……守護神の信者であられますからな。そうやってお優しいことも無理はございませんか」
シアン「む〜……反論できないよ〜」
ラダラス「居心地悪いなぁ……」
ルカ「私が不甲斐ないばかりに……実は旅立ちをするにあたって準備をしたい。少し部屋を貸して頂けないだろうか」
司祭「もちろんかまいませぬぞ。そこな不名誉な女以外であれば」
ランデック「じゃ、じゃあシアンには俺がついてるから、三人で話をしておいてくれ」
ルカ「一人で置いておくと危ないからな……」
ランデック「ああ。この街に一人はかなり危ない」
ルカ「でも二人でも同じだよな……」
ランデック「いや、二人ならなんとかなるかもしれん!」
シアン「いえ、でも私に遠慮はしないでください」
ラダラス「遠慮はしていない」
DM「遠慮というかお前を放置が怖いだけだ」
シアン「あれ?」
ブレイズ「そういうことだ」
ルカ「どうしよう……」

 結局やっぱりグダグダ悩み……。

ルカ「まぁ……護衛にランかなぁ?」
ランデック「任せとけ!」
ルカ「ここで彼女たちを待たせておいても構いませんか?」
司祭「門前が汚れるので遠慮して頂きたいですな」
ランデック「じゃあ二人でどこか歩いて来るよ!」
ルカ「なんか怖ぇ……!」
ランデック「大通りばっか歩くから大丈夫! 裏路地とか入らなければ大丈夫だろう!」
DM「いや、全然大丈夫じゃないだろう(笑)」←一応止めた。
ルカ「せめて守護神殿に行けば保護してもらえるかもしれない……」
ランデック「わかった。行ってみるよ」
ブレイズ「なんかこの分断がえらいことになるんじゃ……」
シアン「それなら逆に皆で守護神殿に向かえばいいのでは?」
ランデック「まぁ街の人が5人10人迫って来ても、2人いれば撃退出来るはずだ」
ルカ「ヤバいのはわかってるんだが、どうすればいいんだ……」

 結局シアンとランデック二人は……。

ランデック「じゃあもう二人で城門の前に移動して待ってます!」
DM「じゃあもう城門に辿り着く前に民衆に見つかって取り囲まれます!」
民衆「なにをしているんですか、シアン姫!」
シアン「私がここにいること自体、皆に迷惑をかけるのです……」
民衆「また逃げるのかーっ!?」
民衆「この前もいの一番で城へ逃げ込んだ癖に!」

ランデック「我々はこの土地から出て行く!」
民衆「やっぱり逃げるのか!!」
ランデック「そ、そうだよ?」
シアン「…………」
民衆「黙ってちゃわかんねーだろ! このビッチがぁ!!」
ランデック「じゃあもうシアンの手を掴んで強引に連れて逃げよう」
DM「組みつき対抗ロールに何十回勝てば逃げられるのかなぁ……」
ランデック「うわお……」
DM「人垣できてるんだから、そりゃ押し戻そうとするわ」
民衆「逃げるんじゃねぇ! ちゃんと説明しろーっ!」
シアン「逃げる……そう思われても仕方無いですね……」
ランデック「我々はここから出て行く! この包囲を解いて街の外へ出してくれ!」
民衆「逃げるなつってんのに言葉通じてんのかテメェ!?」

 こうしてまるで噛み合わないランデックの返答と、なにも言い返せないシアンに対して民衆はブチ切れ……。

DM「民衆達が掴み掛かってくるね」
ランデック「だったら正当防衛だ! 殴り倒す!!」
DM「じゃあそうやって力の限り応戦したが、君が1回殴る間に10回以上組みつき対抗ロール要求されるんで、必然的に確率に負けて取り抑さえられ、ボコボコにされるね。希望するならキッチリ戦闘処理してもいいけど」

 シアンとランデックをコンビで行動させる危険さへの認識、まさにお花畑! 続く!



●プレイヤーズコメント

・ランデック
 親父さんの未来予想図に、オレはただ涙が流れるばかり。
 その後の働き口を用意してくれたことと言い、娘思いの良い親父さんでした。
 最後まで怒った顔しか見れなかったのは、親父さんとしても複雑な気持ちなのではなかろうか。

 オレは民衆を甘く見てました。
 そりゃもうライトメイスを一振りすれば4、5人がバッタリ倒れると思ってたくらい。
 戦国無双のように民衆をちぎっては投げ、ちぎっては投げ。
 しかし、現実にはそうはいかなかったのです。
 D&Dにとって(人)数とは、暴力そのものだと気付いたのは民衆に組みつかれた後でした……。



・ブレイズ
 遂にこのときが来てしまったな……。
 確かに今後も続くであろう民衆への被害を考えると、この結果は致し方ない。お父様は充分に機会を与えてくださったよ。

 それはそうと、分断は危険と言った矢先に! 予想できた展開だけに、妙案が思いつかなかったのは痛い。何とか切り抜けてくれ、シアン。
 ランはなんだもう、アレだ。ギリギリ生きてさえいればいいか(笑)



・シアン
 お父様、今までありがとうございました。
 不出来な娘で申し訳ありませんでした。

 私の「名」は災厄しか招かない、か……それが現実だわかっていても、辛いなぁ……。



・ルカ
 己が手が血に濡れていようとも。民に罵られようと、恨まれようとも。
 為政者として民を導く貴族には、果たさねばならぬ義務がある。
 シアンはみずから騎士たることを拒否したのだ。
 共に戦場を歩んできた騎士を導くことが能わなかったこと、慚愧に堪えぬ。

 しかし、なんたる浅慮か。
 確かに一切の武具なしに街から出ることは無謀なことだ。
 だが、それでも、彼女を一人にしていい理由には……。
 よりにもよって、奴などを供にさせてしまったのだ……。

 何が正当防衛か。己の罪も理解できぬ蒙昧の証よ。
■“ファヴ傭兵隊”キャンペーン 第12回(パーティーレベル7) チャプター5

 ウーイァン@ラダラス ウーイァン7
 スカウト@ランデック スカウト7
 ダスク@ブレイズ ダスクブレード7
 ナイト@シアン ナイト6/アリストクラート1
 フェイヴァード@ルカ フェイヴァード・ソウル7

DM「ルカ達が神殿内の個室で準備を調えていると……」
神官「ルカ殿。なにやら街が騒がしいことに……」

 民衆の騒ぎに対し、猛ダッシュ。
 が、現場に到着したものの既に事態が大きくなり過ぎて、手に負えない。

DM「で、どうすることもできないでいると、戦勝神の神官戦士団が到着し」
神官戦士「貴様達、なにをやっているか!! 街の秩序を乱す行為、これ以上続けるというのなら我々が相手になるぞ!!」
DM「と一喝し、どうにかこうにか散らすね」

 
DM「シアン、レイプ寸前。もうちょっとグズグズしていたら……惜しい」
シアン「惜しくないです!」
 
DM「なんにせよ、既に鎧は剥ぎ取られ荷物は全部奪い去られて、ボロボロだね。あとランは全裸アナル酒瓶2号になってる」
ランデック「マジでえええええ!?」
DM「なんならさっさと殺されたことにしてもいいが」
ランデック「いやそれは勘弁!!」
DM(あそこまで噛み合わない問答をしなければ、リンチに発展する前に神官戦士団の駆け付けが間に合ったのだが……)
 ちなみに無罪放免されてしまった犯人たちは犯人たちで、厳然として残る殺人犯としてのステータスがモノを言って、共同体から弾き出されて路頭に迷うのは火を見るより明らかでありまして。そいつらはそいつらでリンチくらいされてもおかしくないのだが、シアン達まで(ほとんど自爆に近い積極さで)リンチされるとは……。

 辛くも救出され、この街に留まり続けることはあまりにも自殺行為と判断し、とっとと旅立つ一行。
 犯人たちも生還の喜びに浮かれていられるのは今の内だけで、すぐに現実を知って最後の望みたるノイエ・エイファスに縋るしかないと考えても不思議ではなく。組織があまりにも理解し難い“生還者”をどう扱うかは、知る由もないが……。せいぜい(当然放たれているであろう)送り狼に気をつけるがよい。

 で、どうにかこうにか(パーティー解散の危機を必死のラダラスが物凄く危うくはあるが、ギリギリで取りまとめつつ)領境を越えた街で身分を隠して買い物をし、改めてアードゥンク伯爵領へ出発するのであった。ちなみに銀貨1000枚しか予算が無いため、途中野宿。装備もレベル1冒険者並に貧弱である。

DM「シアンがずっと野宿か……さぞや……(くくく)」
シアン「すぐそっちで妄想しないでください!」
DM「するよ! 決まってんだろ!!」

 でまぁゴールデナー・ムントのファヴ支部に到着し、変名登録。
DM「シアンの変名は受理された。ファヴ的には身元を把握しているが、それを漏らすことは原則的に無い」
ルカ「完全に別人として登録も可能だけど、それだと適正試験からやり直しだしなぁ……」
DM「うむ。時間はかかる。まぁファヴに一連の件の情報は、全貌はともかく“抜刀した云々と、故郷でそれに関した反抗活動ハンパない”までは間違いなく把握されてるので、傭兵としての格付けは既に致命的に低下しているのは自明。で、儲け話の話になると……」
担当「なぁ……お前らのそのショボい装備って、変装かなんかなんだよな?」
ルカ「ぐっ……!!」
ブレイズ「今はこれが精一杯、とか言いたくないなぁ!」
担当「……ったくしょうがねぇな。それじゃこんな話がある。これはまだファヴに正式な依頼として届けられてない情報なんだが……ってお前らの経歴、失敗ばっかだがアンデッド退治にゃ成功してるんだな。得意ってことか」
ルカ「いや、他だって得意だ……」
担当「戦勝神の神官が見栄はんなよ。現実はそうは言ってないぜ?」
ラダラス「うむ。アンデッド退治は得意だぞ」
ルカ「ああ、アンデッドなら任せてくれ」
ブレイズ「変わった!?(笑)」
担当「……まぁいい。近くに沼があってな。その近くでアンデッドが目撃されている。すぐ近くに廃棄された地下墓地があるんで、多分その線で間違いないだろうって話だ。で、その話を聞いたクーゲル(冒険者スタイルの少数精鋭傭兵の俗称)が副葬品目当てなのか正義感からかなのか、調べに行ったら帰って来ない。そいつらの遺品目当てか正義感かは知らないが、他の奴が行っても帰って来ない」
ルカ「遺品目当て……(苦笑)」
担当「気取んなよ! 金無いんだろ! 別に恨まれやしねぇよ!」
ブレイズ「この人はいい人だよ、わざわざ!(笑)」
ラダラス「ただし壊滅してると決めてかかってはダメだ。生存者がいると期待しておこう」
ルカ「無論だ。少なくとも俺は遺品目当てのつもりで動くつもりはない。あくまで邪悪なアンデッド討伐目当てだ」
担当「で、お前らが勝手に行くのなら好きにしろって話だ。領主様から討伐依頼が来たら、俺はお前らみたいな貧乏クーゲルに依頼するわけにゃあいかねぇぜ。即金が必要なんだろ? 危険は承知でもよ」
ブレイズ「そのとおりです!」
ランデック「是非!」
 もちろん、失敗した前例が多い方が、正式な依頼になった時の相場も上がりますが。

 
 で、沼に向かうと血の霧のような人影が沼の上を漂い、その近くには他のクーゲルと思われる姿が倒れている。
DM「どうも彼らは数日前の被害者というより、今日来た別口のようだね。で、ウォーター・ウォークがかかってるのか沈みはしないが、ピクリとも動かない。そして赤い影は飛び去っていく」
ルカ「まだ死んだと決めつけられん! 急いで助けるぞ!!」
ラダラス「俺は泳げないから岸辺で見守ろう」
シアン「あ、自分もここが限界です〜おぼれる〜(バシャバシャ)」
DM「では50フィートほど進んだ所で、さっきの影が戻って来る」
ランデック「泳いでるから弓を撃てないのか!」
ラダラス「ならばマジック・ミサイルを撃とう」
DM「まだ100フィート以上離れてるから射程が……ってギリギリ届くね」
ラダラス「発射! 14ダメージ!」

 
DM「ならば雉子も鳴かずば撃たれまい、でウーイァンに向けて疾走しよう。いや、空飛んでるけど(笑)」
ラダラス「ぎゃあああ!!」
ランデック「うははは(笑)」
キートン山田「笑いごとではない」
ブレイズ「よし、スウィフト・フライで間に立ち塞がるぞ!!」
 仲間達も必死に泳いで帰ろうとするが、水泳では岸が遠い。
DM「では敵は5フィートステップして……接触命中、組みつき対抗ロール、こっちの勝ちで……霧状の敵が君に纏わりついて、身体から血液を奪い取る。耐久力に2ダメージ」
ブレイズ「うぉっ!?」
ラダラス「耐久力! 死んじゃうじゃん!」
ブレイズ「いや、いいんだ。ラダラスが受けるよりは!!」
ラダラス「たしかにそうだが……」
 
シアン「急いで戻りましょう!!(溺れながら)」
ルカ「ろくに泳げないのに入るなよ……」
ラダラス「もう一度マジック・ミサイルだ!!」
ブレイズ「組みつき対抗ロールで脱出を試みるぞ! 22!!」
DM「OK、そっちの勝ちだ。で、どこに移動する?」
ブレイズ「間に立ってまだ踏み止まるぞ!」
DM「じゃあ今度はこっちが組みつきを……」

 3ラウンド後、ブレイズは残り耐久力が1に。

ブレイズ「くぅ! 離脱のタイミングを見誤ったか!? しかしラダラスがいる以上!!」
ラダラス「ディメンジョン・ドア! 離脱する!!」
DM「やはり覚えた以上は常にお世話になるぜ、ディメンジョン!(笑)」
ルカ「ほんとねぇ。これ覚えると無い場合どうなってたんだかってくらい世話になる」

 
 その後は残された味方の移動距離差に浸け込まれ、フラフラヒット&アウェイをされるものの。
 ルカの回復呪文によるダメージや、再びディメンジョン・ドアで単身戻って来たウーイァンのライトニング・ブレードによって見事撃退されるのであった。
ルカ「くぅ! ウォーター・ウォーキングのスクロールすら買えない貧乏さが……!!」
DM「なにせ予備武器に軍用武器買えないからって、ライトメイスをケチってクラブだもんなぁ……。鎧もスケイル・メイルだし……」
ラダラス「残念だがあの三人は死んでいると思って諦めるしかないか……また襲われると全滅だ……」

 マジでレベル1パーティーみたいな装備です。ウーイァン以外、立て続けに全裸になるまで装備を失っているため、資産の95%以上が彼の呪文書で、残りは回復呪文のワンドです。まぁ今回の相手は重装備の方がより苦戦してたとも言えるので、不幸中の幸いだった感じですが。

 沼を渡るボートですら、三人乗りの小型ボートを一つ買うので精一杯だぞ! 続く!!


●プレイヤーズコメント

・ウーイァン


・ランデック
 暴徒がいなくなると、そこには全裸になったオレがいました。
 ってビンの太い方が刺さってる!
 人間鍛えれば全身がゴムになるって昔あったなぁ。
 人間の可能性は無限大ってことか。 ヤな無限大だけど。
(絶賛現実逃避中

 金……。金が無い……。
 (原因がほとんど自分だという点は全力でスルー)
 この冒険を無事終えて、ちゃんとした生活をするんだ!
 具体的には屋根のある宿を! 具のあるスープを!


 人間じゃないけどな、お前の種族。


・ブレイズ
 ふう、危なかった……。助かったな、シアン。
 ランも良かったよ、生きてて。酒瓶レコードは更新したようだが(笑)

 しかし、切ない格好だな我々は。今はとにかく稼ぎが必要だが、準備がないと苦戦するのも当然。悩ましい限りだ。
 悩ましいといえば、もう一つ。どうも必要以上に仲間の盾となる癖がついてしまったようだ(シアンへ視線をやるのを必死に堪えつつ)。



・シアン
 帰ってこない人達はこの霧にやられてしまったのでしょうか。
 それとも、他にもまだ何かがいる……?
 なんにせよ、今の装備では存分に力を出せないのが厳しいところです。
 まぁ、先ほどの相手では物理的な防御はあまり関係なかったかもしれませんが……。



・ルカ
 ……シアン、すまなかった。
 民の我らへの憎悪を理解できなかった己が恥ずかしい。
 それだけの罪を犯したと言うことが身に染みる……。

 ……それにしても、零落れたものだ。
 かつてのどん底と思えた境遇ですら、今と比べればどうということはなかった。

■“ファヴ傭兵隊”キャンペーン 第12回(パーティーレベル7) チャプター6

 ウーイァン@ラダラス ウーイァン7
 スカウト@ランデック スカウト7
 ダスク@ブレイズ ダスクブレード7
 ナイト@シアン ナイト6/アリストクラート1
 フェイヴァード@ルカ フェイヴァード・ソウル7

 翌日、沼ではなく地下墓地のほうに挑戦したのであった。

 
 陽光棒を満足に買い揃えることも無理な財政状況なので、ライトの呪文を唱えまくって対応。
DM「なんか1レベルパーティーの方がまだ金持ちなんじゃないかって気にすら……」
ルカ「宿代にも事欠く有り様になりつつある!」
ランデック「とにかく今日こそお宝をゲットだ!!」
 と、地下墓地をススメ〜ススメ〜モノド〜モ〜。

 
DM「ではそこまで進んだランは視認だ」
ランデック「俺の視認は高いんだぜ! ダイス目5! 22!!」
ルカ「5振って22て……」
DM「ガチ振りしてるからなぁ。その代わり当然他に皺寄せ来てるわけで。罠解除とかはそこまで高くないぞ(笑)」
ルカ「先手を取られて死ぬのだけは避けたいからな!」
DM「イニシアチヴ修正値も+10あるし、敵に逸早く気付いて離脱することにかけては凄い能力だ。その割にはよくピンチになってる印象があるが(笑)」
ランデック「テイク10覚えたから今後は大丈夫だよ!!」
DM「というわけで、君はこんな骸骨軍団が曲がり角の先で待ち構えてるのに気付いた!」
ランデック「骸骨が6体いる!! ショート・ボウを落としてクラブを取り出す!」
ブレイズ「戻らなくていいのか!?」
ランデック「いや、この中で俺が一番アーマークラスが高いんだぜ!!」

 ド貧乏装備なので、鎧の性能ではなく敏捷性でACを稼いでいるランデックが17でトップなのです。シアンは14、ブレイズで16。

ブレイズ「そ、そうだが……」
ルカ「驕ってるぞ!?」
ランデック「一番ACが高い俺が前に出なくてどうするんだ!」
ブレイズ「そんな使命感に燃えなくてもいいんだぜ!?」
 レイジ・ドレイク戦みたいに自分が逃げたら最弱のウーイァンが敵前に晒されるのではなく、二番手は無傷のシアンである。
ルカ「HPは高くないんだぞ!?」
DM「まぁとりあえずその指示にAPを消費したということにしておいてね。これは不意討ちラウンドだから、フリーで口出しはNGだ」
ブレイズ「了解です」
ランデック「俺は納得の上でこの判断だ!」
ルカ「いや、行動に関してはケチ付けてない」
DM「思いっきりケチ付けてるじゃない」
ルカ「いや、それは……プレイヤーが」
DM「プレイヤー発言で“驕ってるぞ”や“HPは高くないんだぞ”と突っ込むならAPを使おうよ(笑)」
ランデック「いやいやまぁまぁ」
ルカ「……そうだ。悪かった」
ランデック「大丈夫だ! スケルトン共、来るなら来い!!」
ブレイズ「俺のAPは無駄遣いか……」
ランデック「その心遣いは感謝する!!」

 
 しかしまぁルカ(とブレイズ)の指摘はコレ以上無いほど適確でした。
DM「じゃあ敵の手番なので、取り囲もう」
ランデック「なにぃぃぃ!? ここまで回り込まれるの!?」
 写真を見ても判る通り、移動力が異様に高いとかそーいうこともなく、普通です。
ブレイズ「俺は忠告したからな……APまで使って……」
ルカ「ボックスになってる……」
ランデック「こんなスケルトン、後ろのほうはシアン達がなんとかしてくれる筈だ!!」
DM「皆も視界に入ったので、手番が来たら知識ロールしていいよ」
ランデック「とにかく皆! 後ろの奴は頼んだぞ! と、正面の奴を叩く!」
DM「当たったけど、ダメージ減少されて効いてないようだね」

 そしてウーイァンが渾身の知識ロールを成功させる。

DM「おお。このマイナーな奴をよく知っていたな。こいつは竜側のリッチであるクルセウスが独自に創り出したとされるアンデッドだ。便宜上“クルセウスズ・デッド”と呼ばれており、生前の知性の多くを残し戦術的・狡猾に戦うことで知られる。脅威度は3。データ自体はルールブックに載ってるモンスターをちょっと弄っただけなんで、同じくらいの強さとしている。公式でも邪悪な神官に創り出された……みたいに同じようなもんだ」
シアン「スケルトンぽいけどスケルトンではないんですか?」
ランデック「しまった! ただのスケルトンと思って踏み止まったのに!」
ラダラス「そんなわけあるか!」
ブレイズ「俺はもう哀れまないぞ」
ルカ「つまりスケルトンと思って舐めると痛い目に遭った冒険者は数知れずって感じか……」

 
シアン「とにかくこのまま斬ってみましょう! 斬撃が通じるかもしれません! 当たり! 5ダメージ!」
ラダラス「スケルトンに斬撃が通じるわきゃないだろ!? 俺効くなんて言ったか!?」
DM「まったく通じませんでしたな。で、骸骨の番だが……これはガチでキャラメイクし直しかな……」
ルカ「さすがにここまで完全に包囲攻撃されて生き残れたら、出す意味がわからん雑魚ってことに……」

 当然全員からボコボコにされて、半殺し。明らかに次のラウンドで死ぬ計算。

DM(とにかく一体でも落とせばディメンジョン・ドアで助けられるんだが……しょうがないよなぁ)
ランデック「い、痛ぇ……1ターンで46ダメージって……!!」
DM「少ないよね?」
ルカ「少ないね。この状況でそれは。ディヴァイン・パワー発動!! 神よ、我に力を!!」
DM「あとその位置なら視界に入るからルカも知識ロールか……で、さらに高いな。さすがアンデッドは本職。先程の情報に加え、魔法の武器じゃないとダメージ減少される。当然スケルトンとしての特性も持ち合わせた上で」
ルカ「皆、奴には魔力を持った武器でないと通用し難いぞ!!」
ブレイズ「ショッキング・グラスプをクラブに乗せたくないな……ブレイズなのに……(苦笑)」

 仲間達が必死の救出を試みるものの、ダメージの集中に失敗して立ちはだかる一体を抜くことが出来ない。

ランデック「ぼ、防御専念!! 」
DM「しかしそれで凌ぎきれるわけもなく……爪、爪、噛みつきが合計18回か……」
ルカ「割込み呪文でディレイ・デス!!」
 これでランデックは「HPダメージによって死ぬこと」は無くなりました。延々とダメージがマイナスに累積するようになります。呪文の効果時間以内にHPを回復しきれば、死なないのです。
ランデック「い、痛ぇ!! 昏倒した……!」
DM「では残った敵がとどめの一撃。頑健セーヴ目標値15」
 が、とどめの一撃による死亡は「HPダメージによる死亡」ではないので、セーヴを落とした瞬間容赦なく即死します。
ランデック「よし、耐えたーっ!!」
DM「次の奴もとどめの一撃。次は18」
ランデック「くぉぉぉ! AP使って耐えた!!」
ルカ「おぉぉぉぉ!?」
DM「じゃあさらに次の敵もとどめの一撃だが……シアンとブレイズは機会攻撃できるぞ」
シアン「ランの仇ーっ!!」
DM「まだ死んでないよ!!」
シアン「あっ!? じゃあ、させません! 機会攻撃……外しました」
ブレイズ「俺も攻撃するが……7ダメージ」
DM「阻止に失敗したので、ランはそのまま頑健セーヴだ」
ランデック「…………落とした! 死んだ!」

 
 その後は怒りのブレイズ&ルカの突入で次々と蹴散らしていくが……。
ラダラス「ランの死体の横に立っている奴にマジック・ミサイルを発動」
DM「ではそいつは“ニヤリ”と嘲笑いつつ、待機アクションでランの死体の首を刎ねた後、マジック・ミサイルに射ぬかれて崩れ落ちる」
ラダラス「なに……!? くそっ!」
DM「まぁこれは防ぎようがない。どうしようもね」
ルカ「なんて嫌な性格してやがる!!」
DM「そして残りの一体は、通路の奥へ逃げるね。“カラカラカラ”と骸骨的な嘲笑をしながら……」


●プレイヤーズコメント

・ランデック
 てっきり行方不明になっていた冒険者の死体がアンデッドになったもんだと思ってた。
 レイジ・ドレイクの時、オレのACが一番高いことを知った。
 パーティーがこの状態になったのは、多分にオレのせいだ。
 アンデッド程度ならみんなが来るまでの壁にはなれる。
 弓はアンデッドには効果は無い。 なら壁として……。

 しかし、民衆の次はアンデッドに囲まれ撃沈。
 敵を見た目で判断し、甘く見た結果がこれか……。
 仮に壁役をするとしても、仲間の所まで戻るべきだった。
 後悔している途中にオレの首は切断され、真っ暗な世界に……。


 イメージ優先の表現に野暮な突っ込みをしているだけかもしれないが、一応“首を落とされるより遥か前、HPが-1以下になった時点で意識は無いぞ”と(笑)
 いやほら。ディレイ・デスの効果を“意識は残る”って勘違いしてるのかも知れないじゃん!?


・ブレイズ
 ぐ、ラン……。実にお前らしい散り方だった。テイク10を覚えただけではダメだったんだよ。死んだ者を責めたくはないが、どうして俺の言葉を……。
 いや、もう何も言うまい。全て貧乏が悪いのだ。そうだ。そういうことにしておこう!
 だから俺もクラブに電撃を……(がっくり



・シアン
ラン……ごめんなさい、またあなたを守れませんでした……。
結局私は、何も守ることが出来ないままなのでしょうか。
すべてとは言わない。自分が出来る範囲だけでも守りたかった……。
でも、実際は失ってばかり。それも自分がその元凶として。
私では、あの人の遺志を継ぐことは出来ないのかな……。



・ルカ
 なんという愚かな!
 かつて彼のために神の奇跡を願ったことが、大きな失敗と過ちにつながった。
 せめてその性根を叩き直して、神の前で懺悔させねばならなかったというのに。
 もはや取り返しはつかない。
 判断を誤り、彼を救ったこと。それはわが一生涯の過ちとなった……。