エロ漫王


著者 有馬○太郎
出版社 海王社
掲載誌 コミックウインクル
発行日 1997/05/10
定価 857円
オタク 3.67
パロディ 3.67
シリアス 1.67
ギャグ 3.33
痛さ 2.50
好きさ 3.50
「『将来の夢』素敵なお話を作家の皆さんと一緒に造り上げる。そんな編集という仕事をするのが私の夢です」
 と、微笑ましい夢を抱いていた少女が、どんな因果かエロ漫画雑誌の見習い編集者となってセクハラされまくりながら成長していく漫画……ではなく、セクハラされまくりながら(されるのか)、生々しい業界裏話を元ネタにしたフィクション漫画でございます(笑)
 作者はネコミミモードで一世を風靡している月詠の原作者である有馬啓太郎氏。なんか名前微妙に伏せ字になってますけど!
 ヒロインである安西裕美ちゃんが素晴らしく童顔小柄貧乳で、加えて純真無垢でセクハラし甲斐がある為、大興奮であります。
 最初だけは同人作家が如何に商業デビューするかの過程が描いてあって、ほぅほぅと興味深く読み進めることになるのですが、すぐにフィクションの断りを入れつつも「実話」というキャプションが散見出来るようになるので、本当にあったエロ漫画界の怖い&愉快な話状態に。うーん、いったい何処までがどこまでが誇張表現なんだか。怖い怖い(笑)
 てなわけで同人ライクな身内暴露本ノリな為、元ネタになった方の事をわかってると尚一層面白いことになるのですが、知らなくても巻末に変名してない状態で本人がゲスト寄稿してるんで参考に。
 惜しむらくは、ストーリー漫画としての決着感に乏しく、尻切れトンボな印象が強いという事かな。
ゴルゴ31
 随所に散りばめられているエロ漫画業界のリアルネタは結構生々しいものがありますが、あまり痛さを感じさせず面白く読めるのがこの漫画の不思議な所。それと直接エロ漫画業界の深い所まで描いているわけではありませんがエロ漫画業界について興味深く読める作品になっているのは確かですね。
 しかし、話のタイトルがアニソンのパロだったりしますがそれに時代を感じる私は老けたのでしょうか……(笑)。蛇足になりますけど現在連載中の月詠にも「安西裕美」なるキャラが出てくるのは何か意味があるのかなーと思ってみたり。

世良敬。
 編集王の如く、無垢な新人エロ漫画雑誌編集者が、有象無象の業界で切磋琢磨する物語。
 かと思いきや、実際は有名漫画家の奇癖を面白可笑しく紹介する暴露漫画。有馬○太郎の軽快な筆致は、テンポ良くスッキリと最後の頁まで飽きさせない。
 古い作品なのでコミケットが晴海で行われていたりと懐かしい部分もあるが、やはりこの業界で一旗揚げた人というのは、一筋縄ではいかない人ばかりなのだ。そんな彼らをモチーフにしてるんだから、面白くないわけがない。
 最近は受け手側のオタクを主題にした作品が多いですが、送り手側がテーマの方がダイナミックで楽しめると思うが皆様におかれましては如何?

にゃろ
 ロリでエロ耐性のない女の子がエロ漫画雑誌の編集者に……という、ある意味王道お約束。
 実際の編集部じゃありえないだろっ、って感じのギャグで突き進みますが、実話も混じってそうなのが怖いところ(笑)
 非十八禁ですが、妄想エロシーンのシチュエーション自体にはぐっとそそるものが。
 作中に登場するエロ作家さんたちは実在のモデルがいるようですが、よく知らないのが残念……。

 話のそこここに「実話」と入るこの作品。
 オタク業界を作り出してる側をそのままネタにしてるのと巻末のネタ元の方々のコメントが載ってるせいで妙に生々しく感じます。
 ネタと実話の区別がつきにくい微妙な作品に比べて、素直に読めるのが良いのですが、読めば読むほど世界って広いんだなぁと不思議な気分。

檸檬来夢
 今となっては結構入手困難な有馬○太郎のこの漫画ですが、言わずとも知れた、ねこみみもーどなあの人の作品です。
 内容的には身内の切り売りみたいなネタだらけで、笑いも苦笑いも含みどこまで信じていいんだ!と突っ込みたくなります。
 改めて読んでみると、十四話は連載でよんでいたなぁとか、懐かしい思い出も。あれからもう8年経ってたんですね。
 タイトルに目を通してみると、オタだったら普通に気づくのデスが、全話アニソンから拝借している様子、そのラインナップも当時を思わせます。
 内容は基本的にネタなのですが、もっとエロ分を多く入れて欲しかったなとまともなエロシーン少ないし、それが残念な作品?でした。

ワダツミ
 つーかアンコちゃんが海里たんに被ってしょうがない。僕も日々セクハラしてるし(えー