時空管理局 特務機関NERV 技術科特殊整備主任 マリエル・アテンザ一等陸尉
 若干二二歳にして九年のキャリアを持つ若きベテラン技術者。
 …………のはずなのだが回りを見渡すと将来同じことになりそうな若年兵がゴロゴロしている現職場であった。
 以前は管理局技術部に勤務しており、レイジングハート・エクセリオン及びバルディッシュ・アサルトへの強化改造を施したデバイスマイスターとしても有名。NERVへはその縁ゆえの招聘となった。
 転属後は技術科特殊整備主任として主に戦術科員のデバイスやバリアジャケットといった戦闘装備のメンテナンスを統括しており、技術科主任のドクターJとは同階級ながら指揮系統的に彼女が一歩下となっている。
 といえば聞こえがいいのだが、実際のところは奇妙奇天烈な「スーパーウェポン」に偏りがちなドクターJに技術科の全権を好き放題させると世にも恐ろしいことになりかねない為、最後の良心としての踏んばりが大いに期待されている……らしい。
 確かに技術力は超一流なものの良くも悪くも独創性に欠ける彼女で、無茶苦茶な性能で突っ走ろうとするドクターJのプランを(あれでも)現実的な数値に修正するのは重要な仕事である。
 だがしかし。基本的にフランクな性格なので実害のない冗談や酔狂にはノリよく付き合う。あれ?

 ちなみに就任時の挨拶は「技術科の名誉にかけて、私がんばります!」であり、その手には正体不明な液体が詰まった試験管が複数……。それが単なるジュースなのかはたまた劇物なのかは不明としておきたい。

 最後に特筆すべき点として、おおよそ一五、六歳くらいから彼女の外見は殆ど変化していない。
 リンディやレティにしたってとてもあの年齢の子供がいるとは思えない若々しさを保っているのだが、彼女の若さ……いや幼さは極端で、「だが、それがいい」とその童顔でスレンダーな容姿へのマニアックな人気を博している。