あの爆発だ、ケリはついている!
「爆心地にエネルギー反応!」
「なんだとっ!!」
「映像、回復しました」


 クレーター状にえぐれた爆心地の中心には、全身を焼かれ構成組織の端々が崩壊、欠損しながらも前進を止めない巨体が存在した。
 あまつさえ、あまりにも非常識な光景を見せつけられたことによる錯乱状態が引き起こした、目の錯覚でないのなら……それは目に見える形で再生をしているようであった……。

「我々の切り札が……!」
「町をひとつ犠牲にしたんだぞ!」
「なんてやつだ!」
「化物め!」


 それは見てはいけないものを見てしまった無力なる者の呻き、か弱き子羊のいななきである。

「ええい、予備の第二小隊だけでは足りぬ! 倍だ! 八発同時に叩き込んでやれ!」
「そ、そうだ! 四発であれだけのダメージを与えたのだ。いくら再生するといっても、即死すれば関係あるまい!!」
「うむ。多少市街地に食い込まれることになるが、止むを得まい」


 それは許容出来る損害。まだここは外地だ。事後処理で多少揉めることになるかもしれないが、我が軍の面子が失われることと比べれば些細なことだ。



 このシーンはヱヴァへのオマージュ全力全開ですが、その他のサキエル対アメリカ軍関連のテキストを読んだI−Wが開口一番「どこの怪獣小説ですか?」と言ってきました(えー
 つーか今自分で読んでて誤字発見してにょろーん。もう入稿しちゃったよ!
 しょんぼりしつつ、「クレーター上」となっていたのをこっちだけでも修正するワダツミであった。