高町なのは三等空尉、謎の化物と対峙す。
 沖縄本島南部にて。
 アメリカ空軍によるN2爆弾攻撃を受け損傷した様子を見せつつも、急速な再生を果たして悠然と侵攻を続ける使徒サキエル。
 その先には市街地が広がっていた。
「迎撃の必要ナシ」とする時空管理局からの静観命令を無視し、高町なのははたった独りの最終防衛ラインを形成する。
 ほぼ全ての住民が既に避難を完了しているとはいえ、彼らの帰る場所を戦場にはできない。守らなければならない。だから、米軍の第二次攻撃が始まる前に……。
 N2兵器によって消し飛んでしまった南端部の惨劇を、繰り返すわけにはいかないから。